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しかし、このハイペースが良くなかったのか少し下りに差し掛かった時、突然膝に痛みが走る。最初の痛みはそれ程でもなかったのだが、下りの傾斜が急になってくると次第に痛みが強くなり、一歩踏み出すごとに激痛が走りもう金剛杖に頼らなくては一歩も進めなくなる。 金剛杖を両腕で持ち、まるで戦争映画でみた敗残兵を思い浮かべるような姿で、よたよたと坂道を下って行く。膝を曲げると痛みが激しく後ろ向きで歩いてみたりもしながら(これはなかなか具合が良い事に気付く)歩き続けると、ほどなく道は平坦になり膝の痛みもそれ程感じなくなった頃、突然、前方が開け広大な工事現場が出現する。良く見渡すとどうやら高速道路の工事現場のようだ。 その工事現場の中に設けられたお遍路用の仮設階段を下り始めると、またもや激痛が走るが我慢しながら階段を下りきると道は平坦になり、暫く進むとJR土讃線の線路が見え始め、やっと峠道が終わった事に気付きホッとする。 後は、線路際を「JR土佐久礼駅」を目指し歩き続けるのみでだが、太陽はかなり西に傾き残された時間は余りなくなっている。日の暮れないうちにと膝を気にしながらも歩くペースを早めるのだが、いつしか膝の痛みは消え順調に歩き続けると、午後5時丁度に「JR土佐久礼駅」に到着する。 駅の中に入ると、高校生が数人ベンチに腰掛け時間待ちをしているが、時刻表を見ると丁度須崎行きの汽車が出た後である。次の汽車まで小一時間待たなくてはならずがっくりしていると、丁度そこに売店の女性が現われ近くのバス亭を確認すると、100m程行ったところにあるらしくお礼もそこそこに駅を後にし、バス停の方へ駆け足で足って行く。 そして、バス停の近くまで遣ってくると、バス停で乗客がいない事を確認したバスが前方からこちらに向かって走ってくるのが見える。大慌てで手を振ると私に気付いた運転手がニッコリしながら丁度私の乗車に都合の良い場所で停車してくれやっとの思いでバスに乗り込み座席に着くと、とても長かった私の遍路旅も終わりを告げた。(実はこれからが長かったのだが・・・)
つづく |

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