京都のまつ

マルチアンプ駆動と精緻なタイムアライメントへのこだわり

全体表示

[ リスト ]

終のパワーアンプ

 今まで、マルチアンプ方式に使うパワーアンプは、低音用から高音用まで全音域を同一回路のアンプ、すなわち同じモデルを使うことにこだわって来た。
 これはアンプが異なると当然に回路の違いにより、信号の遅延や位相の程度が異なることから、各音域におけるサウンドの繋がりを重視してのこだわりであった。
 
 しかしデジチャンが登場して以来、音響計測ソフトの活用などで、位相のズレも調整が可能になってきたことや、DSPを駆使して高度に音響上の特性を補正が出来るような機材も登場してきたことから、調整次第では同一回路のアンプにこだわる必要性も希薄になってきたと思っている。
 
 システムが6Wayのホーン・システムの頃は、当然にステレオのパワーアンプが6台も必要になるわけで、この点がマルチアンプ・ドライブ方式の辛いところでもあるが、ネットワークを介さないことから、大出力アンプを使わなくても各音域にパワーが分散されることから、1台当たり数十ワットでも充分なドライブ力を確保できる利点がある。
 又、6Way分のアンプを通常のステレオアンプでドライブするとなると、パワーアンプの設置場所も、当然に6台分のスペースが必要になるが、その点、Accuphase6チャンネル・アンプであるPX-600は、当然に各帯域とも同一回路で、6Wayでも2台分のスペースで収まるので、省スペースな観点からも、小生のコンセプトからみても好都合なモデルとして永年使ってきた。
 PX-600を採用するまでには、オーストラリア製のデジタルアンプであるハルクロのマルチアンプも候補として試した。
 ハルクロは、性能もサウンド的にも大変出来の良いデジタル・アンプであったが、電源のオン・オフ時にショックノイズが発生し、ツィータを飛ばしそうなリスクを感じたので導入を断念した経緯がある。
 その頃、Accuphaseも同社初の6チャンネルのデジタル・アンプであるPX-650を発表し、早速に試聴機を2台借りてみたのだが、採用する気にはならなかった。
 結局、旧モデルのアナログアンプPX-600を複数台、購入することにした。
 PX-600は、後継のPX-650よりも底力があり、今日までパワー不足を感じたことはなかった。
 しかし製品発表後、20年近くも経過していることもあり、特にストーン・ウーファーのポテンシャルに鑑み、昨年の後半からパワーアンプの更改を検討し始めた。 
 今回の更改に際して低音用には、最近進化が目覚ましいオランダ製hypexのデジタル・アンプを導入候補として、NcoreNC-400NC-500採用した逢瀬のPower-500を借りて試聴をしてきた。
イメージ 1
イメージ 2
 ダンピング・ファクターも1,000を超えることもあって、アナログ・アンプとは異なり、重低音まで伸びながらもデジタル・アンプならではのスッキリとした低音で、ストーン・ウーファのポテンシャルと相まって、今までに聴いたことのない低音を聴かせてくれた。
 一方、中高音用の最有力候補としては、以前からAccuphaseP-4200を検討していた。
一般的には、マルチアンプの中高音用には、A級動作のモデルが使われることが多いのだが、発熱が大きいことからAB級動作のP-4200を候補としてきたが、そろそろ後継モデルが発表されると期待していたところ、昨年の暮れにP-4500が発表となったので、早速、年明け早々に試聴機を借りることにした。
イメージ 3
 1台しか借りられないので、ウーファ用にPX-600の低音用チャンネルに差し替えて試聴を開始したところ、今まで試聴してきたhypexのデジタルアンプとは異なり、底力があるというか余裕のある低音で、中高音との音色のつながりもスムーズに感じられた。
 hypexのデジタル・アンプはスッキリとした低音であるが、P-4500の低音と比較するとアナログの中高音との音色が違うというか、スピードが合っていないとの印象を受ける。
 結局、デジタル・アンプとの比較試聴の結果、マルチアンプ・ドライブの場合は、全音域とも同一のアンプがサウンドの繋がりが自然との結論となった。
 デジタル・アンプもかなり進化したと言われる中で、高域については今一歩及ばないとの世評がある中で、hypexNC-400をお使いのTさん宅にP-4500の試聴機を持ち込んだところ、NC-400の中高音の粗さが際立つ結果となり、世評を裏付ける結果となった。結局、Tさんもパワーアンプをhypex Ncore NC-400からAccuphaseP-4500へ更改されることとなった。
 Accuphseは我国のハイエンド・アンプ専業の老舗であり、PX-600の発表から20年近く経過し、その間に様々な技術改良の積み重ねの成果を評価すると共に、ユニットに直結するマルチアンプ用パワーアンプとして極めて信頼性が高いことから、低音、中音、高音とも全て、P-4500へ更改することにした。
イメージ 4
 AVアンプ以外のハイエンド・アンプ仕様のマルチ・チャンネル・アンプが、次々と市場から消えて行く中で、ミッドレンジ用に開発したストーン・チューブにより、昔の6Wayから3Wayになったことで、3台分で更改のコストが抑えられたことが救いでもある。
今回のパワーアンプの更改は、小生の年齢からして、Accuphase-P-4500が必然的に「終のパワーアンプ」になると思っている。

この記事に

閉じる コメント(14)

顔アイコン

こんにちは。

ヤフオクみていましたら、2台ほど出品されていたので、あれ〜と思っていました。

マルチチャンネルパワーアンプ、AVアンプでも少なくなりました。寂しい限りです。

2019/2/8(金) 午後 6:40 [ 西やん ] 返信する

顔アイコン

まつさん、こんばんは。

3台一気にいっちゃったんですね! おめでとうございます。
構成としてはこれでもういじるところ無い、という感じでしょうか?
デジタルトランスポート部分もLuminで鉄壁でしょうし、、、

2019/2/8(金) 午後 7:03 [ ゴンザエモン ] 返信する

ゴンザエモンさん

当初は、低域だけの更改を考えた時期もありましたが、P-4500の試聴で一括更改を決めました。
まだ聴き始めたところですが、期待通り、濁りが取れて音数が増えた印象です。
駆動系は、もうこれで打ち止めです。

ゴンザエモンさんも、LUMINを導入されたようですね。
是非、デジタルの可変出力のメリットも試して下さい。

2019/2/8(金) 午後 7:38 [ 京都のまつ ] 返信する

西やんさん

ヤフオクの出品が繋がりましたか。

マルチアンプの取り組みをサポートするPX-600のようなコンセプトのアンプを出してほしいですね。
PX-600は、本当にいいアンプです。

2019/2/8(金) 午後 7:48 [ 京都のまつ ] 返信する

顔アイコン

またお聴かせ下さいね。
下手の横好き

2019/2/8(金) 午後 8:00 [ aah*754* ] 返信する

下手の横好きさん

STS-Limitedが、音出しを始めてすぐに訪問いただきましたね。
あれから、1年経過しましたので、どれ位進化したか、是非聴きに来て下さいね。

2019/2/8(金) 午後 8:12 [ 京都のまつ ] 返信する

顔アイコン

まつさん、おはようございます。

再度すみません。
3台のパワーアンプをどのような使い方とされるか大変興味があります、是非レポートお願いいたします。

例えば、低域、中低域を左右の1台づつに振り分け、高域のみ1台で左右をカバーするなど、、、低域については左右を別々のアンプに振り分けた方が感覚的にはですが良いかも、と考えています。

2019/2/9(土) 午前 7:22 [ ゴンザエモン ] 返信する

ゴンザエモンさん
おはようございます。

左右のP-4500は、それぞれのウーファとツィータに繋いでいます。
音響測定時にそれぞれのユニットをオフ出来るようにA,Bに分けて、接続しています。
真ん中のP-4500は、左右のミッドレンジを受け持ちますが、これも左右のユニットをそれぞれオフに出来るようにA,B端子に分けて接続しています。

今まで計測時にチャンデバの設定を変えたり、SPケーブルを外していましたが、A,B端子に分けられる機能を活用できるので助かります。

2019/2/9(土) 午前 9:13 [ 京都のまつ ] 返信する

顔アイコン

まつさん、

早速のご回答ありがとうございました。合点いたしました!

2019/2/9(土) 午前 10:04 [ ゴンザエモン ] 返信する

すばらしい組み合わせだと思います。アキュフェイズさん訪問しましたが内部配線の取り回しで性能が変わると、波形を見ながら納得いくところまで配線をいじっていました。、時間制限は無いとの事。完璧な作り込み、素晴らしいメーカーさんですね。

2019/2/10(日) 午前 10:49 [ デビルJyajyaoの秘密基地 ] 返信する

ジャジャオさん ありがとうございます。

国産オーディオ・メーカーが次々と窮地に追い込まれている中で、ハイエンド一筋で、今日まで進化を続けてきた貴重な国産メーカーで、応援したいです。
仕上がりのレベルやスペック的にも言うことないですね。

2019/2/10(日) 午後 1:15 [ 京都のまつ ] 返信する

顔アイコン

P-4500の自宅試聴のご提案ありがとうございました。2Ωで1600Wのクレルの後継アンプとして、それに見合う候補をいくつか考えていたわけで、拙宅での試聴がなければ、この機種を選ぶことはあり得なかったと思います(hypexは別の事情でごく最近購入)。

クレルと比べると、確かに精神衛生レベルの底力の差というのはあるようですが、その代わりに得るものも多く、予想を遙かに上回るこのアンプの実力に驚いています。

今のところその必要性は感じませんが、ブリッジ接続やバイアンプの可能性も残されているわけで、色々楽しみな再スタートです。

この機種で、まつさんの音がいったいどう進化するのか大いに楽しみです。 削除

2019/2/10(日) 午後 2:41 [ T ] 返信する

Tさん

デジタル・アンプを検討している中で、hypex Ncoreモジュール採用のNC-400と最新のアナログ・アンプのガチンコ比較で、次元が違うほどにP-4500が良い結果を得たことは、そろそろデジタル・アンプの本格的な幕開けと期待していただけに、残念な思いもありました。
この結果を得て、お互いに最善の選択が出来て良かったです。
重いアンプの運搬に労力のかけがいがありましたね。
又、近々に連絡しますので、試聴に来てください。

2019/2/10(日) 午後 3:39 [ 京都のまつ ] 返信する

顔アイコン

新しいアンプで聴かせて頂く件ですが、いろんな方と同時に(一緒に)聴く機会を設けていただいたら有難いです。
他の方がどう聴かれたか(どう感じられたか)をその場で伺うのは非常に面白いと思います。

どうかそのような機会をよろしくお願い致します。

ポン次郎

2019/2/10(日) 午後 10:59 [ snd**046 ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事