アスターク同人

山のエキスパート集団、アスターク同人!アスターク同人と内部分会妙高やまの会の公式ブログです。

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○山行地 北ア・剣岳八ツ峰妻Bフェース京大ルート
○山行日 2015年08月02日
○パーティー L関原 丸山
○報告者 丸山

 長次郎谷「熊の岩」ビバーク地で、早朝剣沢BCをスタートした山越、小林のDフェースパーティーを待つ。続々と登ってくる登山者に二人の姿をなかなか見出せない。そうこうするうち無線機から「間違って平蔵谷に入っちゃいました。計画を変えて本峰へ向かいます」と小林の声が聞こえてきた。バカモノめっ! ということでビバークパーティーのみで今日の計画となる。
 わたしと関原くんはBフェース京大ルートへ向かった。Bフェースは妻のなかでは人気が低く、あまり登られていないようだが傾斜は強い。Aフェース同様100m程度の登攀らしいが、見栄えのしない岩壁である。
「二人でザイルを組むなんていつ以来だろうね?」
「30年ぶりかなー」
「それはないだろう。20年ぶり位じゃねーの」とバカな話をしながら、取り付き地点で登攀準備を進める。信頼できるパートナーに余計な会話は不要である。

 Bフェース京大ルートはフェース左端のややかぶり気味の壁から関原トップでスタートする。フェースを左上するが、残置ピンはかなり古いものばかりで気が抜けない。リッジを回り込み、傾斜の落ちたテラスでビレー。
 「こりゃー卦蕕犬磴△蠅泙擦鵑次」
 「まあ元乕佞韻討睇垰弋弔犬磴覆い諭廖⊃佑砲茲辰憧恭个楼曚覆辰討皀哀譟璽匹厳しすぎる。
 2P目はツルベでわたしがトップ。ラインは左右に分かれ、左上には残置のカラビナが掛かりロアーダウンで撤退したものと思われる。右は再び元のリッジを右へ回り込み直上しているが、ここもまたややかぶり気味でなかなかシビアで楽しいクライミングとなった。岩はやや脆く、薄いフレーク状のホールドに全体重をかけることが出来ない。40mで傾斜が落ち、安定したハイマツのテラスが現れる。Cフェースが目の前にあり、松木パーティーの動きが手に取るように分かる。
 3Pは関原がトップとなり、頭上のオーバーハングを右に巻き、傾斜を強めたリッジを直上する。Aフェースから眺めたとき垂直の細い岩稜に見えた場所だ。ホールドは充分あるのだが、ここもまたやや脆そうな感じとともにグレーディングの辛さを味わった。45mいっぱいではいいテラスに辿り着けず、トップはリッジ上の小ピナクルを巧みに使いビレーポイントとしていた。スパッと切れた爽快な高度感は京大ルートのハイライトといったピッチであり、岩登りの楽しさを充分に感ずることができた。最後の4P目は再びわたしがトップとなり、残りのリッジを登れば水平な50cm幅の狭いリッジとなる。小ギャップがあり、両足のみで立ってみるがおっとっとである。Bフェースは、フェース裏の三の窓側まで20mの登攀で終了となった。

 ここからもCフェースパーティーがよく望め、最後となる上部の薄いナイフエッジの登攀に取り掛かるようだ。熊の岩には米粒のような人影が認められ、無線で声を掛ければ剣岳本峰から長次郎谷を下降してきた山越、小林パーティーである。
 登攀終了点は八ツ峰縦走のトレール脇であり、ここでCフェースパーティーを待つこととした。眼下絞では三人の縦走パーティーが懸垂下降中であり、遠く源次郎尾根には惹きもきらぬ登山者の姿を望むことができ、この尾根の人気の高さが伺い知れた。空はあくまで青く、連日の好天でパートナーの顔は真っ赤に焼けている。昨年の穂高合宿は直前に事故があり中止となった。夏山の楽しさ、うれしさを久しぶりのように感じた八ツ峰である。
 Cフェースの松木、永田、古川が合流し、后Ν困離灰襪惴かって20m4回の懸垂下降。あとはガラ場を慎重に下り、長次郎の右俣を横断すれば熊の岩ビバーク地だ。本峰から降りてきた二人がギンギンに冷えた美味しい水を用意してあった。いい仲間はいつも有りがたく、うれしい存在である。
 それにしても八ツ峰のこの閑散とした有り様はどうしたことだろう。夏山ハイシーズンなのに、わたしたちを除けば今日八ツ峰に取付いたのはA、Cフェースに各1パーティーのみ。アルパインクライムに特有な努力が必要であっても、これでは登山文化の衰退でしかない。せめてアスタークの仲間だけでもこの退潮傾向を排除したいものと考えてしまった。

 ビバーク地の装備を回収し剣沢BCを目指す。長次郎谷の下降はズックシューズと軽アイゼンでは悩ましいものがあり、みんなに笑われることとなった。剣岳の夏はやはり登山靴が必要なようだ。
 剣沢の登り返しはヒーコラ、ヒーコラでゆっくりしたものだ。剣沢小屋では先行した関原、永田がビールを用意してくれ、BC直前で祝杯となった。BCではさらに先行した山越、小林が夕食の準備をしており、すぐに楽しい夕餉を始めることができた。500ccのビールとワンカップの空き缶がたちまち足元を埋め尽くす。20:00ちかくには夕立があり、今合宿中唯一の雨となったが、30分後の夜空にはたくさんの星が輝いた。星座のことなど全く分からないわたしは皆の話と会話にウンウンと頷くだけである。隣のDAAC防衛大山岳部の若いパーティーも早々に寝入り、今晩はゆっくり眠ることができそうだ。

コースタイム:Bフェース取付き8:30−10:30終了点12:30−13:30熊の岩14:30−17:40剣沢BC

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