真正保守を訴える

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 北朝鮮の度重なるミサイル実験や自衛隊戦闘機の緊急発進(スクランブル)の増加など、日本の安全保障環境が厳しさを増すなか、防衛に関心を持つ民間の会社員ら9人が、沖縄県宮古島市の航空自衛隊宮古島分屯基地を視察した。離島の防空レーダー基地で一行を迎えたのは40歳の女性司令。自然体の女性上官と的確にサポートする男性隊員という関係に、参加者からは羨望のまなざしも向けられていた。視察団に同行し日本防衛の最前線を取材した。(石川有紀)

 6月の視察に参加したのは、通信、金融、メーカーなどに勤める30〜40歳代の会社員や公務員ら。関西財界の企業人向けに安保問題について講義を重ねている神戸大大学院の簑原俊洋教授(48)が、今年設立したNPO法人インド太平洋問題研究所(神戸市、RIIPA)の活動の一環で、自衛隊兵庫地方協力本部と空自の協力を得て企画した。簑原教授は「自衛隊がシビリアンコントロール(文民統制)のもとにあるのであれば、専門家や学者だけでなく、一般市民も安全保障への理解を深めるべきだ」と言う。
 視察メンバーは6月7日、約2千キロ離れた東京、約1400キロ離れた大阪、神戸から宮古島入りした。
 人口約5万5千人の宮古島市は、観光需要に沸く。クルーズ船の寄港増加により平成30年に観光客が100万人を突破。宮古空港のほかに、今年3月には主にジェットパイロットの訓練用に使っていた下地島(しもじしま)空港に新ターミナルが開業し、国際定期便も就航した。港ではクルーズ船の大型化に対応するための護岸工事が進み、隣接する島々には真新しい橋がかかり、離島ながら急速に観光の利便性を高めている。

 ただ、島のあちこちにサトウキビ畑や牧場などが広がり、それほどリゾート開発が進んでいる印象はない。のどかな風景のなかレンタカーを走らせると、島を一望できる野原岳(のばるだけ、標高109メートル)の上に、球体のレーダーが見えてきた。
「世界有数」の能力
 航空自衛隊の南西航空警戒管制団にある宮古島分屯基地は、沖縄県が本土に復帰した翌年の昭和48年に米軍から引き継いだレーダー基地だ。中岡絵梨子司令(40)が部隊を率いる。
 中岡司令は基地の概要を説明しながら「各基地の固定式レーダーと、早期警戒管制機による空中レーダーで、世界有数の制空能力といえる」と自負をのぞかせた。レーダーは大手電機メーカーが国内で製造しており「他国には渡せない」機密が詰まっているという。
 基地では、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含め台湾付近まで日本が安全のため設定している防空識別圏を警戒、監視。民間航空機は信号を発信しながら飛行しているが、信号を発せず飛行する航空機などがあった場合、レーダーが反射波を探知、照合する。こうした情報を那覇基地に集約した上で、不審な場合、スクランブルとなる。

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