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朝日新聞朝刊に連載中の「プロメテウスの罠」の本日(2011年12月19日)掲載分を以下に引用します。
 
プロメテウスの縄
 
学長の逮捕 11
 
給食を確かめたい
 
「きょうは実習つきで、そのあと試験をやります。……ウソ、ウソ」
 
 11月末、福島県相馬市役所の会議室で、東大理学部教授の早野龍五(59)が、市職員を笑わせていた。
 
 早野は南相馬市に学校給食の放射能検査を申し入れ、断られた。しかし北隣の相馬市は、すぐに全小中学校、15校で検査することを決め、早野の助言を受けることにした。
 
 この日は、相馬市が導入した市民向けの放射能測定器の研修講師として呼ばれた。講義後、市庁舎1階で測定器の実習をした。
 
 果物や魚、塩などいくつかの食品を測る。柿から放射性セシウムが検出された。職員からため息が出る。
 コンピューターがグラフを映し出す。波線がポンとはね上がっている部分がある。「これは30ベクレルぐらいです。出ると残念だけどね」
 
 早野の提案の特徴は、1週間分の学校給食をまとめて後で検査することで、測りきれない放射能量を減らすことにある。
 
 学校給食はお昼までに作らないとならないので、届いた食材を前もって全部測るのは難しく、抜き取り調査になりがちだ。抜き取りだと計測漏れが出るので、毎日1膳ずつ冷凍保存し、1週間分をまとめてミキサーにかけ、漏れのないようにする。
 
 検査機器には検出できる放射能量の限界があって、不信の要因になっている。早野方式はすでに神奈川県海老名市、千葉市などで採用されている。高性能の機器で時間をかけて測定しており、実績を見ると、検出限界は放射性セシウムで1キロ当たり1ベクレル程度と、かなり精密に測れている。
 
 10月に採用して8週の検査をした神奈川県横須賀市では、11月第4週に検出限界をわずかに超える値が検出された。保護者から数件の問い合わせがあったが、簡単な説明で理解を得られているという。
 
 この方式の費用は1週間分で1万5千円。早野は自分で払うと南相馬市に提案したが、無視された。
 
 南相馬市立総合病院医師の坪倉正治(29)はこの不採用に驚き、市長と副市長にメールを送った。その結果、副市長の村田崇(37)から厳しく注意されることとなった。
 
 坪倉には知りたいことがある。南相馬市の子どもたちの体内の放射能量は減る傾向にある。一方、親たちの中には増えている人もいる。
 
 それはなぜか。食品に関係があるはずだ。それを知るには、子どもの給食を確かめたい。(松浦新)
 
(引用終わり)


 
福島県南相馬市の市立総合病院は、9月下旬から検査した市内の小中学生の半数から少量の放射性セシウム137が検出されたことを明らかにしています。
 
小中学生527人を最新の内部被曝(ひばく)測定装置で調べたところ、199人から体重1キロあたり10ベクレル未満、65人から同10〜20ベクレル未満、3人から同20〜30ベクレル未満、1人から同30〜35ベクレル未満のセシウム137を検出されました。(参照①)
 
25年前にチェルノブイリ原発事故を経験したベラルーシのベルラド放射能安全研究所は、子供の場合、放射性セシウムは体重1キロあたり70ベクレル以上を危険レベル、20ベクレル以上を要注意レベルと決めて対策をとっています。(参照①)
 
東京の医療コンサルタント会社「RHCジャパン」は、南相馬市内の6歳以下の子どもを対象に、尿に放射性物質が含まれていないか検査しました。その結果、これまで分析を終えた1500人余りのうち、7%に当たる104人から放射性セシウムが検出されました。ほとんどは検出限界を僅かに超える1リットル当たり20から30ベクレルの範囲で、最も値が高かったのは1歳の男の子で187ベクレルでした。生涯に受ける放射線量は最大でも0.37ミリシーベルトと推定されるということで、検査を行った会社では、健康に影響が出るような内部被ばくはなかったとしています。(参照②)
 
ところが、、前癌病変である増殖性膀胱炎の増加が見られた,チェルノブイリ周辺の高濃度汚染地域の住民では尿中のセシウム137濃度が1リットルあたり6ベクレルという状態が15年も見られていました。(参照②)
 
以上より、9月下旬から10月には、南相馬市の子どもたちの内部被曝は無視できないとわたしは危惧しておりましたが、
 
南相馬市の子どもたちの体内の放射能量は減る傾向にある。一方、親たちの中には増えている人もいる。
 
わたしとしては、もちろん、子どもたちの内部被曝を極力避けたいので、給食を含め、子どもたちの飲み食いするものは厳しく基準を設けたいと思いますが、南相馬市政は逆なんでしょうか?
 
あと、この地域の空気中の放射性物質の量も、あらゆる核種を測定しないといけないのではないでしょうか?
 
 
参照:
 
①2011年10月25日当ブログ記事:子どもの体内からセシウムが検出されたことが意味すること
 
 
②2011年11月5日当ブログ記事:南相馬市の乳幼児の内部被ばく検査の衝撃

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