|
司馬遼太郎の「かたち」文藝春秋の中で、関川夏央は書いている。「鎌倉武士のモラルであり心意気であった。「名こそ惜しいけれ」は・・・・司馬遼太郎がしばしば口にした、こうありたい、こうあるべき、人の心のみちようを端的に示した言葉であった。またその言葉を軸とした人生は、司馬遼太郎がもっとも愛着する形容「すがすがしさ」を人にもたらすのである」あるいは、またこうも書いた。
「歴史的著名人であれ、市井の人であれ、人間とその行動に深甚な興味を抱きつづけた司馬遼太郎の好んだ言葉、人の「おかしみ」、人の「ただずまい」、人の「風韻」、といったものをさりげなく、しかるに万全に表現した静かな傑作であった」関川夏央は「ただずまい」という言葉が好きなようである。私は「風韻」という言葉が好きである。すぐれた趣。みやびやかな風情。雅致。風趣。また、すぐれた品格や風采という現代人が忘れたものを司馬遼太郎がこの「風韻」と言葉で著しているように思うのだ。
|
本の感想・・
[ リスト ]



