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昨日に引き続き、茂木健一郎さんの「芸術脳」からジャスミュージシャン菊地成孔さんとの対談から。
茂木:・・・ジャズと即興演奏は切り離せない関係だと思うんですけど、ある即興を「やっちゃえ!」っていう場面では、菊地さんの脳の中ではどういうことが起こってるんでしょう。
菊地:う〜ん。なにが起こってるんだろう、脳の中で。
茂木:山下(洋輔)さんに訊くと、たとえば即興でピアノをヒジで弾いちゃえっていうときも、意識の上では特別なことはないらしいですね。覚悟を決めて、よし!ヒジで弾くぞっていうのはなくて、それよりもふと気づくとヒジで弾いていたっていう。
菊地:あ、そういうものだと思います。ぼくも。
茂木:なぜ、そんなことができるんでしょう。だって、「ふと気づくとやっちゃてた」っていうのは、犯罪界の言葉でいうと「魔がさした」ってことでしょ。
菊地:「魔がさした」っていうのはけっこう近いかも。興奮してますもん、そのとき。興奮はしてるんだけども、楽器の演奏は統御しなきゃいけないから、そのせめぎ合いでなお興奮したり、いよいよ魔がさしてくる。
茂木:興奮を意識して抑えようとすると、そのことによってなお興奮してくる?
菊地:そう、そうするともうとんでもない状態になりますよ。やりすぎちゃう状態になる、ぼくはそんなに派手な武勇伝はないんですど、まあ、演奏中ずっと勃起してたとか。なんか、リピドー的なものが直接作用しちゃったんでしょうね。
茂木:おお!
菊地:演奏中に射精したこともあります。ふと気づくとぬるぬるしてるっていう。
茂木:そういうときっていうのは、やっぱりすごくいい演奏だからこそなんですか。
菊地:それが大したことなかったんです。きっとリピドーがそれちゃったんでしょうね。
<菊地成孔DUB SEXTET – Orbits>
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=ouwtou32vLk
<菊地成孔DUB SEXTET - Monkey Mush Down>
http://www.youtube.com/watch?v=WtKzAhqjK7w&feature=related
<Naruyoshi Kikuchi - You don't know what love is>
http://www.youtube.com/watch?v=Yh6xYWGWzi8&feature=related
「リピドー」とは性的エネルギーのことだそうですが、<KIGDOM FELLOWSHIP>というサイトによれば「人間は誕生した時には精神構造は未分化の状態にありますが、両親や外界との接触の経験を積む中で、精神構造(フロイドは心的装置と呼びます)に個々の機能が分化してくるとします。そしてこの心的装置の中には精神機能を営むためのエネルギー」なんだそうです。
ま、こんな難しい話はやめて、お二人の即興と恍惚の話、いかがでしょうか。そういえば、米米クラブの石井竜也さんもコンサート中に勃起して困ったことがあると言っていました。音楽によって与えられるエクスタシー、私はせいぜい鳥肌が立ったり、バンドをやっていた頃コーラスをしたとき、口の中で共鳴して変な感じになったことがある程度ですが、脳の覚醒力はたいしたものですね。
<菊地成孔 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8A%E5%9C%B0%E6%88%90%E5%AD%94
<PELISSE>
http://www.kikuchinaruyoshi.com/
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