アスターク同人

山のエキスパート集団、アスターク同人!アスターク同人と内部分会妙高やまの会の公式ブログです。

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1 イメージ 2 イメージ 3 イメージ 4 イメージ 5 イメージ 6 イメージ 7 イメージ 8 イメージ 9
イメージ 10 イメージ 11 イメージ 12 イメージ 13 イメージ 14 イメージ 15 イメージ 16 イメージ 17 イメージ 18
イメージ 19 イメージ 20

イメージ 20

〇スイス・グリンデルワルト〜ツェルマット〜マッターホルン その3
〇27日(木)マッターホルン・グレッシャー・パラダイス〜ブライトホルンハーフトラバース〜ブライトホルン登頂〜マッターホルン・グレッシャー・パラダイス〜ツェルマット
〇報告者 関原

 朝4時起床。今日のテスト次第でマッターホルンの登頂が決まると思うと早く起きて準備した。今までガイド登山の経験が無く、まして4000m級での岩稜、雪稜を経験した事が無い。高度障害(高山病)になった事はないが、4000mでは分からない。昨日、登山で歩きすぎて脚がむくんで脚が重く階段が辛い。
 6時30分、ケーブル乗り場で待ち合わせ。相手は私の携帯番号のみ知っているだけ。ゴンドラ乗り場は、スキー選手、チームコーチ30人ほどで、かなりの混雑状態。それでも日本人クライマーだと異色なのか?すぐ見つけてもらった。
 ガイドは、Mrマイク年齢40歳。身長166cm位、体重58kg位、のバリバリのクライマーだ。マッターホルンには、150回ほど登っているとのこと。2009年からガイドとなったと聞いたので単純に1年に15回ほど。という事はこの時期だけは稼げるけど、なかなか厳しい世界だと思う。スキーとボードのコーチもしている、オールランドタイプのナイスガイだ。
 ゴンドラに乗ってフーリからは、ロープウェイを2回乗り継ぎ、マッターホルン・グレッシャー・パラダイス(3883m)まで45分(乗り継ぎ時間共)ほどで上がる。(日本の富士山より高い場所にある。)もう外は冬山で、天候はガスで50m程の視界だ。回復しそうで、ゆっくり20分程準備をしてから出発する。
平坦なスキー場を20分程歩きコースポールの外へ出てから、ガイドとアンザイレン。お互い3m程の間隔でつながっている。降雪10cm程の雪原の先は、右に大きくカーブしてブライトホルンの斜面をトラバースしていくようだ。平坦な道から斜面になった所で、アイゼンを装着して右上へトラバースを30分程してから、一気にコルまで登る。 ここで先行2パーティが、30分程のアイゼントラバース歩行で下山を言い渡され帰っていく。マッターホルン登山が出来ないという不合格者らしい。ザイルの張りや緩みで力量が分かるようだ。ここから先は雪稜から岩稜、今ここで登山者の安全を確かめた方が良いとの判断なのだろう。

 ここからブライトホルン4164mへの高度差280m、新雪15cm程でトレースが無い急な一枚バーンの斜面が目の前に広がっている。やはり、私たちが1番手で真っ白な急斜面をゆっくり登っていく。息が荒くなる。
 マイクが「ゆっくり深く息を、吐く方に集中して〜。」言うは簡単だが、息が切れる。浅い呼吸では酸素が取り込めない。息を止めないでゆっくり吐き切る。呼吸と歩行を合わせるように注意を受けた。それでも息が早くなって苦しい。
 35度ほどの急斜面を斜めに上がっていく。新雪20cmの下は氷で、踏んでも氷までアイゼンが刺さらないので、水平に置くが斜面と同じ方向に足がズレル。そして時々、氷のクラックの割れ目に足がはまる。これが結構体力を消耗する。何とかブライトホルンのコルに到着==大休憩。ここで高度計が標高4000mを超えている。
 ここで後発の2組のガイドも集まって、「マイク、トレース助かったよ〜」と声をかけ雑談している。フランス人の男女のクライマーが「YOU、国はどこ〜」と声を掛けてくれた。「日本の長野」と答えた。冬季・長野オリンピックで有名で、新潟では伝わらない事を知っていた。そうしたら反応良く〜、「長野知っているよ〜、白馬、志賀〜」つかみはOKだか、新潟人として何故か寂しい。英語、ドイツ語、フランス語のミックスの会話で笑顔を見せて、これからの雪と岩稜のアイゼンクライミングに向かう。

 そんなに難しくないが、4000mでの岩登りが試される。ムーブより息が切れる方が問題で、ザイルもゆるめ。フランスの3人パーティが先行したが、マイクのリードで直ぐ抜いて先行する。今までの経験でこのブライトホルン ハーフトラバースのどこが登りづらいかを知っているマイクが[LOOK〜○○ ]と登り方を説明してくれる。「日本新潟クライマーをなめるなよ〜」と、すんなり登るとマイクは、褒めるのも上手く「GOOD」を連発する。ここで落とされる訳にはいかないのだ。
 岩から雪稜になり、スッパリ切れ落ちたスイスらしい針峰のアップダウンが続く。降りるときはガイドが後ろでザイル確保してくれる。クラックを下る時に、溝にアイゼンを入れたら左足のアイゼンがロックして抜けなくなって下れなくなってしまった。再度登り直して左足を抜いてから、違うスタンスを探すが無い。マイクが動作を見て「ロワーダウン」の指示。やっべー、この位のミスでダメかと思う。全体重を掛けてロープで下ろしてもらう。しかしマイクが笑顔でこちらを見てる。下降をテストしていたようだ。そこでクライムダウンしていたらダメだったかも知れない。登れても下降が不得意なクライマーが多くいるのだろう。アルパイン・クライマーは総合力を試される。
1、基礎体力、持久力 2、スピード(登り、下降)3、クライミング、アイゼン技術(雪稜、岩壁)
4、4000mの高度に強いこと(心拍と高所で動けるか?) このバランスだと感じた。 
 
 岩稜からトレースある雪峰を3つ超えて、ブライトホルン(4164m)山頂に到達。山頂は丸い雪山で10人ほどが、一般ルートから登って来ていた。ガイドのマイクから「グラジュレー」と握手を求められ、ブライトホルンでのマッタホルンテストが無事終わったことを感じた。「受かった」「本当に良かった」「これでマッターホルンに登れる」青空の広がる360度ツェルマット山域を満喫していたら、「日本からですか?」と日本語で声を掛けられた。
 振り向くと、そこには同じルートを登ってきた一人の日本男性がいた。今日私と同じくテストを受けて合格した。夫婦旅行で来て、妻はツェルマットで楽しんでいるとの事「64歳で、マッターホルンに登らないとこれ以上年を重ねると登れなくなる」私も「60前だと思って挑戦しました。」と同じ思いの人とブライトホルンの山頂で逢えて嬉しくなった。 
 下りは一般ルートを高度差250mの雪斜面を一気に下る。ガイドは後ろから一定の距離をキープしながら降りていく。降りたところが朝アイゼンを付けた場所付近だった。ブライトホルンを右から大きく巻いて、稜線を1周してきた感じなのだ。標高3880mの景色の良い1時間程平坦な雪道を歩き、朝のマッターホルン・グレッシャー・パラダイス(3883m)に到着。ロープウェイがスキー客で混雑する中、30分程並んでツェルマットへ降りた。

 ガイドのマイクが「明日、ヘルンリ小屋へ入るのか?」と聞いてきたが、今回の山行で高所トレーニングと基礎体力の不足を感じたので3日程トレーニングを考え、週末の天気予報もあまり良くないので、「来週の良い天気にアタックしたい。」と答えた。 予約最優先するので、「再会出来るか分らないが、またね〜」とマイクはマウンテンバイクであっさり下っていった。
 帰りにアルパインセンターに寄って、マッターホルン登頂への情報を求める。2日前に新雪が降って、今は危険なのでクローズの状態。ヘルンリ小屋も宿泊者は少ない。天気予報では、来週の火曜日(8月1日)以降のようだ。4000mでは風が強く、夜には凍結している。8月2日アタックで、仮予約を入れてもらう。「確定は7月31日(月)午後3時〜7時に再度来店して下さい。そこで天候が良ければ決済します。」しかし、そう計画通りにはならないのがスイスの山の天気なのであった。

この記事に

閉じる コメント(2)

顔アイコン

マッターホルンへのテスト、無事パスできてよかったですね。
マッターホルンの山頂に一歩近づきましたね。
それにしても素晴らしい景色!
ため息が出ちゃいます。

2017/9/6(水) 午後 9:42 [ kup*nn*onn ] 返信する

顔アイコン

4100mでのクライミングテストは未知の体験でした。
下部の急斜面の雪稜を登る時は急激に体力を奪われ、
息苦しく身体が凄く重かったです。

クライミングは、岩は、しっかりして乾いていたので快適でした。 削除

2017/9/7(木) 午前 7:44 [ ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事