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外山繁比古氏の本にはまってる。還らぬ旅という短文がある。芭蕉の「奥の細道」の冒頭に「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらへて老をむかふるものは、日々旅にして旅を栖とすという泣かせる名文がある。調子はいいが、すこし考えが雑なような気がする」と外山氏は書いている。
そして次のように「芭蕉もさきほどの引用のすぐあと、「古人も多く旅に死せるあり」と続けています。帰路のない旅が頭になかったわけではないでしょう」としている。外山氏は「多く旅に死せるありどころではなくて、すべて旅に死せるなり、というべきだろう。片道切符の人生の旅はすべて死です」ということだ。外山氏は人生は幸福や希望とともに、厄介や疑問・思わぬ死角に満ちているとしながら辛口の文章に魅力ありだ。 |
本の感想・・
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