|
時の支配者(アニメ)
1982年 フランス
監督 ルネ・ラルー
原画 メビウス
宇宙間の輸送を請け負うジャファールは、ペルディド星に住む友人からの緊急連絡が録音されているのに気づきました。
巨大蜂の群れに襲われて妻を失い、一人息子のピエールを連れて蜂の来ない森へ向かう途中、車がクラッシュして自分も重傷を負ったという言葉が残されていました。
そして自分はもうだめだが、ピエールに連絡用の通信機「マイク」を持たせて一人で森へ向かわせたので保護してほしいという依頼です。
自分勝手な王子マトン、マトンと行動をともにしていながらも優しい心を失わないベル、ジャファールの親友で元気な老人シルバード、お団子のようにかわいい蓮の花の妖精ジャドとユーラ達を乗せてジャファールはペルディド星に向かいます。
さまざまな試練の後にペルディド星に近づいたジャファールたちは、逆行する時間の流れに巻き込まれて意識を失い、時間と空間を支配するタイムマスター族に助けられます。
ただ一人危篤状態に陥ったシルバードの意識は過去をさまよい、ピエールがその後どうなったかということを、ジャファールたちは知ることになります。
ラストシーンで単調な美しい主題曲を静かに流しています。
メビウスの原画は滑らかな曲線と鮮やかな色彩で、見るものをその世界へ引きずり込んでしまいます。
アニメとは思えないほどのきれいな動きを作り上げた技術とあいまって、数々の美しい場面を見せてくれます。
そしてタイムパラドックスを効果的に取り入れ、最後に何もかもがわかる謎解きの要素もあって楽しめました。
登場人物の表情が変化に乏しいのはやや不満が残るとしても、推理小説家ジャン・パトリック・マンシェットの脚本は充分に生かされていると感じました。
それにしても全編に漂う哀愁感は何なんだろうと見るたびに思います。
|