Japanese Cyclotourismo Journal

From the birthplace of Shimano components and TOEI bicycles.

水没バイク救助ボランティアin真備

2018年7月15日
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水害の報道を見ていたら見覚えのある地名が出てきて焦る。学生時代に岩井商会で自転車の組み立てを教わった師匠の現住所が倉敷市真備町。何とか連絡がつき無事を確認できたものの、ご自宅はひどい状態で、趣味のガレージは全く手つかずでその見通しも立たず困っているとのこと。仕事の予定を調整し、会社の同期に寝床を提供してもらうことを決めて、倉敷に向かった。倉敷駅でヨセミテ号を組み立てて走り始めたが、まず最初に目に飛び込んできたのは中洲のあらゆる木がなぎ倒された高梁川の風景であった。

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真備の惨状は今も報道が続いているので詳しくは述べないが、東日本大震災での災害ボランティアで見た気仙沼の風景と同じく、人間の無力さを強調する風景が続く。師匠宅はご夫婦とも無事ながら1階部分がほぼ水没し、今は最寄りの避難所生活を送っていた。でも、本当に無事でよかった。25年ぶりの再会では泣きそうになってしまった。

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水は引いたものの水害の爪痕は深い。あらゆるものが泥にまみれ、すべての箱には水が残っている。写真のビール瓶ケースでは、空のビール瓶すべてにすりきり一杯の泥水が入っていた。本宅はご夫婦とお子さんで片づけ要員は足りているということで、私はガレージを担当することとなったが、そのガレージ内もあらゆるものが散乱し、泥にまみれている。幸い時間がそれほど経過しておらず、まだ臭いはしないし、錆も進行していないようだった。結局14日は泥の掻き出しと廃棄物の運び出しで終わった。ただひたすら暑かった。水やスポーツドリンクを少なくとも3リットルは飲んだと思う。

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15日に入ってようやく師匠の珠玉のハンドメイド自転車のレスキューを開始。まず要所にスプレーオイルを散布後、給水が回復した(でもまだ飲用ではない)水道で泥を洗い流し、BB・ヘッドを開けて中に入り込んだ泥水を抜く。ガレージ・ライフを満喫している師匠のコレクションは素晴らしく、特に工具関係はさすがとしか言いようがない。大型の万力、グラインダー、ボール盤、溶接機、作業台…理想の環境がすべて泥にまみれているが、すべてに手を回す余裕はなく、まずは錆びてはいけないものを最優先した。一番苦労したのは小物類を収納した引き出しの水抜き。引き出しすべてに水が入っていたが、水を流し、干し、スプレーオイルをかけて防錆する。

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空気に触れた鉄はすぐに酸化が始まり、あっという間に茶色に変わっていく。バラしては油、水抜きしては油を繰り返し、応急処置を何とか済ませて帰宅の途に就く。

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岡山駅では倉敷の実家を宿泊先として提供してくれた同期の見送りをいただき、のぞみでは彼が持たせてくれたたこめしを堪能し、ウトウトしていたらもう東京駅。師匠にはまだまだ続く復興への道、また何かの形でお手伝いしたいと思う。必要なのは人手とお金、言葉や救援物資はもう役にたたない。ヨコタヨセミテハーフドーム、14日19km、15日19km

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