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微笑が消えた日々(1)
クーデターの耐えない微笑の国・・・
18回のクーデターと18回の恒久憲法改正・・・
それでも国民はすぐに微笑を取り戻してきました・・・
そんな中で1992年には、最後の軍と市民の衝突・・・
『5月の虐殺』と呼ばれたあの流血事件・・・
命を落とした市民・学生・・・いまだ行方不明の多数の市民・・・
こうして出来た1997年の民主憲法と称される恒久憲法・・・
憲法裁判所、中央選挙管理委員会などの政治家の死命を制する力を持つ独立機関の創設・・・
そして新憲法下の総選挙で最大与党となったのは、新たに設立された経済人タクシンを党首とする政党・・・
しかし、組閣直後に明らかになった資産隠し・・・
首相の座を失うかもしれない憲法裁判所の審議の最中に流れる裁判官買収の黒い噂・・・
8対7でかろうじて罪を逃れた首相は、次々と弱小政党を吸収し、野党の首相不信任案提出権を封じる・・・
年に一度の所信表明演説以外一度として議会に出席しない首相・・・
ひたすら地方の人々の歓心を買うことに専念する首相・・・
それでも多数決の原則を盾に民主主義だという首相・・・
一方、麻薬撲滅戦争と称する首相の政策のもと命を落とした2000数百名・・・その半数近くは無垢の民だという人権委員会の調査結果・・・
タイ南部(彼の政敵民主党の磐石の基盤)の統治組織を破壊して新たに彼の勢力を植え付けようとする首相・・・それに反対する市民・・・
家族の目の前で突然拉致される市民・・・行方不明の市民100余名・・・
そんなイスラム教徒の絶対的信頼を集めた弁護士は、イスラム教徒への暴力を伴う自白強要をマスコミに告げる・・・ある日バンコクの街中で拉致され姿を消す・・・5年が経過した今も行方不明のまま死亡宣告がなされた。
農民の借金返済の一時停止、実態の整わない社会保障などで社会の底辺の支援を集め、スワンナプーム国際空港建設、そのアクセス網など巨大プロジェクトで一部経済人を味方につけながらも、常に付きまとう汚職の噂・・・
政策的構造汚職は恐ろしい・・・
そんな中でかつての盟友とされる新聞社創立者が、テレビ番組で首相批判を始める・・・
やがて閉鎖される首相批判のテレビ番組・・・
代わってケーブルテレビを創設して首相批判を繰り返す・・・
こうして始まったソンティ氏と元首相の戦いは、互いに裁判所に訴えあう・・・
裁判所は首相批判を禁じる・・・口を封じられたソンティ・・・
自らの関わる巨大企業の広告費を武器にマスコミを抑える首相・・・
公権力を利用して個人資産調査をして批判の口を封じる首相・・・
一方、石油公団の民営化に続いて進められる電力公団の民営化に反対する労組運動・・・
マスコミ人のほか、学者、政治家、労組関係者が幅広い首相批判を繰り返す・・・
こうして出来上がった市民連合・・・
騒然とした社会の中、タイ政治始まって以来始めて4年の任期を満了した首相は自信を持って総選挙に臨む・・・
予想通り、単独過半数のみならず首相不信任案も出せないほどの絶対的多数の議席を獲得した与党・・・
絶対多数を誇る議会・・・
政界を牛耳る絶対多数の議員を抱えた中、2006年1月23日プレス発表される元首相関係の持ち株会社のシンガポールの会社への700数十億バーツでの売却・・・
その持ち株会社は携帯電話網のみならずいくつものタイ国の安全保障に関わる重要企業を傘下に抱えている・・・
庶民の感覚を超える企業譲渡による収入が無税であったことが大きな社会問題となる。
合法・・・税務署より無税を確認した・・・そんな強弁を弁護士を通じて繰り返す首相・・・
次々と明らかにされる脱税疑惑・・・
(続)
タイ国内の騒動に関する問い合わせに対してと同時に、ここまでにいたる政界の動きを記します。
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