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著者:百田 尚樹 出版社: 講談社 文庫化:2009/7/15 ◇著者からのコメント この小説のテーマは「約束」です。 言葉も愛も、現代(いま)よりずっと重たかった時代の物語です。 ◇内容(カバーの折り返し) 「生きて妻のもとへ帰る」 日本軍敗色濃厚ななか、生への執着を臆面もなく口にし、 仲間から「卑怯者」とさげすまれたゼロ戦パイロットがいた……。 人生の目標を失いかけていた青年・佐伯健太郎とフリーライターの姉・慶子は、 太平洋戦争で戦死した祖父・宮部久蔵のことを調べ始める。 祖父の話は特攻で死んだこと以外何も残されていなかった。 元戦友たちの証言から浮かび上がってきた宮部久蔵の姿は健太郎たちの予想もしないものだった。 凄腕を持ちながら、同時に異常なまでに死を恐れ、生に執着する戦闘機乗りーーそれが祖父だった。 「生きて帰る」という妻との約束にこだわり続けた男は、なぜ特攻に志願したのか? 健太郎と慶子はついに六十年の長きにわたって封印されていた驚愕の事実にたどりつく。 はるかなる時を超えて結実した過酷にして清冽なる愛の物語! 戦後65年たち、戦争を経験された方が少なくなり、平和な毎日を当然のごとく過ごす私たち。 戦争が、紛れもなく、この日本で、世界であったのだということを、 それはすべて、同じ日本人が、人間が起こしたことであったということを、 改めて気づかされた。 私は祖父に、僅かではあるが、戦争の影を感じた事がある。 母方の祖父は、膝に銃弾を貫通させた跡があり、その怪我のおかげで戦地から帰され生き延びた。 亡くなって何年もたってから、家の倉庫を整理していたら、昔の写真が無造作に空き箱に。 開けてみると、手に手に銃を持って戦地にたつ、祖父と軍人の姿が。 手が震えながらも目を離す事ができず、その時の衝撃は忘れる事ができない。 父方の祖父は、事故で意識不明で寝たきりだった1年の間、誰が声をかけても反応しなかったのに、 軍歌を枕元でかけると、僅かではあるが目を泳がせていた。 亡くなるその日まで、ずっと軍歌が病室にかかっていたこと、昨日のことのように覚えている。 でも、二人とも、ひとことも、戦争のこと、体験したことについては、触れた事がなかった。 とても、話せるような状況ではなかったのだろうな。。 この本を読んで、二人の祖父の姿が重なった。 当時の日本は、戦場の現場を知らない、現実を見ようとしない国の中枢部が、 国民を道具として扱い、そのために、尊い命をたくさん失ってしまった。 負けが分かっていても、決して国の為にならないと分かっていても、 逆らう事ができない当時の情勢、世論。。。 特攻はテロなんかでは決してなく、みな、個々の意思を持った人間であり、 洗脳されていたわけではなかった。。。 戦時中はヒーロー扱いだったのに、戦後は一転、戦犯者として世間から疎まれるという非情な現実。 途中、読み続けるのがつらくなり、ようやく読み終えたが、 宮部さんの、そして彼を取り巻く人々の究極の愛に、胸がいっぱいになった。 このような先輩たちのおかげで生まれてきた私たち、平和な社会。。。 先輩たちに恥じないためには、これからどうやって生きていけばいいのだろう。 人生観が変わる一冊。
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私の故郷は士官、下士官などの兵舎のあった町。日清、日露戦争からの第18連隊のあった町です。設計事務所に勤めていた頃、この兵舎の仕事をした事がありましたが、戦争を知らない世代には理解に難しい話を聞きました。兵舎は大学や高校、中学などになっています。18連隊は現在公園や美術館、野球場などの施設に変わり、時代の移り変わりの中で無くなってしまいました。
2010/6/24(木) 午前 5:59
昨日、管さんの、沖縄訪問のニュースを見ました。石碑に刻まれた多くの方達、今も叫び続ける人たちの上に私達の暮らしがあることを、思わなければいけないと、思いました。
2010/6/24(木) 午前 6:31 [ 仙石恵子のコーディネート ]
ご紹介ありがとうございます。
読んでみます!
2010/6/24(木) 午後 0:36
今だから許される話ってところなんでしょうか
読んでみたいと思います
2010/6/24(木) 午後 7:09
・KAZEさん>
私たちの身の周りにある何気ない場所にも、戦時中の名残があったりするのですね。。。戦争を知らない世代に、語り継ぐ事は、平和な世界のためには必要ですね。。。毎日を大切に生きたいです。
2010/6/25(金) 午前 6:11
・仙石さん>
そうですね。かつて、私たちの先輩たちが、命をかけて築いてくれた、この平和な暮らしを、大切にしたいですね。。。
2010/6/25(金) 午前 6:12
・イラシさん>
ぜひぜひ!少し覚悟が必要かもしれません。。
2010/6/25(金) 午前 6:13
・ひとぼんさん>
そうですね。今だから、戦争を知らない私だから、読めたのかもしれないです。ぜひ読んでみてください。
2010/6/25(金) 午前 6:14
私も祖父の事を思い出しました。
戦地から戻った祖父は戦争のことは語りませんでした。
だから、戦争の話題はタブーに感じていて、読み始めて「しまった」と思いましたが、読んでよかったです。
2010/9/6(月) 午前 0:18