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自虐史観の葬送のために!守るべきは社稷であって国家ではない!

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女性依存型福祉の瓦解

 
「ケア」(他人のための消費費用支出)の源泉としての人間的諸力の調達とそれを消費して行う「ケア」の供給様式には次の4タイプがある。
   1.家政(自家生産)…ケアの消費主体やその家族がケア主体を全面的包括的に養う。
    専業主婦による介護、育児負担はこれに当たる。
 
2.交換…ケア主体の労働力やケアサービスを「商品」として購入。
  民間の営利企業から福祉サービスを購入するケースはこれに当たる。
 
3.再分配…行政機関がケア主体を雇用し公共サービスとしてケアを供給。
  公営の介護施設や保育所によるサービス供給がこれに当たる。
 
  4.互酬…ケアの相互的・円環的提供による〈ケア―消費〉主体の相互的産出。
   NPO、ボランティア、福祉生活協同組合など非営利組織による福祉サービスの供給は、これに当たる。
 
※「互酬」と「交換」との差異は、交互性の目的が産出結果そのものである点。「互酬」と「家政」との差異は特定のケア主体と特定の消費主体の関係が一義的・閉鎖的・固定的でない点。
 
 エスピン・アンデルセンの言う「保守主義レジーム」は、上記の4タイプのうち「家政」原理に強く依存しつつ、「再分配」原理でそれを補完する家族(女性)依存型福祉と特徴付けることができそうである。このレジームの問題点としては、以下の諸点をあげることができる。
 
 ◇「主婦」としての女性に過度の負担が集中する
《財団法人こども未来財団の世論調査によると、いわゆる専業主婦の方が共働き世帯の妻よりも、子育てに対する負担感を感じている人が多い。厚生労働省「21世紀出生児縦断調査」(第2回:2002(平成14)年度、対象児年齢1歳6か月)では、「子どもを育てていて負担に思うこと」を尋ねた結果、「自分の自由な時間が持てない」(63.7%)、「子育てによる身体の疲れが多い」(39.3%)、「目が離せないので気が休まらない」(34.1%)の順となっている。これを、母の就業別にみると、職に就いている場合よりも「無職」(専業主婦)の方が割合が高くなっている。こうした結果の背景には、夫や他の家族、あるいは外部からの支援が得られないまま、24時間乳幼児と向きあって、心身両面で育児に追われる妻の姿がうかがえる。》(平成16年版少子化社会白書)
 
個人の自立を支える諸制度[1](民間あるいは公共の職業訓練制度、住宅補助、失業保障・所得保障etc)が不十分であるため、個人特に若年者の家族への依存が深まり、その結果自立が遅れ晩婚化等の一因となる。


[1] いわゆる「セーフティーネット」。失敗しても再起できる条件の整備や自立生活が軌道に乗るまでの初期段階の支援によって人々の自立を促す効果がある。自由主義レジームでは、保障の水準は低く、必要最低限が満たされているかどうかも微妙であるが、アメリカに典型的に見られるように、非営利のチャリティ機関、ボランティア団体、当事者同士の自助の協同化(失業者組合、種々の闘病者組織)等が補完的な役割を果たしている。社会民主主義レジームでは、この面での政府の役割が大きい。保守主義レジームでは、各家族が孤立的に自己責任で問題を解決することが期待され、政府による福祉サービス供給は乏しく、民間企業による福祉サービス市場は未整備である。自助の協同化が進めば、この弱点をある程度カバーできる。日本における自助の協同化の先駆的事例は、「学童保育」運動である。
 



莽崛起(The Rising Multitude )

転載元転載元: 草莽崛起〜阿蘇地☆曳人のブログ(桜の下に「日本」を屠る決意)

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