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丸谷才一は、日本は西洋の真似をして国家を作った。そのとき国語も作った。標準語も口語文もこのときに出来て、それによって列島を結びつけ一体化することが可能になった。これが日本語であると書いている。そして、丸谷は「しかし言語には伝達の道具といふ局面のほかに、思考の道具という性格がある。人間は言葉を使うことができるから、ものが考えられる。言葉が寄り添はなければ、思考は単純になったり、しどけなくなったりする。その思考の道具としての日本語についてはちっとも配慮しないのが近代日本の言語政策であったし、言語観であった」としている。
日本を代表する知識人であり、言語学の研究者である丸谷才一氏のご逝去に大きな衝撃を受けたけれども、どうしても、彼の思考としての言語がこれからの日本に大切だと、私は思うのである。
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