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山のエキスパート集団、アスターク同人!アスターク同人と内部分会妙高やまの会の公式ブログです。

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北海道・鷲泊〜利尻山

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○山行地 北海道・鷲泊〜利尻山
○山行日 2015年09月26日〜29日
○山行者 L関原 本間
○報告者 関原

 二十歳の時から憧れていた北海道の山行、山頂から眼下の360度全て海が見える利尻富士。日本中探しても海抜0mからはじまる1,719mの山は無い。
 新潟から遙か遠い北海道最北の山。1年前までは、自分の生涯でこの山に登ることを諦めていた。

 ところが昨年NHKBSグレートトラバースで、田中陽希さんがこの利尻山を百名山の最後とし、完登に涙している姿を見て心が震えた。利尻山の数日前、体を壊し家族の支えで弟と一緒に走る放送もあった。あの鉄人が最後まで体に不安を抱え、極限を越えてまで登る姿。あの「あきらめない心」、その姿に感動した。

 これまで利尻山登山を諦めていた3つの壁があった。
1、時間 9月シルバーウィークの5連休でもカーフェリーの計画では難しい
2、費用 旅費だけで10万円以内を考えたが、紅葉時期の北海道ツァーは高額であった。千歳空港からレンタカーを3日間借りて行動する計画も、費用的には最低4人が必要でかつテント泊の日々。それでも10万円以上となる旅費は苦しいものがある
3、仲間 登山しない人と行ける訳もなく会の仲間を3人募ったが、それぞれのスケジュールが合わない

 今年の利尻を諦めていた時、9月6日の朝刊で阪急交通社のチラシが目に飛び込んできた。「2015年ラストチャンス!! 利尻・礼文と日本一早い紅葉の大雪山、9月26日(土)新潟空港出発89,800円〜(宿泊、食事付)」エ〜〜嘘でしょう〜? 土曜日新潟から飛行機で出発、2名からOK、利尻島に宿泊。加えてホテル、食事も北海道ならではの秋の味覚のおもてなし。
 消えていた気持ちに火が付き、早速電話する。2日目の団体ツアー礼文島〜利尻島の観光だけをキャンセル出来るか問合わせた。電話口の担当者は、その日のフェリー代、昼食の海鮮丼代、バス代等その日の代金を返還しない事と、個人行動の時間は自己責任である事として離団届を提出すれば予約を受付けるとの事。
 北海道を長距離運転しないで、もう1人一緒に行ってくれる人がいればあの広い北海道、利尻島〜大雪山、黒岳に連れてってくれるのだ。飛行機で早く、団体割引で安く、そして豪華な食事。その先は嬉しくってあまり覚えていない。
 本間さん69歳の誕生日お祝い旅行として企画、気づいたら本間さんと新潟空港に着いていた。

 登山報告としては前置きが長くなったが、どうしても伝えたい所なのだ。団体旅行はグループや個人それぞれあっても出発から帰着まで同じ仲間として行動が限定される。登山ツアーにしても団体行動は同様である。今回は登山目的の為に、ツアー旅行を利用した。(ツアーの添乗員さんに後日聞いた話では、長く北海道ツアーをしているが、登山で離団する人は私達が初めてだったとの事。)

 9月27日 深夜1時から稚内のホテルは雷雨で停電になり、部屋の非常照明がベッドを照らす事態に不安を覚える。早朝6時、長雨のなか礼文島に渡る稚内港では、ツアーから別行動となるためガイドの清水さんから「くれぐれも気をつけて下さいね」と4度も念を押されてしまった(天気悪い事、初めての登山者等etc)。
 雨の中、礼文島行き約300人の観光の団体客を乗せたフェリーを見送って、稚内港7:15発の利尻島行で、登山がスタートした。波は少し高く、50cm程のローリングを繰り返す中、1時間40分の船旅は大の字で寝ることが出来る広い2等船室で快眠した。
 1時間後、窓からの眩しい朝光に目が覚めた。なんと黒い空が、明るい青空になっている。思わず甲板にカメラを持って利尻山の雄姿を撮りにいく。海面の眩しいキラメキの先に、水平線から裾野が伸びて富士山のようなかたちが綺麗に見える。「ワォ〜〜すごい〜本物の利尻だ〜!」、何度も何度も、写真やテレビの放送番組で見てきた姿だ。しかし、やはり自分の目で見る利尻は感動ものだ。もし天候が悪ければと、稚内港の待合所にある残雪期の利尻山の宣伝看板(白い恋人)も写真に撮っていたが、やはり本物は違う。フェリーから日本海の先に見える利尻山は感慨深いものである。4日間の北海道での天候は、この日だけが晴れとなった。

 9時10分、利尻島鴛泊港からホテルの車の出迎えを受け、3合目の利尻北麓野営場まで車で送ってもらう。旅行の荷物はそのままホテルのマイクロバスで宿泊部屋へ運んでもらった。すごく得した気分。登山計画書をホテルの方に渡し、携帯トイレがこの山では義務づけられているのでその方から購入して、登山スタート。
 10分遊歩道を登ると有名な名水甘露泉だ。2Lのポリタンクに給水して、長い登山道縦走の闘いが始まる。そこから約1時間、針葉樹林帯が続く野鳥の森といった感じ。チップ状の遊歩道から登山道へ変化していく。緩い坂道で高度が上がらない。
 3合目の標高が210m、利尻山頂の標高が1720mと標高差1,500mもあるのだ。今日一日で1500m登って、1500m降りる計算。トータル3000m、なんて過酷なんだ。コースタイムが標準で登り5時間30分、下山4時間30分=実働10時間。9時20分スタートで、ホテル着厳守時間が18時、つまり計画の段階で1時間足りない(休憩時間は換算無し)。つまりコースタイムで2時間短縮位でないと登頂出来ない。登山のスピードが今回登頂できるかの鍵を握る。
 6合目を越えてから急登のジグザクとなるが、第一展望台から山麓海岸の先につながる礼文島が薄らと見える。自分のイメージでは、北に向かって登っていく感じだったが、地図では北面の登り。稚内が北で南側に利尻島がある。だから北の裾野の先に礼文島があるのだ。展望台から視界180度の海岸線が見えるのは初めての体験だ。山頂なら全方向360度海が見えるはず。しかし、12時から雲が広がって青空が崩れてきている。早朝登山した方が降りてくる時間となっていた。
 7合目、胸突き八丁は急に高度を階段状で上げていく。この辺から本間さんが遅れだす。体を鍛えている本間さんでも、長い急登は厳しい登山だと感じているようだ。しかし2人で北海道の利尻山に登頂に来たのだ。旅行はおまけのようなモノ。なんとしても2人で登りたい。しかし時間が過ぎていく。そして山仲間を途中で待つ時間が増えていく。18時ホテル夕食前に到着することが離団の条件だ。14時には引き返さないとホテルには戻れない。14時まで後1時間30分、コースタイムではあと山頂まで2時間20分。時間が足りない。このままでは山頂には行けないし、一人だけで本間さんを置いて登頂する事も絶対に出来ない。でもどこかで「一本道だから、後から来てね〜」と言いたい自分もいるのだ。それも本音だ。
 本間さんも「ここまで来て、自分の遅れの為に登れないのでは申し訳ない」と思って、「先に行ってくれ、後から行くから」と、いつ言うか悩んでいたという。
 長官山1,218mを越え、利尻山避難小屋から先更に急な尾根となっていく。数名の登山者が9合目から降りてきた。ガスが掛り視界も見込めず、厳しい登りの連続に引き返してきた。9合目で、ついにある決断をして本間さんに伝えた。

 本間さんの雨具、貴重品等を、私のザックに入れ空身で登ってもらう事にした。それしか登頂の道は無かった。あと1時間、これ以上遅れれば2人共登頂は出来ない。空身になってWストックの本間さんは人が変わったように急登を登ってきた。心からお礼を言いたい。何も聞かず、私の指示に従って頑張ってくれた。そこから時間が止まったかのように、近くに利尻山北峰の山頂の祠が見えた。そこまで記憶が無い。それほど真剣で必死だった。2人で掴んだ登頂だった。記憶が無い分「最後あっけなかったな〜」、本当にそう思った。
 誰もいない、ガスで何も見えない山頂だった。それでも2人共目頭が熱くなった。この憧れの頂に今アスタークの仲間といる実感。全ての事に感謝しかない。そう思えた。
 10分程、ビールと軽食で余韻に浸っていたら、利尻山岳会の方が1人登ってこられて、利尻山の厳冬期〜春スキーの山の話しを聞き、より深く利尻山を知る事が出来感謝している。
 14時15分下山開始。頂上での楽しい利尻の話しを心に詰めて、冬のスキーの斜面のイメージを感じて急坂を1,500m下る。本間さんもかなり良いスピードで下ってくれるので予定時間をカバーする。
 名水甘露泉の場所からホテルに電話して迎えに来てもらう。きれいな夕焼け越しの針葉樹の影はもう夕闇が迫っていた。17時、利尻北麓野営場に戻るとホテルが忙しい時間帯にかかわらずもう迎えに来てくれていた。当たり前に来てくれるホテルの方に嬉しくって、登頂の喜びを伝えたら、ホテルのチェックイン時に登頂日登頂者の名前を入れた登頂記念カードをプレゼントしてくれた。本当に登れて良かった。北海道利尻山がもっと好きになった。こんな自分らしい山旅も素敵だ思う。

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感情が伝わる山行報告楽しく読ませてもらいまいした。北海道の山いいですね。
自分も機会があったら行ってみたいです。 削除

2015/10/22(木) 午後 0:58 [ kopa ] 返信する

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kopaさん

機会はつくらないと有ません。(笑)
どうしても行きたい〜^^今年どうしても行くの成果です。
本間さんに、感謝です。

利尻山の山頂から、360度 パノラマの水平線を見て下さい。
写真でも中腹から見える島は、礼文島です。
礼文岳は、小高い丘で490mなのに、岳(ダケ) 利尻山は1719mで山(ヤマ) なんか面白いです。険しいのが岳ではないのだ。

2015/10/22(木) 午後 4:42 [ sek***** ] 返信する

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人生は一度きり、行動力が全てです。短い人生楽しみましょう。写真は米山では?関原さんが利尻山にいるのは不思議です。

2015/10/22(木) 午後 10:44 [ roc*an*sno*1*5 ] 返信する

関原さんの行動力は皆見習うべきですね。利尻山の雪稜、山スキーはいつか行ってみたいものです。

2015/10/23(金) 午後 9:07 [ てるやま ] 返信する

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てるやまさん
利尻山のバックカントリーに外国人も注目しているようです。
厳しい自然の中で、3月下旬からが、良さそうです。
山頂からの飛び出しが多分斜度40度位か、そこを500m過ぎると傾斜は良い感じです。

2015/10/24(土) 午後 5:44 [ sek***** ] 返信する

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素晴らしい気力ですね!体力、知力、金力全て具わった山行で見事です。羨ましいかぎりです。来年の屋久島も頑張ってね下さい! 削除

2015/10/25(日) 午前 10:44 [ サトシ ] 返信する

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サトシさん 金力は無いですね〜 目標を持って計画すると、色々な障害の壁が出てきます。 その一つがお金です。 今回は、3ヶ月で貯めると公言して、貯金をしました。
叶えたい夢を持つ事の大切さを学びました。
本当に、恵まれていたと感謝しています。
来年の夢に向かって頑張ります。
昨日の懇親会の設営、本当にありがとうございました。
今朝も、昨日のキノコ汁を頂き元気で頑張ります。
山仲間の絆に、助けられて今があります。
11月の納会も楽しみですね〜

2015/10/26(月) 午前 8:18 [ sek***** ] 返信する

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