過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

打てない打線を検証

本題に入る前に、浅尾のフォークボールってあれ、フォークじゃないよね?
なんか、2種類くらい落ちるボールがあって、ビデオ確認すると高いところから落ちてくるボールは通常のフォークとは違い、親指と人差し指の間から抜いていた気がしました。だから若干スライドしながら落ちていくのだと。去年までは投げていなかったっしょ?
 
 
じゃ、本題。
 
中日打線が全く打てなかったファルケンボーグと森福。
 
対ファルケン  20打数1安打10三振
対森福      16打数1安打3三振
 
合わせて36打数2安打、被打率.055という数字だけでも説得力はありますが、「ゲーム終盤の11.1IPでたった2安打しか放てなかった」と書けばイメージはさらに膨らんできます。しかも、2本のヒットは何れも内野安打で、歯が立たなかった(噛み付くことさえも許されない)という表現が似合います。
 
ファルケンと森福ではタイプも全く異なりますが、共通しているのは球速以上に打ち辛い投球フォーム。その中でもボールの発射角が普通の投手とは違います。前者は2階から、後者は真横からボールが来るイメージがあり、それで打者の視覚を狂わせているといったもの。ファルケンと対峙した中日打線は、19個のアウトの内52%に相当する10個の三振を喫し、外野まで飛んだ打球は僅かに1度でした。森福が奪ったアウト15個で左打者から奪ったものは僅かに3つ。あとは全て右打者が凡退。
 
ところが、クローザーの馬原に交代すると対戦打率は16打数6安打の打率.361となり、出塁率は.444にまで上昇していました。オーソドックスなモーションを持つ投手からはこれだけ打てるのに、特異なリリースをする投手には手が出ない。これはある程度は仕方のないことですが、頂上決戦という場においては決して相応しいものとはいえませんでした。
 
ファルケンと対峙する打者の空振りを見ていると、バッティングセンターで140kmのマシンに挑戦するお客さんが目に浮かんできます。要するにタイミングの取り方がわからない。森福のボールを打った時の姿は、やはりセンターで変化球初体験の人が打撃フォームやスイングスピードを一切無視して当てにいくのが思い浮かびます。結果(安打)を出すために、先ずはバットに当てる考えが逆に災いしてヒットになるようなアプローチが展開出来なかった。テレビでは森野が何度も首を傾げるシーンを映し出されましたが、hausさんはあれが理解出来ません。テレ隠し?そんなはずはない?あれって、結果を受け止めていないんじゃないかと思いました。ベテランがあの様子では攻略の糸口すら見つからず、余程のアクシデントかBABIPに味方して貰わねば突破口は切り開けなかったことが最後まで認識出来ていなかったようです。
 
きっと、楽しむ余裕も無かったんでしょうね。
 
 
次は、そのBABIPの行方です。
ヒットを打つには内野と外野、どちらに打球が飛べば確率が高いでしょうか?
 
という質問にはほぼ100%外野と答えるでしょうけど、「ヒットを打つにはフライトゴロ、どっちを打てば確率が高くなるでしょうか?」は意見が分かれるはずです。
 
「フライは取られたらそこで終わりだが、ゴロは一塁へ送球するまでわからない」という件は少年野球や草野球での話しで、プロ野球では通用しません。
 
というか、しないはずです。未だ統計は目にしていませんが、ゴロ安打/内野ゴロアウトよりもフライ安打/外野フライアウトの方が間違いなく確率は高いはずで、特殊なシフトなどを省けば4人で守る内野よりも3人で守る外野の方が、ヒットゾーンが広いのは当たり前の世界でしょう。
 
ということは、外野に飛ばした回数が多いほどヒットになる確率も上がるはずなので、そのためにはライナーが一番良い方法ですけどそれは除いて、フライ打球の多いチームが有利になると考えは実に合理的です。
 
ところが、日本シリーズの結果はこうでした。
 
イメージ 1
 
このシリーズで中日が取られたアウト数192の内、外野手が処理したアウト(外野刺殺数)は43件ありました。これはSBの28件を大きく上回っており、数字上ではヒットになる確率の高いアウトが多かったことになります。ところが、ゴロ安打も含めた外野処理数の比率では両チームとも大差が無く、外野手が処理した打球の安打確率では大差を付けられています。最も外野飛球に絞った統計の方が説明もし易く、また簡単に実証出来るのですが、そこまでの根気はないのでこれで我慢して下さいね。
 
両チームの選手別に見てみると、
 
イメージ 2
 
上の表Aが外野手が処理したアウトの割合(外野飛球もしくはライナー)、Bが外野手が処理した打球の内の安打率(Aに対する安打数。ゴロのヒットも含む)。
 
となります。意外にも、打球を最も多く外野まで運んでいたのは中日の荒木でした。
しかし、荒木が放った外野への打球は44%程度しか安打にならず、この点ではSBスタメン野手の誰一人すら上回ってはいません。とはいえ、チーム最多の8安打を放ったのはこのアプローチが成功した
お陰なのかもしれないと考えればアプローチが間違っていたとはいえませんが、選球眼の乏しい選手だけに合格点はちょっと付けられそうにありません。
 
井端、森野は見ていても打球が飛ぶ気配を感じませんでしたし、森野に至っては第2戦の3安打を含めてもこの数字(残り6戦で僅か1安打)。ブランコと和田はクリーンアップらしい数字が残っていますが、それはイメージに繫がっているものの打球の精度はあまり高くありませんでした。
 
谷繁、外野飛球は6本でした。それが尽くキャッチされてしまい、CSを通じて40打数無安打。途中までは選球眼に物を言わせて貢献度もあったのですけどね、最後は可哀相な雰囲気でした。
 
SB打線は川崎、小久保、多村の安打確率目立っていますが、全般的にはゴロを打たされてきたという数字になっています。ただし、第3戦多村と細川のホームラン、第5戦多村のセンター右寄りに放ったダブル(個人的にはこのシリーズ最高の打撃)、そして7戦の長谷川(ダブル)、本多(トリプル)と、少ないながらも強烈な打球を放っていたのは中日打線との明確な差でした。同じ長打本数にしても打球の質が全く違う。よって、テレビでは耳にタコができるほど乱用される「流れ」みたいなものは、このシリーズでは一度も中日に傾いた記憶はありませんでした。
 
フライ=ヒットになり易いという定義は、このシリーズの打球処理数を見た限りでは逆効果になっており、この結果を鵜呑みにしてしまうと少年野球のように「ゴロ>フライ」という定義がはこびってしまう非常に残念な集計となってしまいました。
 
現行の統計手法では打撃結果の解析がBABIPで止まっているためそれに左右されてしまうのは致し方ないことですが(それでも充分な研究成果ですけどね)、同時に、アウトになった打球や単打内容の数値化、ランク化が可能であれば「ヒットに値する打球の割合」として、打撃版UZRのような指標が登場すればハッキリとしたことがわかるんじゃないかと思います。失策の概念は取り払いつつあるので、安打のそれも変革して全く不思議はないです。
 
そうなると、投手の質もFIPよりもっと実質的な解析が加わるのは間違いの無いところで、要するに公式記録を覆すということになります。それこそが未来系の指標として一つのチャレンジになって欲しい事柄です。
 
とりあえずここまで。余裕があったら続きを書くかもしれません。
 
 
 
 
 

開く コメント(0)

全1ページ

[1]


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事