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武廣和夫先生逝く

弔辞
武廣和夫先生、渡部篤です。訃報に接して人生の無常を感じます。石山校長先生にいつも武廣先生は元気ですかとお聞きして心配でたまりませんでした。最近、竹田病院に家族が入院したときに、近くの病室に先生の「武廣」という苗字がありたちどまりました。もしかしたらと思ったのですが、本当に残念でなりません。

先生とはもう34年という長いお付き合いでありました。駒澤大学の後輩として、いろいろご迷惑をかけました。生意気だった会津若松市議会議員時代、自分だけが正しいと鼻っぱしが強かった県議会議員の頃、ときには冷静な眼差しで先輩として「もつと謙虚にしなければダメだとか」「政治で生きるかぎり、会津若松の東栄町から、福島の杉妻町、そして東京の永田町をめざせと何度も言われました。」その暖かい励ましの言葉は一生忘れることはできません。何年か前、武広先生は母校駒澤大学の卒業生で戦後の混乱期国政で活躍した広川弘禅先生の思いで話をされ「篤さんも」人間味のあるスケールの大きな政治家になるべきだとも言われました。その事は肝にめいじてまいります。

先生は、私に「日本の教育改革・それも私学こそ教育改革の主役であるという」述べておられました。私学教育に一生を捧げられた功績は多くの人の知るところであります。忘れられないのは、私が県議二期に、福島県私学審議会会長として私学問題に取り組んだときに、委員として私立高等学校を代表して審議会で正論を主張しておられました。公立、私立の定数問題、少子化のなかでの私学教育のありかたに、独自の考えをもっておられました。武広先生は「生徒の個性を重視して」何とか社会に役立つ人をつくりたいという使命感で学校経営をされました。先生に若松一高等学校の卒業式に出させてくださいと懇願して、県議の三期、四期目には卒業記念文集を見て若松第一高等学校には大切な「教師と生徒の師弟愛が」あると涙の祝辞をしたことがあります。若松第一高等学校の野球部に入って本当に幸福だったという文章は私学の人間教育の現われだと思います。

武廣先生の教育の考えは・・イズムは大げさな、大きなものではないのです。カッコいいものではないのです。生徒とともに、生徒と苦しみそして教育を完成させてきたのです。だからこそ、若松第一高等学校の生徒は高等学校生活で「人間としてのたくましい生きる力」を学ぶことができるのであります。作家の唐木順三は、「教師は心を貧しくして生徒児童の前に出たらどうかと私は思う。教え与えるという意識よりも、ともに苦しみ考えるというが大切だと」しています。武廣先生はそのことを実践されたのです。

もう、武廣先生と親しく話することもできませんね。哀しいですね。先生に私が母校駒澤大学の評議委員となったこと、代議士として「明日の私学を考える会」の一員として思っていることいろんな話をしたいのですが、もうお別れとします。謹んで武広和夫先生のご冥福を祈念して弔辞といたします。
平成19年1月24日
                       衆議院議員    渡部 あつし

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