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旅人

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わが人生の決断

よく過ごした1日が幸せな眠りをもたらずように、よく過ごされた生は幸せな死をもたらす。―ダビィンチ
 
 リハビリ病院に入院しているとき、政界復帰を願った。坂下は、そんな希望をもって生きたけれども、こんなことをリハビリをしている。若くて笑顔の似合うリハビリの作業療法士の担当者が小さな声で語ったのである。「坂下次郎」さんこんなに、半身不随で体に器具をつけて厳しいリハビリ。大変ですよね。私は坂下さんのような大病をしたら、リハビリなんかはしません。人間に残酷ですよ」と、真実を語ってくれた。坂下は返答した「私の体は深刻だ。感覚が左はないし、気力も何にもない。でもね、生きてきた限り最後まで一所懸命生きるんだよ」と。
 
 リハビリ病院で、本当はいかに自殺するのか考えてばかりいるのに。この病院で深刻に思ったのは、脳神経の関係で体に痛みというか、疼痛がでてきたことだ。これには悩まされた。夜寝る頃にあらわれるのだ。理学療法士の可愛い女の子は、オルゴールの音がいいみたいですよと貸してくれた。
 
 皆の見ているときは、リハビリ病院では模範生みたいな感じて、自分としては全力投球なのである。日本でも優秀なリハビリ病院なので、元内閣総理大臣、長島茂雄さんとか、芸能人もいた。今でも、何とか歩けるのは、そのときの高度なリハビリができたと思う。坂下はサッカーのオシム監督もここにいたのだ。日本は格差社会といわれるけれども、日本の富裕層は混合医療・自由診療のようなものが実質行われているいうことだろう、坂下にとって、衆議院議員という立場で高額なリハビリ・医療を受けることができたのである。リハビリ病院から国会に行って。議会活動は真剣勝負をしたつもりである。坂下の心には、解散総選挙には「いのちを燃やして」闘いたいという願いがあったのである。それは、家族にも、支持者にも、秘書にも誰にも言わなかった。坂下は自分の人生だけでなく、「命の限りを尽くしたいと」いうことである。本当は「太く短く美しく死にたい」ということなんだれども、坂下は思う。そんなことを思っても、今の自分は58歳である。思想的にいえば、楯の会長阿部勉さんは、三島由紀夫さんも、石原裕次郎、美空ひばりさんも還暦まては生きていなかったよね。リハビリ病院でそんなことを思い。総選挙に出て自分の人生の、政治活動の終わりにしたいと。
 

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