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9月16日と17日、大隈塾の合宿授業で鴨川に行ってきた。今回の合宿のテーマは、「鴨川自然王国」での農体験、すがい縄作り、稲刈り、はざかけと一連の稲刈り作業を初めて経験した。日本の農村の原風景のような景色に不思議な懐かしさを感じるとともに、予想以上の重労働に農業の大変さを少しではあるが体感することが出来た。先週まで研究科の授業でフィールドワークを行った広島県三次市の作木地区の「限界集落」で、高齢者が棚田での稲作が出来なくなり、その結果荒れ果ててしまった棚田を数多く見てきたが、高齢者だけでは棚田の維持は非常に難しいことに、恥ずかしながら、やっと実感が沸いてきた。インターンシップでお世話になった岩手県奥州市の市議の方から頂いた、「地方で政治家をやるには、農業のことが分からなければならない。」というアドバイスも非常に重いものであることも分かってきた。この夏休みの大きな収穫の一つは、農と食に関して、掘り下げて考えていかなければならないということが分かったことである。
今回お世話になった、「鴨川自然王国」は、東京に一番近い棚田として「日本棚田百選」にも選ばれる大山千枚田に隣接し、農事組合法人鴨川自然王国が主体となって運営する多目的農場である。 美しい里山の自然を背景に「食」と「農」を中心とする、自然共生型の「楽しい生活」を実践している。学生運動で有名な故・藤本敏夫さんが築き、今は石田三示さんが受け継いで、自然王国的楽しい生活の模様やノウハウを提供し、相互交流的ネットワークを築いている。大隈塾の高野孟先生もその運営に深く関わっている。一口一万円の年会費を払えば、王国内の約8.5反の田畑、山小屋、陶芸小屋等で、農村体験が出来、秋には、みんなで作ったお米と大豆がもらえる。非常に面白い活動であり、こうした取り組みをする団体は、日本全国に増加しているとのことである。こうした団体を中心に、農業、観光、教育、環境を融合させた地域振興が可能であるような気がした。是非参考にしたい。
作業後のバーベキューの場で、自然王国の代表理事石田さんから地域振興に関する、いくつか示唆に富むお話をいただいた。定住者ではなく、情報、ネットワークを持っている都市農村交流者を増やすこと。ブランド化、産地化を目指すのではなく、地産地消を目指すこと。あわせて参考にしていきたい。
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