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自民党の安倍晋三元首相が12日、総裁選出馬を正式表明した。再起を懸け勝負に出た形だが、首相在任1年で政権を投げ出した5年前の負のイメージはなお党内に残っている。5人が出馬する見通しの乱戦を制するのは容易でない。
「株価は1万8000円を超え、21世紀で最も高い水準だった」「香港から尖閣諸島に向かった船の上陸を断固として阻止した」。安倍氏は12日の出馬会見で、2006年秋から1年間の首相在任中の「実績」を並べ、政権担当能力をアピールした。 政権投げ出しについては「国民、党員の皆さまに心からおわびする」と深々と頭を下げ、首相退任の理由だった持病の潰瘍性大腸炎は「新薬で克服した」と強調した。 首相退任後に総裁選に挑むのは、01年総裁選での故橋本龍太郎氏以来。この選挙は当初、橋本氏優位とされていたが、「自民党をぶっ壊す」と唱えた小泉純一郎氏が爆発的に支持を伸ばして勝利。その後、橋本氏が要職に就くことはなかった。 安倍氏は06年総裁選で、小泉後継の大本命として麻生太郎元首相、谷垣禎一総裁に圧勝したが、今回は「06年の熱狂の再現は考えられない」(安倍陣営幹部)。安倍氏に近い参院議員は、橋本氏の例も念頭に、安倍氏に対し「負けたら政治生命が終わるかもしれない。今回は出馬を見送った方がいい」と助言していた。 実際、総裁選は、谷垣氏の後継を標ぼうして党重鎮の支援を見込む石原伸晃幹事長と、地方行脚を重ねて党員票で優勢とされる石破茂前政調会長の戦いが軸との見方が強い。安倍氏が属する町村派からは町村信孝元官房長官が出馬するため、派閥のまとまった支援も期待できない。安倍氏は政策的に近い石破氏と決選投票での連携を模索するが、決選に残るのも高いハードルなのが実情だ。 衆院選後をにらみ、安倍氏は橋下徹大阪市長が率いる「大阪維新の会」との連携に前向きな発言を繰り返している。ただ、この路線に対しても、自民党内には「維新は衆院選で戦う相手だ」と異論があり、総裁選で有利に働くとは限らない。 「安倍氏は自民党の現状と日本政治の崩壊を招いたA級戦犯だ」(ベテラン議員)。安倍氏にとっては政策の浸透よりも、こうした辛辣(しんらつ)な批判をはね返す勢いをどう付けるかが課題となりそうだ。(2012/09/12-22:29)時事、首相在任1年で政権を投げ出した5年前の負のイメージはなお党内に残っている。5人が出馬する見通しの乱戦を制するのは容易でない。安倍氏は橋下徹大阪市長が率いる「大阪維新の会」との連携に前向きな発言を繰り返している。ただ、この路線に対しても、自民党内には「維新は衆院選で戦う相手だ」と異論があり、総裁選で有利に働くとは限らない。私は安倍氏の人柄と日本の国益を守ろうとする政治姿勢には共感するが。 |
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