京都のまつ

マルチアンプ駆動と精緻なタイムアライメントへのこだわり

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 TRINNOV magnitudeのチャンデバ機能の検証では、設定したクロスオーバー周波数によって、ウーファー、スコーカー、ツィータ間の正確なタイムアライメントと共に、ユニット毎の最適な音圧調整を自動で設定するのを目の当たりにしたことは、既に当ブログに掲載したとおりである。
 
 小生はデジチャンにおけるウーファー、スコーカー、ツィータ等におけるユニット間のタイムアライメントの調整については、TRINNOVに勝るとも劣らない調整テクニックを習得してものの、適正音圧の調整については、未だに聴感に頼る状態で、TRINNOVの調整アルゴリズムを何とか解明したいところであるが、その手法については公開されていない。
そこで、magnitudeを借りたときに、Accuphase DF-65と同様のバターワース型のフィルター・タイプによる24dB/octの設定値で、TRINNOVが自動で計測設定したアッテネータの設定値をDF-65に移植しておいたので、推定できる計測手法でその結果を検証してみることにした。
 
 TRINNOVのアルゴリズムは恐らく、ウーファー、スコーカー、ツィータの各ユニットからピンクノイズを再生させ、リスニングポイントにおいて、その一定時間の平均再生音圧を計測し、その平均音圧が各ユニットとも均等になるようにアッテネータの設定をしているのではないかと推測をしたのである。
 
しかし、この一定時間の平均音圧を計測する手段が拙宅にはない。
平均音圧の測定には通常、騒音計が使われるが、一般的な騒音測定の規格には、低域、高域を減衰させたC特性といわれる特性で平均音圧を測定する規格になっているので、今回の計測目的のように、フラットな周波数特性による平均音圧の測定には廉価な騒音計では使えない。
そこで、フラットな周波数特性の平均音圧を計測出来る機材を調査する中で、PHONIC製のPAA3X ハンドヘルド型のオーディオアナライザーが使えそうであることが分かってきた。
イメージ 1 
 最近このアナライザーはモデル・チェンジされ、フラットな周波数特性の平均音圧もキャリブレーションされた高性能なマイクが付属し、精度の高い計測ができそうなので調達することにした。
このハンディ・タイプのアナライザーは、以前からオーディオ・ファンにも知られた機材でもあり、昨年、スピーカーのレジェンドである佐伯多聞氏も拙宅の訪問時にもこの旧モデルを持参されていたのを思い出した。
 
PHONIC製のPAA3Xを購入後、DF-65に移植したmagnitude24dB/octの設定値で、各ユニットからピンクノイズを再生させ、リスニング・ポイントで平均音圧の計測をしたところ、小生の推測通り、ウーファー、スコーカー、ツィータとも、ほぼ同じ平均音圧を示したのである。
 この結果は、TRINNOVのチャンデバ機能における適正音圧の設定アルゴリズムが、各ユニットからの平均音圧を計測して設定していることを示していると言えるだろう。
 
 ピンクノイズの再生音圧は、結構な振幅の幅があるので、PHONIC製のPAA3Xの計測でもピークとボトムは無視して20秒間程度の平均音圧を計測することで、ほぼ適正音圧の特定が出来ることが分かってきた。
従来、リスニング・ポイントにおける周波数特性の計測によって、おおまかに調整してきたのであるが、数デシベルの凹凸があるので、大まかにアッテネータを設定して、あとは聴感で詰めるしかなかったが、平均音圧の計測による数値の可視化でほぼ、±1dBの範囲で設定値が絞れるというメリットは大きい。
イメージ 2 
 また今回の計測手法で、リスニング・ポイントにおける、ウーファー、スコーカー、ツィータの平均音圧は、カットオフの減衰カーブによって大きく変化することも分かってきたので、この新たな計測方法によって、DF-6596dB/octによる平均音圧を計測して、アッテネータの値を再設定し、現在もその音圧バランスでの妥当性を確認すべく試聴を続けている。
このバランスで、さらに臨場感が向上する結果となったことに、正直驚いている。
イメージ 3
 
タイムアライメントの調整については、カメラのフォーカスのように一点しかピントが合わないのと同様に、適正音圧の最適値についても、一点しかないのではないかと思わせる程の変化なのである。
これは、付帯音が極めて少ないストーン・ウーファーをベースにした「STS-Limited」ならではの変化かもしれないとも感じるのである。
従来は、3Wayマルチであれば、3Wayのトーンコントロール感覚でアッテネータの値を調整してきたが、このような感覚は初めてで、楽器の質感だけでなく、臨場感までが1ランク次元が上がったような変化なのである。
 
 当初、リスニング・ポイントでの平均音圧の計測と最適化のアルゴリズムには、TRINNOVも高域については、数デシベル下げているのではないかとの推測もしていたが、そのような兆候はなさそうである。
何故ならリスニング・ポイントで、各ユニットの平均音圧を同一レベルにすると、一般的には高域がきつく感じるのではないかとの思いがあったからである。
従来、様々な音源の試聴で時間をかけて決定してきたチャンデバのアッテネータの設定値も、この新たに習得した「リスニング・ポイントにおける平均音圧法」の計測で、極めて短時間で適正な値に調整出来るようになったと思っているが、この計測方法で設定したサウンド・バランスで、もう少し評価を確かなものにしたいと思っている。
これで、TRINNOVの力を借りなくても、デジチャンの設定については、同等の設定をすることが出来そうであるが、オーディオ・ルームにおける定在波などの補整については、TRINNOVに頼るしかないだろう。

閉じる コメント(6)

Trinnov は結局導入されたんですか。
勉強に行きたいです。

2019/5/28(火) 午前 9:27 [ lib*r*_jbl ] 返信する

magnitudeの導入も考えたのですが、やはりカットオフを 96dB/octにこだわったのと、DAC機能のS/N比を重視してチャンデバ機能はDF-65としました。
音響補正機能はTRINNOVのST2-HiFiをデジタル接続で使うこととします。
マイクの入荷待ちでとのことです。
H社長に借りてばかりでは悪いですから(笑)

その内にALTITUDEの成果も聴きに伺います!

2019/5/28(火) 午前 11:07 [ 京都のまつ ] 返信する

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お疲れ様です。

トリノフの補正技術は門外不出(論文ではありそうですが・・・)の秘儀!なんでしょうね。

専用の測定器、PCを用いたのと違って直感的な判断ができるのが強みですね。本当に安価に手に入るようになりました。

2019/5/28(火) 午後 4:24 [ 西やん ] 返信する

西やんさん

一昔前なら高額な機材でしたが、個人でも使える時代なったので、感に頼って遠回りしているより、使わない手はないと思っています。

2019/5/28(火) 午後 4:44 [ 京都のまつ ] 返信する

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さらに発展されたようですね。
また聴かせていただければ幸いです。
PM2.5が猛威を振るっていますが、梅雨になると落ち着くと思います。

2019/5/29(水) 午前 2:35 [ mou*ut*u ] 返信する

チャンデバの設定に関して、永年の課題であった音圧設定に関する合理的な方法が確認できたと思っています。
京都人さんの耳で、妥当性を確認して下さい。このバランスによる通崎さんの木琴演奏も聴いてほしいですね。

2019/5/29(水) 午前 7:12 [ 京都のまつ ] 返信する

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