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先日母の一番末の妹が会いに来た。
会うのは父の葬儀以来。
7年ぶりの対面だ。
90歳の叔母は娘たち2人が付き添っていた。
「カルシュウムのお菓子を持って来たのよ」
「年を取ると骨が大事だからね」
叔母は母に会いに行く車の中でも何度も繰り返した。
ホームに着いた。
「姉さんは私が分かるかしら」
叔母は不安そうだ。
いよいよ対面。
「お母さん、叔母さんだよ分かる?」
母に聞いた。
「どこかで会ったみたい、でも思い出せない」
母は目を伏せた。
「姉さん、私だよ」
叔母は泣いた。
「会えて嬉しい」
叔母は母の頬をなでた。
「昔と同じ顔の形」
「鼻筋が通っていてきれいね」
叔母にとって母は優しい姉なのだ。
母は毎年、子供4人とこの叔母に手作りの味噌や野菜を送った。
叔母にとって母は親代わりとも言える。
母と叔母はかみ合わない会話を続けている。
「私にも妹がいるのよ」
母はぽつんと言った。
「それが私よ」
叔母は又大粒の涙を流した。
「ああそうだったの」
母は他人事のように答えた。
「姉さん、カルシュウム煎餅食べてよ」
叔母はバッグから封の開いたお菓子の袋を取り出した。
「おいしいのよ」
叔母は小分けされた袋を破いて1つを母に渡した。
そして自分も食べた。
たくさん食べて沢山しゃべった叔母はしばらくするとうとうとしてる。
それを潮に母にさよならを言う。
「あれ!来ていたの?」
母は大きな声で聞く。
私に気が付かなかったらしい。
「又、来るからね」
私は母のひざ掛けを掛けなおした。
「良かった、姉さんと会えて」
叔母は目を覚まして繰り返した。
そして母の頬を触った。
「昔と同じ頬の形」
そして又大粒の涙を落とした。
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なんとも言えないくらいうれしかったんでしょうね。
2012/12/7(金) 午前 10:49
噛み合わない会話でも姉妹同士・・・それにしても、お母さんの家系は長寿の家系なのですね。羨ましいです。
2012/12/7(金) 午前 10:59 [ たこ焼き ]
パークさん
私も胸がいっぱいでした。
2012/12/8(土) 午後 5:51
たこ焼きさん
母のもう一人の妹は93歳で亡くなりました。
母より下の姉妹は長生きです。
母の従姉は100歳以上まで元気だった人が何人かいます。
2012/12/8(土) 午後 5:53