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ほんとうのわたしは ね
と言葉にすることで
ほんとうのわたしが 仮面をかぶるから。
五本の指、にたとえながら
いつつのゆび、といつくしみ眺めたい、
すべてにわたしが棲んでいる。
手を見る、手を振る、手を握る。
手を出す、手を貸す、手を怪我する。
すべてにわたしが棲んでいる
これがほんとうのわたし、などと手を分けることは出来ない。
1のゆびで。2のゆびで。
しっかり生きて暮らさねばと思う
溜め息を拒むよなゆびである。
3のゆびは やじろべえ。
バランスにいそしみ怯える
渡り廊下に立つよなゆびである。
4のゆびで。5のゆびで。
繋がりたいものの本質に触れる
こころに繋がるゆびである。
E.T.の映画の有名なワンシーン
わたしなら4のゆびから彼に触れるだろう。
それなのに わたし、は
てのひらあたりに佇んで
たまに3のゆびあたりで迷子になる
ときに手首まで引き返しうずくまる
カレンダの升目を渡る列車は 1,2の指先から発着し
時空の旅への船着場は 4の指の先にある。
ほんとうのわたしはね、と
言葉にしてしまうと
いつつのゆび、を、うしなうようで。
すべてはわたし。
指に棲む我。
でもあなたと握手するとき
気付いて欲しい
がっしり掴む1と2に隠れても
あなたに深く潜りこみ
辿りつき巡りあうのは
4のゆびであることを。
すべてに出逢うとき
信じていたい、
4と5のゆびのちからづよさ。
そのゆびに棲む我のこと。
らぷそでぃ
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