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明日書くといいながら、気が付けば映画祭も今日まで。
1週間後の「明日」ではありますが
以下、映画「ベストタイム」の感想など・・・。
穏やかな時間、優しい家族の時間を1人の死が一変させる。
年を重ねても相思相愛の普通の夫婦、両親、娘1人(社会人)の幸せな家庭と見えていたが・・・
映画冒頭、
突然母親が亡くなり、家は父親の親戚で溢れる。
母親の連れ子で、小学生の時にスラム街から資産家の父親の家に越してきた娘は、
母親のいなくなった家で養父と住むことに違和感を感じはじめる。
その後、彼女の下へ不思議な手紙が。。
彼女はその手紙の差出人を捜すため、昔住んでいた街へ、子供の頃の友人たちや、
実の父を訪ねに行く。。。。
まるでスーパーモデルのような美貌、会社の広報として成功している娘サルマ、
そして彼女が捨てた街に育った子供の世話に追われる友人、
そして女優志望と言いながら糸口も掴めずタイピングにいそしむ友人。
3人はサルマの手紙の差出人を捜し始めるが、一緒に時を過ごすほどそれぞれの境遇の違いが
浮き彫りになり、3人の活動はそれぞれの家庭や生活を乱していく。
少し無理やり感のある話の展開の荒さや、音のバランスの悪さ、など気になる点はあるが、
娘のサルマ役の(ハナーン・トルク)は充分一見の価値があるほど華やかで美しく、
台詞に非常にユーモアがあって面白い。
正直、少しシリアスで、映画祭の紹介文に書かれていたようなコメディとは思えないが、
この台詞回しがかなり面白いものでコメディと紹介されたのかもしれない。
ただ、本当のコメディが好きな人にとり、コメディとは言いがたいものだと思えるので
映画祭の紹介文はこの映画にとっては残念な紹介といえたかもしれない。
この映画を監督した方にとっては初めての監督作品とのこと。
この監督が描く映像の中には、実際にこんな夫婦はこの国のこの場所にいるのだろうという
皮膚感覚に溢れていて、こうした映像が取れるならば、そのうち話の展開の荒削りさや、
音のバランス、若干の字幕のズレ(恐らくアラビア語から英語、英語から日本語に訳したため
の画像とのズレ少々)などは気にならない作品を世に送り出されていくのだろうと思った。
時折の言葉の掛け合いセンスのユーモアは、思わず声に出して笑い声が出るほどだが、
初監督作品で照れがあったのだろうか。
観ているうちにシリアスなシーンになると必ずそうした台詞を言わせているパターンが見えてしまう。
これは台詞がとても面白い分本当に残念だった。
妻を亡くした養父の恋あり、幼友達のそれぞれの思惑あり、
人付き合いの苦手なサルマの恋もあり・・・
最後は失速したような気もするが60点程、悪くない映画だと思う。
見終わった後もちゃんと映画を観た満足は残る。
だが、エジプトの貧富の差や、生活など心に残る部分部分はあるが、
1日、2日、3日と長く心に残る作品とは言いがたいかもしれない。
なぜなら、映画の中で貧富の差が生む生活の違い、それぞれの幸せを求める姿、恋、
手紙の差出人捜しなど、要素を詰め込みすぎて焦点が散漫になり、手紙探しさえもきちんとした
背骨になっていたかは首を傾げたいところだからだ。
これから良いものを撮られそうな気もするし、それを活かしきれていくだろうかと
そんなことも思う作品だった。
一緒にいった友人は昭和30年代の人情物ドラマのようだと言っていたが・・・・。
ビデオが出たら観ても悪くは無いのではないかと思います。
主人公のハナーン・トルクは本当に見る価値のある。
華やかな玉のような美人女優でした。
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