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だいたい日本国民は、昔から皇室に対して一つの信念を持っていたのです。それは、われわれは同一種族で、皇室は総本家である。皇室はわれわれの君主たるとともに族長である。そして義は君臣、情は父子。こういう関係であるという信念をもっていたのです。しかるにこの日本国民の特殊性というものが、蘇我、物部の閥族政治、藤原の外戚政治、源平の武家政治、徳川の封建政治、こういうものが次々続きまして、日本建国の本当の姿というものは失われてきたわけなのです。これを日本建国の古に遡って、本来の日本の姿に返そうとしたのが、明治維新の志士たちの考えでありまして、王政復古の大号令は、この思想を現したわけであります。かくて明治史の第一ページというのは、この思想を帯びた王政復古の大号令から発しておるということを、先ず諸君は考えて貰いたいと思います。 |
オピニオン
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明治維新の過程の順序を申しますと、 |
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明治維新の志士たちの樹てた道標・標語は、ご承知のとおり尊皇攘夷ということで、この尊皇攘夷は、明治維新転換後期のの眼目であったわけです。 |
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この国難に決起したのが、維新の先覚者であったわけです。維新の先覚、志士は、日本の歴史伝統に目覚めて、この危局を乗り切るには先ず民族の統一をしなければいけないということに気が付いて、これのため兵馬の大権を朝廷に収め、閥族政治、武門政治を打破する。そして天皇親政を復活し、万民輔弼の政治というものを断行した。これではじめて国家の大生命というのもが、ここで蘇った。即ち復古と維新です。伝統と発展、あるいは回顧と前進ということがここに出てきたわけです。これは見事な歴史的現象で、空前の盛挙だったわけです。 |
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物語の時代、明治維新について、これは、王制復古の大号令とその施政の綱領となった「国是五章」の決定すなわち「五か条のご誓文」ということになるわけです。 |




