真正保守を訴える

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種田山頭火の書いたものだと思うけど、「孤独に徹した心は、もう淋しさではない。強大だ、あきらめではない、感謝だ、孤独に徹することは真実をもとめる心だ」。

金子光晴

 時間ほど、ふるくて、また、新しいものはない。過ぎ去つたむかしの僕は、いまの僕とは、まつたく別人。それほどはるばると何人分も生きのびながら 僕はまだ、いつでも現在でしかありえない『時間』とよりつもたれつしてゐるが、さて、僕には百年あとにのこすものなど、名刺一枚、手拭一本ありはしない
 梅原猛の「世界と人間」を読んでいる。そこで、梅原氏は作家論を次のように書いている。私は、作家というものは心の底に癒し難い傷をもっている人間ではないのかと思っている。その傷を癒やすために彼は作品を書くわけであるが、名声とか財産とかによって心の根底にある傷は癒し難く、彼はその傷を癒やすためにも一生書き続けねばならない。
 梅原は愛読した作家は川端安成と太宰治と坂口安吾であるが彼らはいずれも不幸な死を遂げたとも。太宰と川端は自殺であり、坂口もまた晩年、ヒロポン中毒で奇怪な行動をし、世間から見捨てられて死んだが、それぞれの死は彼らの人生の人生と文学の完成であったといえるのであるとしている。
 中上健次についても、梅原は、心の中に深い傷をもった作家であった。彼は被差別部落の出身であり、そのことを彼は決して隠そうとしなかった。その傷を彼は自分の文学の原動力として作家活動をしたのであろうが、梅原は彼の心の傷はそればかりでないと思っていると。彼によって書かれた作品には、彼がこよなく愛したあの故郷の熊野の太陽にぎらぎら輝く暗い肉体の業のようなものがあった。私は、この中上文学の中に、現代の日本では類稀な醇乎たる文学を見て、彼を愛したのであると記している。
 考える自由、正しくないことも考える自由、ほとんど考えない自由、自分自身で人生を選ぶ自由、自分を選ぶ自由。<自分である自由>とはまだ言えない。わたしはこれからどんな形にでもなっていく素材にすぎないから。でも型にはめられるのはお断わりという素材なのだ。『悲しみよ こんにちは』サガン
 過激な一部の青年将校たちは叛乱者として清算され、この清算をつうじて日本資本主義が政治的に強められようとしているのである。叛乱は日本資本主義の政治的再編成のための撃鉄として打つた。財閥打倒を合言葉の一つにしていた叛乱者たちは、日本資本主義の政治的再編成のために馬前で討死したのである

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