今回を持ちまして、最終の「明日研」とさせていただきます。
午前中は白石先生の講演、午後は、医療・教育・福祉・保護者のスペシャリストによりますパネルディスカッションと、最終回にふさわしい内容となっています。
たくさんのお申込みをお待ちしています。


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第9回概要

第9回研究集会の案内をすでに送らせていただいております。

早速お申込みくださったみなさま、ありがとうございます。


例年近畿各府県を中心に、遠方は岡山、広島、東京、沖縄!などからもご参加いただいております。
また、これはこの会で自慢できることの一つだと思いますが、本当にたくさんの職種の方々にお集まりいただいています。「連携」という言葉はよく耳にしますが、実際に他の職種の方々の現状について知る機会は少ないと思います。



午前中は「歩んできた道」というタイトルで全体講演を行います。

講師は、社会福祉法人訪問の家理事の日浦美智江さんです。

重症児にかかわったことのある方なら「朋はみんなの青春ステージ」という本を読んだことがある方も多いと思います。日浦さんは、この本の著者でもあります。

卒業後の地域生活を支え、自己実現の場を広げていくために、重い障害をもった子どもたちやその家族にみなさんと一緒に44年に渡って歩んでこられました。その取り組みや思いをお話しいただきます。




午後は、例年どおり3つの分科会に分かれて、実践のレポート発表や意見交換、共同明日考者(一緒に明日を考える者≒共同研究者、助言者)の話などにより学びを深めます。以下にレポートの概要と、共同明日考者の紹介をさせていただきますので、ご覧ください。


第1分科会 重症児者施設での実践をつくる
共同明日考者 原田文孝(兵庫県立いなみ野特別支援学校あおの訪問学級)


レポートタイトル 

障がいの重い人たちの卒業後の学び
〜ぼくらも勉強したい〜


尼崎市内にある「ほっとスペースあまーち」は、阪神間の知的、肢体不自由特別支援学校を卒業した人たちが働く場です。2年前に8人の新しい仲間を迎えることになり、その人たちに「新人研修」を始めました。
・「働く」ことの意味 ・お金、お給料のこと ・仕事、職業の種類 ・からだと健康のこと ・身だしなみ ・男女のからだと心 ・食生活のこと ・自立のための一歩の調理  など いろいろなことを週1回学習しました。1年目の学習が終わりかけた2月下旬、新しい仲間が学習している姿を見ていた先輩の中から、「ぼくらも勉強したい」という声があったのです。その声を受けて、2年目は新しい仲間2人の「新人研修」と先輩たちがグループに分かれて学習する「仲間の学習」が始まりました。仲間の学習は「大人の学び」です。趣味に近い活動ですが、自分たちが「したい」と思って学ぶことに意味があります。3年目の今年は新人5人の新人研修と仲間の学習、さらに「権利の学習」もすることになりました。
分科会の中では、新人研修や仲間の学習が始まってからの仲間の変化についても報告します。


 


第2分科会 重症児・病弱児の理解と教育実践をつくる

共同明日考者 木下孝司(神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授)


レポートタイトル 「朝の会」ってどんな時間?


実態や課題によって少しずつ違いはあるものの、重度重複クラスや、小学部低学年では、「朝の会」は「あっ、学校に来たぞ」「これこれ、これが学校や」と思えたり、「今日も楽しいことがありそうだな」と感じて一日のいいスタートが切れることが大事になってくるのではないでしょうか?こうした思いをしっかり持って、だから、何をするのか、どのようにするのかが考えられるのだと思います。

毎日繰り返し取り組むことだからこそ、「朝の会」をどういう時間にしたいのか、朝の会を通して子どもたちにどんな思いを持ってほしいのかを忘れてはいけないなぁと感じます。


 
第3分科会 地域での生活をつくる

共同明日考者 李国本修慈(NPO法人地域生活を考えよーかい代表理事・有限会社しぇあーど代表取締役)


レポートタイトル 親の会20年歩み


20年前、人工呼吸器を付けての在宅療法が始まり、養護学校への入学も始まりましたが、医療的ケアが必要で保護者の付き添いが求められました。家庭においても、学校においても保護者の負担が大きくなり、地域での生活が大変な状況でした。そんな中で、保護者が集まって、「東播地区人工呼吸器を付けた子の親の会」をつくり、病院・学校・福祉に対して要望を上げて、地域生活が少しでもしやすくなるために取り組みました。

 親の会では、要求の実現をめざすだけでなく、月1回の例会をもって学習会、レクレーション、音楽発表会など、自分たちが楽しむ活動と地域に広める活動を続けてきました。この20年間の親の会の歩みを簡単に報告しながら、地域で生活することの意味を考えてみたいと思います。

 今後、親の会では、NPO法人を立ち上げて、人工呼吸器を付けた子どもたちが安全に、安心して楽しめる場・活動づくりをめざしています。




 



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実行委員長あいさつ

「重症児者・病弱児の明日を考える研究集会」は第回目を迎えました。この研究集会は,重い障害をもった子ども・人たちや長期にわたって病気と闘っている子どもたち,そしてそのご家族の願いを出し合い,教育・保育,医療,福祉の関係者が連携しながら「明日」を語りあっていく場です。
 教育や福祉,医療の実践成果について,エビデンス重視ということが言われて久しいです。根拠に基づいて関係者が合意形成を進めることは大切です。ただ,エビデンスというと何らかの測定装置,尺度,質問紙など用いて,「数量化」することだけが強調される傾向があるように思います。内容によってはもちろん,それがなじむものもあるでしょう。他方で,教育や保育によって築かれた価値,福祉や医療・看護によって形成されたQOLなど,まさに文字通り「質(quality)」として把握するのが相応しいものが多数あります。
 ただ,質的なものは丁寧に語っていくことでしか見えてきません。特に,重い障害をもっている子どもたち,あるいはデリケートな内面世界をかかえる子どもたちの,心の中での変化はなかなかとらえにくいものがあります。そうしたとき,それぞれの専門性を越えて,つまり日常的に使っている専門用語をいったん保留しながら,保護者の方も交えて関係者が語り合うことは,子どもや障害をもつ人たちを語るための,私たちの語彙を鍛えることになるのではないかと思います。
 重症児者や病弱児の「明日」を創るため,参加者の皆様がたっぷりお話しされ,しっかり学べる集会となればと思います。
              実行委員長          
(神戸大学大学院人間発達環境学研究科)



 (須磨離宮公園 花菖蒲)
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分科会概要

「第8回考える会」開催まであと1か月を切りました。


準備も徐々に進んでおります。申し込みも少しずつ増えています。毎年ありがとうございます。


さて、分科会の概要です。参加を迷っている方、どの分科会にしようか迷っている方のご参考になれば幸いです。


 
1.重症児者施設での実践をつくる
   

 共同明日考者  原田文孝(兵庫県立いなみ野特別支援学校青野原訪問学級)

*「共同明日考者」とは、参加者と一緒に明日を考える方(共同研究者)です。



<レポートタイトル>
「重症心身障害者の暮らしを支援するために 〜えぶりぃでの取り組み〜」


<概要>
 生活介護事業所、姫路市立重度障害者活動支援センター「えぶりぃ」では、医療的ケアの必要な方が、学校卒業後も家から出かけ、日中ケアを受けながら安心して過ごし、一人の人として自分らしくいきいきと生活できるように支援しています。利用者さんの健康管理や身体機能の維持、低下の軽減のための支援と、日々の活動の中での自己実現、仲間とのふれあい、社会参加の場への支援を医療職、福祉職それぞれの専門性を活かしながら、スタッフ全員で取り組みます。医療的ケアの必要な彼らが自分のしたいことを実現して楽しんでいる姿を見て、後輩たちが憧れ、夢を持って成人期を迎えられるようになればいいなと思い、今日も笑顔いっぱいのえぶりぃの様子を報告したいと思います。


  


2.重症児・病弱児の理解と教育実践をつくる


 共同明日考者  木下孝司(神戸大学)


<レポートタイトル>

「障害の重いS君が教えてくれたこと〜在宅訪問教育の実践から〜」


<概要>
皆さんもきっと、忘れられない授業のひとコマ、あの一瞬があるのではないでしょうか。それは、教師としての実践を変えるひとコマ、その後の実践を支えるひとコマ・・・。人として生きることや障害って何だろうと深く心に問うものとなり、教師として学びつづける原動力にもなっているもの。


  長い在宅訪問の経験を振り返り、何人もの子どもたちとの様々な場面を思い出すとき、なかでも障害の重いS君との実践が、私を支えていることに気付きました。彼との授業が、どんなに重い障害があっても子どもたちの可能性に期待して、文化を伝える授業を工夫することの値打ちを、私に教えてくれたのです。エピソードをご紹介しながら、私が考える重症児こそ生活年齢重視の実態のとらえ方や、授業づくりなどをお伝えし、皆さんからの考察をいただけたら幸いです。


1、可能性ということ(S君についての実態把握)
2、動き(小さい動きの大きな主体性)
3、まなざし(まぶたが閉じない目が語るもの)
4、ゼロのメッセージ(感じる力、分かる力、伝える力)
5、卒業コンサート(中3の感動する感動)
6、実態把握再考(小中高の子どもを担任して)
7、今、社会のひずみの中で(重症児のSOSは社会を支える)




3.地域生活支援の実践を進める


 共同明日考者 猪狩恵美子(福岡女学院大学)


<レポートタイトル>

「今こそ必要な価値観の転換 当人が居る(おる)ということの意味」

有限会社しぇあーど NPO 法人地域生活を考えよーかい       李 国本 修慈


 <概要>

私が90 年代から始めた「地域生活支援」等という活動が事業となっていく様と、社会福祉基礎構造改革の流れで整備されてきた法制度の中で「重症心身障害」あるいは「超重症」等といわれる方々が置かれてきた状況等を鑑みながら、「2025 年問題」や「多死社会」といわれる社会が迫るとされている今後の地域社会の在り方等を考えていきたいと思います。


措置制度から利用契約制度への転換から 15 年。法制度のみではない「あなたとわたし」の関係性の大切さや、医療あるいは福祉のみによって支援する・されるということでなく、「もうひとつ」のカタチ・考えを共有できればと思います。


キーワードは「支援」、「本人主体と相互主体」、「存在の価値」、「社会的はたらき」等です。


 

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