京都のまつ

マルチアンプ駆動と精緻なタイムアライメントへのこだわり

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石材をエンクロージャーの素材として製作したスピーカー・システム「STS-Limited」が、誕生してから1年が経過した。
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 リベロ邸の巨漢システムとは、まさに対照的ともいえるほどに4350のホーン・システムからダウンサイジングしたスピーカーとなったものの、重量については1台200kgを超えている。
 
 市販されている一般的なネットワーク型ハイエンド・スピーカーでは到達が難しい次元を目指し、デジチャンによる帯域分割によるマルチアンプ駆動で最高のポテンシャルを発揮できるエンクロージャー構造を持ったスピーカー・システムとして開発した。
  構想に最も時間をかけたウーファーについては、35年以上も定番としてきた38cmダブル・ウーファーを思い切って、28cm相当のシングル・ウーファー構成へと大転換した。
 これは、15畳程度のオーディオ・ルームには、38cmのダブル・ウーファーでは過大であることと、構成を変えないと高いレスポンスが確保できないとの判断から、コーンの硬性が高くてレスポンスも早く、fs23Hzと極めて低い最新のウーファーをエンクロージャーの共振を徹底排除した石材のエンクロージャーに収めることで、重低音までレスポンスの高い、かつ付帯音のない低音再生を目指したからである。
 
 開発にあたっては、まずは38cmウーファーをシングル構成に変更し、さらにヒロ・アコースティックと同型のAccuton22cmウーファー(C-22)で構想の可能性を探り、目指す低音の方向への確信を得られたことや、さらに優れたAccutonAS -250を国内で初めて入手出来たことから製作に踏み切ったのであった。重くて、加工が難しい石材での製作過程は、1年前のブログに掲載のとおり、容易ではなかったが、ウーファーの反動吸収とエンクロージャーの共振防止の両立を目指し、重量のある石板に直接ユニットを固定したウーファーは、期待していた以上のポテンシャルを発揮してくれた。
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 完成してからの1年間、スピーカーのレジェンド、佐伯多聞氏をはじめ、遠方からも様々なオーディオ・ファイルにも試聴して頂き、今までに聴いたことのない低音の質と、その低音の質の向上が再生音楽全体の質を大きく引き上げることを実感してきた。
 今まで、鮮度と臨場感表現の改善策は中高音にフォーカスしてきたが、大型システムについては、むしろ低音の質の向上こそが重要であると、大きく認識を変える結果となった。
 
 オーディオにおけるスピーカーは、最重要ファクターではあるが、当然に周辺機器とのコラボが重要であることは言うまでもない。
 このスピーカーが誕生したことで、よりソースの質の違いが明確に分かるようになり、必然的に様々な改善をすることになった。
 今までアナログ優位であった音源は、完全にデジタル優位に変わり、オーディオ・ルームから共振して音を濁らせる部材を撤去するなど、より部屋全体のノイズフロアーを下げるなどの対応によって、さらに再生音の臨場感が高まるなど、このシステムの持つポテンシャルを引き出す為に様々な微調整や再生機器のレベルアップを図るなどの試行錯誤をした結果、完成当初からすれば、さらにポテンシャルを発揮してきたと実感している。
 
 このようなアプローチから、ジャズ向きとかクラッシック向きというジャンルの壁は、以前から無くなってきていたものの、音源の良さを引き出せないソースは幾つかあった。しかし最近では、いよいよ無くなってきて、どの音源も無難にこなすレベルではなく、高い次元で音源の良さを引き出すレベルに到達したことを実感することが多くなってきた。
 これはシステムが、極めて忠実にソースを再生できるようになってきた証でもあると思っている。
 
 このように「STS-Limited」が完成してからは、小生の再生音楽への楽しみ方が大きく変わった1年でもあったともいえる。
 今までのサウンドは、どこかでオーディオ装置のフィルターを通して奏でられる音楽を聴いていたが、より演奏会場にいるような臨場感が得られるようになったことで、オーディオ装置のサウンドを楽しむ感覚からコンサートやライブを楽しむ感覚に変化し、より音楽に没入できる状況になった。
 
 どのような境地に到達しても、登ってくれば又、新しい景色が見えてくるものである。
小生も今年で古希を迎える年齢になったが、もう少しこのシステムの残るポテンシャルを引き出すためにチャレンジをしたいと思っている。

閉じる コメント(7)

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ご無沙汰しております、ポン次郎です。

確かに実際に聴かせていただいた最初から、今までとは全然違うという感じをもちました。これは完成しているなという音でした。
ユニットの優秀さとエンクロージャーの材質から、既存のスピーカー(もちろん私の聴いた市販スピーカーは知れていますが)でも、恐らく相当完成されたサウンドであろうことは分かりました。
ただし、あくまでマルチで鳴らした(ネットワークが無いので)場合ということで、しかもデジタルマルチでタイムアライメントを正しくしなければ公は行かないという事のようです。
このスピーカーがどれほど優れていても、マルチ方式をとらない私は到底自分で使用することは叶わないようです。
何故なら、私はWE300Bのアンプで聴いているため(わたしはこれが一番好きだと自分では思っているため)、このステレオアンプをあと2台揃えることは実際問題不可能だからです。
仮にネットワークを付けるとしても、第一ネットワークが製作可能なのでしょうか?
また、仮にネットワーク仕様にすることで現在の何パーセントくらいのクォリティーが達成できるのでしょうか。

2019/1/14(月) 午後 8:52 [ snd**046 ] 返信する

ぽん次郎さん ご無沙汰です。

又、難しい質問をされますねぇ。
このスピーカーを外付けのネットワークでドライブしても、まともに鳴りません。
ウーファーの能率がかなり低いので、このウーファーを使っている海外のSPは、ウーファーをダブル又はトリプル構成にしています。
マルチアンプ・ドライブでは、チャンネルごとに大出力のアンプは不要ですが、流石にWE300Bシングルでは厳しいですね。

2019/1/14(月) 午後 9:53 [ 京都のまつ ] 返信する

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そうか、重要なのはウーハー(低音)のなに、これを300Bシングルアンプで鳴らすのは無理ですね。

しかし、スピーカーシステムがここまでくると、アンプなどスピーカーまでの機器のクォリティーがもろに出てくるので、いくらでも上を目指そうとする欲望が抑えられますかね。

2019/1/14(月) 午後 10:18 [ snd**046 ] 返信する

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「低音の質感」と表現する場合の、特に「質感(量感ではない)」というもののあるべき姿を感じさせてくれる低音ですね。

まつさんが言っておられた「性能のよいユニットを使い、その特性を十分に把握して、その持ち味を最大限に引き出す」という言葉が具体的にわかったような気がします。「もっと大口径を」などと考えていた私が少し恥ずかしいです(笑)。 削除

2019/1/15(火) 午後 3:43 [ T ] 返信する

Tさん
ストーン・ウーファーの低音について、高い評価をしていただき嬉しく思います。
又、製作者の期待値を超える結果が得られたことを大変嬉しく思っています。
小生もわずか数年前は大口径で量感を求めていた時代があった頃からすると、現状はウソのようです。

2019/1/15(火) 午後 6:15 [ 京都のまつ ] 返信する

やはり、我々は低音を追求するのが使命だと思います。
アプローチは違いますが、お互い頑張りましょう!
物量もなかなか良い面ありますよ。

2019/1/15(火) 午後 7:35 [ lib*r*_jbl ] 返信する

リベロさん リスニング・ルームの完成、おめでとうございます。

やはり、スピーカー・システムの目指す方向は違えど、最終的には低音再生が最大のテーマになりましたね。
永年、38cmダブルで来ましたから、物量の良さも充分に承知しているつもりです。
これからの追い込み、頑張って下さい。
又、機会がありましたら、当方のシステムも一度聴いてみてください。

2019/1/17(木) 午前 9:42 [ 京都のまつ ] 返信する

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