京都のまつ

マルチアンプ駆動と精緻なタイムアライメントへのこだわり

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  「終のスピーカー」をメインスピーカーに据え、音出しを始めてからもう1ケ月以上が経過した。
 今年になってからもクロスオーバーや吸音材の見直しなどの調整を継続しているが、採用したユニットやエンクロージャーの構造など初の試みが多い中で、確信があったとは言え、Accuton-AS-250搭載のストーン・ウーファーは、JBL-4350A改のJBL-1500ALのダブルウーファーより最低域の再生能力で勝ると共にスピードも速く、歪みや付帯音が極めて少ないことから、3Wayに戻したにもかかわらず4Wayの時よりも重低音までのリアリティーが大きく向上した。
 期待はしていたものの、正直ここまで高いリアリティーを持ったスピーカーに仕上がるとは思っていなかった。
 中高音のストーン・チューブは、製作後1年半が経過するが、低域のリアリティーが向上したことで、ここまで全体の印象が変わるとは予想をしていなかったというのが正直な感想である。
 改めて、全体のクオリティが揃わないと到達できないサウンドの次元があることを実感させられた。
 昨今、強固なエンクロージャー構造を持つMagicoYG-Acousticsが高い評価を受けている傾向を目の当たりにした結果となった。
 スピーカーにこだわった小生のオーディオ・ライフを総括するに相応しい完成度の高い「終のスピーカー」(STS-Limitedと命名)が誕生したと思っている。
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  振り返れば、「終のスピーカー」の製作への取り組みは、今から5年前の1月にJBL-4350Aをベースとしたホーン・システムから更なるリアリティーを求めて脱ホーンシステムによるAdvanced-4350Aというコンセプトに方向転換した頃に遡る。
 このコンセプトで始めた試行は、JBL-4350Aのサウンドを越える次元への飛躍と終のスピーカーに搭載するユニット探しの始まりでもあった。
 機会を捉えて世界を代表する多くのハイエンド・スピーカーの試聴会に参加し、小生なりに気に入ったスピーカー・ユニットを調達してAdvanced-4350Aに組み込んで試聴を繰り返してきた。
 延べ22ユニットもの試聴を繰り返して最終的に手元に残ったユニットが、デンマークのScanspearkとドイツAccutonのユニットであった。
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  定年退職後、このユニットを装填するに相応しいエンクロージャーの開発に着手し、定在波と付帯音の発生を徹底して軽減することを目指し、前例のない石材による消音管構造のエンクロージャーを製作することにした。
 ストーン・テクノの野中氏にこのエンクロージャーの製作を依頼し、小生の図面を基に3ケ月間の試作の末にストーン・チューブが完成した。
 ストーン・チューブよって付帯音のないハイスピードな中高音の再生が確保出来たが、これにバランスするウーファーの再構築については時間がかかった。
 ウーファーの再生上限の圧縮や、ミッドバスの追加による4Way化など、低音のレスポンス向上の試行錯誤に取り組む中で、徐々に方向が固まり、最終的な構想として、Fsが低い高性能な小口径ウーファーを徹底して付帯音のないエンクロージャーに収めるコンセプトとして製作したのが今回のストーン・ウーファーであった。
 共振防止対策としては、中高音より低音の方が効果絶大であったが、材質が石材ということもあり、1台あたりの総重量も200kgを超え、改めて質の高い低音再生の確保には、いつの時代にも半端な物量では確保できないというのが実感である。 
 一人のオーディオ・ファイルによるハイエンド・スピーカー製作の取り組みであったが、時間をかけたユニット選択、付帯音を徹底排除したエンクロージャーの製作、精緻なタイムアライメントと位相制御にこだわったマルアンプ方式によるドライブが相まって、期待値を越える次元のサウンドに到達できたことは、結果として恵まれたオーディオ・ライフであったと思う。
 今後はこのスピーカーがメインになるが、どこかで変化を求めたくなるのがオーディオ・ファイルの永年の習性なので、現在はオールAccutonユニットであるが、ストーン・ウーファーをベースとした中高音のユニットをScanspearkでも試してみたいと思っている。
 既に数名のオーディオ・ファイルに聴いていただき、高い評価をいただいたが、今後は機会をとらえてオーディオ・ファイル如何を問わず、STS-Limitedの奏でるすばらしい再生音楽を楽しんでもらいたいと思っている。

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リベロさん

4350で試行していた頃は、ダブル・ウーファーがベースでしたから、最終形が重量はともかく、こんなコンパクトなスピーカーになるとは予想もしませんでした。
でも、出てくる低音のリニアリティーを聴いて一番驚いているのは私かも知れません。
是非、機会をつくって聴きにきてください。

2018/1/20(土) 午前 11:17 [ 京都のまつ ] 返信する

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こんにちは。

写真で見比べるとスッキリと洗練されたのがより判りますね。

4350のダブルウーファーは低域の周波数よりも音圧を稼ぐ方法と考えた方が良いのでしょうね。

しかし200kですか!、ビックリの重さですね。

2018/1/20(土) 午後 1:33 [ 西やん ] 返信する

西やんさん
結構、スタイリッシュでしょ。
石の箱にはしたくなかったのです。

低音の最低音域と音圧は別です。
拙宅レベルのオーディオ・ルームでは、大音量は要りませんので、出来るだけ低い音と不要振動を押さえることを優先しましたが、200kgを越えました。
でも、分解できる構造なので、独りでも移設できますよ。

2018/1/20(土) 午後 4:11 [ 京都のまつ ] 返信する

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いやあ、素晴らしかったですね。またお聴かせ下さいね。

2018/1/20(土) 午後 6:05 [ aah*754* ] 返信する

下手の横好き さん

とてもSTS-Limitedのサウンドを気に入ってもらったようで嬉しい限りです。
次回は是非、お気に入りのアルバムを持ってお越しくださいね。
こちらはサンデー毎日ですので、いつでもお越しください。

2018/1/23(火) 午後 6:06 [ 京都のまつ ] 返信する

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ポン次郎です。

昨日は新しいオールストーン・スピーカーを聴かせていただき有難うございました。

聴いた結論は、今までで貴兄宅で聴いた中で最高のサウンドでした。
ウーファーが良くなると全体がかくも良くなるのかと、低音の重要さが改めて分かりました。

全体にスピードが速くて(特にウーファーの)何より音楽が面白く聴こえることに感心しました。正に、終のスピーカーといって良いと思います。

石を使って、誰もやったことのないスピーカーシステムを構築されたことに賞賛を送りたいと思います。
これはリップ・サービスではありません。

兎に角未だ聴いておられない方は、早速お邪魔して聴いてみられるべきでしょう。

2018/1/24(水) 午後 10:11 [ snd**046 ] 返信する

ポン次郎さん
予定より早く、試聴希望に応えられて良かったです。
永年タンノイ、真空管アンプの音楽ファンであるポン次郎さんにも感動していただける「終のスピーカー」が完成したことを嬉しく思います。
今後は、再生音楽を楽しむと共に、希望者にはストーン・スピーカーの製作サポートが出来ればと思っています。
また、いつでもお越しください。

2018/1/25(木) 午前 7:21 [ 京都のまつ ] 返信する

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「京都の松」さんのブログを拝見し、凄いスピーカーを造られたので拝聴しに伺いました。
「京都の松さん」のシステムを100とした場合、関西の平均的なオケは
60以下になってしまいます。
勿論オケの技術だけではなくホールの環境も影響しますし、指揮者との息が合ってない事も多いので一概には言えませんが・・・
「びわこホール」のサポーターをしている私は最初から期待しないコンサートでも
勉強のために会場に足を運んでいます。
ほとんどが酷いとしかいいようのない結果に飽きれるしかないのですが・・・(^-^;
「京都の松さん」のシステムを聴き続けると著名なアーティストのコンサートしか
行けなくなるのは間違いないでしょう(^^♪

「京都の松さん」楽しい時間をありがとうございました。
次は交響曲をじっくりと聞かせていただきたいと思います。

2018/1/25(木) 午後 10:54 [ ハリー ] 返信する

ハリーさん 訪問ありがとうございました。
ストーン・スピーカーの凄さは、聴いていただかないと、ブログを見ているだけでは分かりません。
実際に聴きに来ていただいて、今まで聴いてこられたスピーカーでは聴かれたことのない低音の質に感動していただけたようで、大変嬉しく思います。
小生も期待をして作ったものの、今までに聴いたことのない低音には同様に感動しています。
オペラ、ミュージカル、生のオーケストラに造形の深いハリーさんにオーディオの奏でる演奏が一般的なオーケストラをも凌ぐとの感想は、最近、コンサートに出不精になっている小生にとっては驚きです。
いつでも、お気に入りのシンフォニーの音源をもってお越しください。
小生もその内に貴宅を訪問させてもらいたいと思っています。

2018/1/26(金) 午前 9:56 [ 京都のまつ ] 返信する

本日ついに完成したストーンスピーカーを聴かせてもらいました。 ここ1年、3ヶ月毎にお邪魔して完成への過程をじっくりと観察?させて貰いましたが、ストーンウーファーが入ったシステムの下から上までビシッと一本芯の入った音、音質、音色、音像、音場に感服いたしました。
小音量時の暗騒音をハッキリと感じさせるのは、お見事というしかないですね。

今後どんなハイエンドメーカーもマネの出来ない(作れない)オール石材のスピーカー、このシステムを作り上げた松さんのオーディオにかける情熱に乾杯です!!

刺激とヒントを一杯貰いました。 拙宅のGRFに色々と手を加える算段を頭の中に思い浮かべています。 これだからオーディオはやめられない。(笑)

本日はありがとうございました。

2018/2/1(木) 午後 8:17 [ gou**200* ] 返信する

HYさん 訪問ありがとうございました。

ここ3ケ月毎にサウンドの推移を聴いていただいて、私と同様にストーン・ウーファーの誕生を楽しみにしていただいていたことと思います。
サウンドと同様に外観・スタイルや外観の仕上がりも気に入っていただいたことが大変嬉しいです。

誕生して、まだ1ケ月が経ったばかりなので、また次回の訪問をお待ちしています。

2018/2/1(木) 午後 9:25 [ 京都のまつ ] 返信する

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STS-Limitedの完成おめでとうございます。

過去にまつさんのシステムは何度も聴かせていただいておりますが、昨日聴かせていただいたサウンドは間違いなく過去最高のクオリティだと思います。

高性能なユニットやストーンエンクロージャーを手なずけるのには大変な技術が求められると思いますが、それを高度にまとめ上げたまつさんの技術とセンス、情熱に感服しました。

非常に高性能なスーパーカーサウンドという印象を持ちましたが、音色はニュートラルであり、まつさんの長年の経験が存分に生かされていると感じました。

…続く。 削除

2018/2/3(土) 午前 11:42 [ kimura ] 返信する

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…続き。

前回聴かせていただいたJBL-1500ALの面で押してくるような低域にも魅力がありましたが、Accuton-AS-250は本当にローエンドまで伸びきっていながらクリアーで、新時代の幕開けを感じさせるものでした。

個人的には、エンクロージャーの響きを極力抑えるという方向から、積極的に活かすという方向に移行して一年になり大変満足していましたが、無共振スピーカーにも再度取り組んでみたいという気持ちもあったため、悪い虫が騒ぎ出す良いきっかけになりました。

昨日は、オーディオの素晴らしさ、楽しさを実感する1日になりました。 削除

2018/2/3(土) 午前 11:43 [ kimura ] 返信する

Kimuraさん 最近はどうされているのかなぁと思っていたところでした。
急遽、STS-Limitedを聴いていただく機会を持てて良かったです。
Wilson-Audio System7からKISOアクースティックを導入されたようで、エンクロージャーの響きを積極的に生かしたスピーカーを愛用されているユーザーからも高い評価をいただけたことは大変嬉しいことです。
また、是非KISOアクースティックのHB- X1を聴かせて下さい。連絡をお待ちしています。

2018/2/3(土) 午後 2:16 [ 京都のまつ ] 返信する

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「何も足さない、何も引かない」は、オーディオ機器の開発者がよく口にする言葉ですが、それが絵空事に近い話であることも、われわれの共通理解です。しかし、今回完成したまつさんのシステムは、それを具現したのではないかと思ってしまう程の音を聴かせてくれました。

この種の音は、ややもすると、「無機的である」とか「音楽性に乏しい」とか言われがちですが、ここまで精緻で分解能が高いと、聴くことがむしろ快感となることを知りました。

例えば、同じ音源で比べると、我が家の低音には余計な膨らみが足されていることが明白にわかりますし、中高音で言えば、音像と音像のあいだの空間の透明感が違います。こういう次元の音は、スピーカーに楽器的要素を求める人や、ビンテージを好む人にも、「対照となる音」という視点で、是非聴いていただきたいと思います。

(以下に続く) 削除

2018/2/6(火) 午前 10:22 [ T ] 返信する

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(続き)

実際に正面から見ると、とても200kgを越えるとは思えない程コンパクトなシステムですね。下世話な話ですが、これをハイエンドオーディオショップで売るとしたらいったいいくらになるのでしょうか。たかが一千万円程度では到底採算が合わないでしょう。

まつさんの、年齢を感じさせない(失礼)不断の探求心と問題解決能力、そして実行力・体力はいったいどこから来るのか、それが私には謎です(笑)。 削除

2018/2/6(火) 午前 10:23 [ T ] 返信する

Tさん 訪問とコメントありがとうございました。

Tさんには、JBL-4350Aのフルマルチの頃から拙宅のシステムとサウンドの変遷を聴いてきていただいた経緯もあり、この度製作したスピーカーについても、是非聴いていただきたかったところです。
実際に聴いていただいて、実に的確な評価を頂き嬉しく思います。

さすがに今回の製作作業では、初めてぎっくり腰になり、年齢による体力の衰えも認めざるを得ません。
終のスピーカーということもあり、今後は、今までのようなの変化は終息する予定ですが、また、いつでもお越しください。

2018/2/6(火) 午後 1:10 [ 京都のまつ ] 返信する

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まつさん 昨日は長時間にわたりありがとうございました。
重量級エンクロージャに支えられた強力ユニットから放射される超低域まで伸びきったサウンドは、まつさんの念入りな調整によってシームレスに超高域までつながり、まるで超高性能ヘッドフォンのような低歪み、高解像力を感じさせてくれました。

完成までのさまざまな苦労話なども聞かせていただき、まつさんの精力的な実行力に感心させられると共に、最近忙しさにかまけて本格的に取り組むことが少しおろそかになっている自分を反省いたしました。

ストーンスピーカーの強力なエネルギーはまつさんの強靭に造られた部屋を時に地響きを伴って振動させ、リスナーの身体全体を揺さぶってきます。強力な低音を求めてダブルウーファにまで発展してきたまつさんのオーディオの道がこのような比較的小型のウーファ1本でほぼ到達点に達したことに不思議な感慨を覚えさせられるとともにそれを支える石のエンクロージャの威力をまざまざと見せ付けられました。

2018/3/4(日) 午後 5:18 [ mou*ut*u ] 返信する

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この部屋もこのような速い低音で強く揺すられたことはこれまでなかったかもしれません。しばらく鳴らし続けられると部屋の響きも段々馴染んできて調和の取れた振動に変わってくるのではないかと思いますので、半年後くらいがさらに楽しみです。

まつさんの部屋では映像のスクリーンを垂らしてくる関係上、スピーカーの間隔をこれ以上狭くしたりさらに部屋の中央に引き出してきたりすることが困難ですが、あと一歩(cmあるいはmm)の微調整で部屋の反射の影響を減らすことができたら前後左右上下にさらに広大な音場が展開されてきて恐ろしいシステムになってくるかもしれないなどと秘かに思いながら聞かせていただいておりました。

何しろ、完成してからまだ半年も経っていない段階でこのパフォーマンスですからまつさんの今まで積み重ねてこられた経験をさらに生かされる中でこのストーンスピーカーのさらなる熟成が進んでいくことを心待ちにしております。
まつさん、本当にありがとうございました。

2018/3/4(日) 午後 5:21 [ mou*ut*u ] 返信する

moukutsuさん

診療を終わられてお疲れのところ、お越しいただきありがとうございました。

数多くのハイエンド・スピーカーと真摯に対峙されきたmoukutsuさんにも、ようやく聴いていただくことができ、また高い評価をいただけたことを大変光栄に思います。
音出しを始めて、まる3ケ月も経過していない中で、多くのオーディオ・ファイルの方々に、ここまで高い評価を頂ける結果が得られるとは思っておりませんでしたので、大変嬉しく思っております。
今後、これらの成果を得てもう少し残る課題を詰めて熟成してゆけたら思っております。
これからも、宜しくお願い申し上げます。

2018/3/4(日) 午後 9:15 [ 京都のまつ ] 返信する

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