ここから本文です
自虐史観の葬送のために!守るべきは社稷であって国家ではない!

書庫全体表示

エレクトロニクス実装学会誌Vol.3 No.3 (2000)

《リサイクルには,価格・供給量の不安定さ,価値・品質の低下,エネルギ的に必ずしも有効でない,リサイクル材の供給先の確保,有害物の濃縮など様々な問題が残されている》

梅田氏は、従来のリサイクルをゴミプッシュ型リサイクルと呼ぶ。

《廃棄物量削減だけを目標とし,経済的条件を無視してリサイクルが促進されている可能性が高い。これは本質的には,大量生産・大量販売の順工程を維持したまま,ゴミ処理の代替手段としてリサイクルを行おうとするものである》

大量生産・大量販売の順工程(供給連鎖の上流)をそのままにして、そこから出てくる大量の廃棄物の無害化、減量化、再利用をできる範囲でとりあえずやってみるということであろう。

しかし、このやり方では、冒頭の引用にあるような諸問題を避けることができないというわけである。

そこで、オルタナティヴとして提起されるのがインバースマニュファクチャリングである。梅田氏は、その考え方としての次の二点が重要であるという。

《・廃棄物量と資源消費量の削減,廃棄物処理場問題の解決を実現する「より小さな循環型製品ライフサイクルの実
現」

・ライフサイクルの閉ループ循環化を促進する「ものの販売からものが発現するサービスの提供へのビジネスの転換」》
第1に、マテリアルフローの抑制、第2に事業の目的を物財自体の供給から物財が発揮する有用効果の提供にシフトさせること、この二つがインバースマニュファクチュアリングの基本的な考え方であるという。

第2点については、もう少し説明が必要かもしれない。例えば、コピー機などの事務機の分野ではすでに実現しつつあるが、モデルチェンジのたびに新製品を売り込むのではなく、機能・性能の改善は、部品の部分的更新で極力済ませるようにして物質的資源の引き渡しを減らしながら、製品を使って実現したいこと、できることをサポートすることに対する対価で稼ぐということである。

ここから直ちに理解していただけると思うが、梅田氏自身も指摘しているように、上に紹介したインバースマニュファクチュアリングの二つの基本的な考え方は、事実上表裏一体の事柄である。

《結局のところ,製品ライフサイクルの閉ループ循環化を実現するためには,その裏づけとしてものからサービスヘの価値の転換
が必要なのである。》

《社会ストックとしての人工物の存在を前提とし,その循環を実現させる適量生産を実現するのである。結果として,製造業は,製品の製造販売のみを対象とする「製造業」から,人工物のライフサイクル全体で付加価値を追求する「ライフサイクル産業」へ転換するのである。》

人工物のライフサイクルから必要な有用効果をより少ない環境負荷で引き出すことが事業の目的になるということだと理解できる。

最後に、梅田氏は、インバースマニュファクチュアリング展開の課題として、戦略、設計、管理において上記の目的に即した再編が必要であると指摘する。

この論文では、ほとんど触れられてはいないが、製造工程が複数企業にまたがる場合、この課題の実現はさらに困難なものになるだろう。

結局のところ、"必要な有用効果をより少ない環境負荷で"が資本主義的企業の活動目標となりうるかどうかが決定的なカギなのかもしれない。



この記事に

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
  • 名前
  • パスワード
  • ブログ

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事