真正保守を訴える

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「中心に燃る」 伊東静雄
中心に燃る一本の蝋燭の火照りに
めぐりつづける廻燈籠
蒼い光とほのあかい影とのみだれが
眺め入る瞼 衣 くらい緑に
ちらばる回帰の輪を描く
そして自ら燃ることの他には不思議な無関心さで
闇とひとの夢幻をはなれて
蝋燭はひとりで燃る
 
 「中心に燃る」という、この詩はもっとも透明で静謐な幻想詩であるといわれている。角谷道仁は伊東静雄の「りん烈とした透明な純粋有」「仮構された世界の哀切さ、激しさ」、「こころの構造」は、それが必然としてあらわねばならぬ、もう一方の極に黙秘する生活の暗黒を逆説的に啓示しているといっても過言ではないと。

夕暮   レーナウ

伊東静雄は、レーナウの一詩について書いている。十年ほど前のこと、「ハンガリーの詩人レーナウの訳詩集を読んでゐたら、多くの沈鬱な羇旅(きりょ)の歌に交つて、こんな短詩があった。」
 
 夕 暮     レーナウ
雲は飛び散り、
日は沈みながら輝きぬ、
山々には虹さへ出でぬ、
臥処(ふしど)よりわが起き出でし時。
 
我は旅路の杖を手にとり、
休息(やすちひ)と清涼剤(のみもの)とを与へたる、
あるじにあつく礼を述べ、
静けき黄昏を立ち去りつ。
 
ニコラウス・レーナウ(Nikolaus Lenau、1802年8月13日 - 1850年8月22日)は、ハンガリー出身のオーストリアの詩人。本名はニコラウス・フランツ・ニーンブシュ・フォン・シットレーナウ(Nikolaus Franz Niembsch von Strehlenau)。代表作に、自然をテーマにした『葦の歌』(1832年)や『森の歌』(1843年)、叙事詩『ファウスト』(1836年)、『サヴォナローラ』(1837年)などがある。
 
 

花は咲く  伊東静雄

花は咲く  伊東静雄
私は花弁だ タイトルだ
根への諦の 底無ければ底無い程
蕋(しべ)等の憧に 痛切であればある程
私は私の一番美しい力で 花咲か
うとする
わがうたさへや   伊東静雄
おほいなる 神のふるきみくにに
いまあらた
おおいなる戦ひとうたのとき
酣(たけな)にして
神讃(ほ)むる
くにたみの高き諸声(もろごゑ)
 
そのこゑにまじればあはれ
浅茅がもとの虫の音
わがうたさへや
あなかし けふの日の添なさは
 
 「わがうたさへや」は戦争詩の一つである。日本浪漫派だから、戦争賛美しているのではない。時代が伊東静雄に書かせたのである。高村光太郎も、三好達治も戦争という極限状況を・歌や詩に詠んだのである。このような詩は今の時代だからこそ読みたいのだ。
八月の石にすがりて   伊東静雄
八月の石にすがりて
さち多き蝶ぞ、いま、息たゆる。
わが運命(さだめ)を知りしのち、
たらかよくこの烈しき
夏の陽光のなかに生きむ
 
運命? さなり、
ああわれら自ら孤寂(こせき)なる発光体なり!
白き外部世界なり。
 
見よや 太陽はかしこ
わづかにおのれがためにこそ
深く、美しき木陰をつくれ
われも亦、
 
雪原に倒れふし、飢ゑにかげりて
青みし狼の眼を、
しばし夢みむ。
 
 この詩に「ニイチェ的運命愛と純粋孤独の明晰な投影を見たのは三島由紀夫だが、小高根二郎はこう書いている。「息絶えるこの静雄の蝶は、まさに太陽を呪うニイチェの『徒労した者』である。陰をこそ願う者なのである。彼が逃れぬ死を覚悟したのは、メタモーファシス(変身)というおのが運命を覚知したからだ。成虫の日が多幸であればあるほど、その時は短いという、この世の運命を知ったからなのだ。磯田光一はいう。『伊東のこの詩に歌われている「さち」とは、自己を規定する運命を知り、その運命を愛し、それに同化することによって得られる生の祝福にほかならぬ。』」運命(さだめ)? さなり、
ああわれら自ら孤寂(こせき)なる発光体なり!
白き外部世界なり。
 
 
 

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