|
去年の11月だったかに、あちこさんから一斉メールが来た。「あちこの子ども、むーさん9歳の誕生日に歌集を作ってプレゼントしたいので、あなたのお気に入りの歌やむーさんに送りたい歌なんかをお寄せください。なぜその歌を選んだのかということや、むーさんへのメッセージも添えてもらえると嬉しいです。」
へえ、なんか素敵。
プレゼントといえば。京都に住んでた頃、つじけいとあっぱれとベーコが、友人の誕生日に自作の歌をその場で演奏して、笑える歌詞とパフォーマンスに度肝を抜かれたり、私が京都を去る際、つじけいとベーコが「京都を去って高知へ行く私の歌」を作って演奏してくれて抱腹絶倒かつ涙、だった。映像を残してあるので今も時々見ては元気づけられている。それから、ヨーダ企画オニの50歳ビッグサプライズパーティーもすごかった。こっそりと誕生日を祝うために集まった100人ぐらいの老若男女が、クラッカーを手に持って、驚くオニを想像しながら、こっそり隠れている雰囲気は、それだけでもかなり面白かった。こちらへ来てからは、あやさんの誕生日にあやさんの雑誌を作る、というこれまた素敵なプレゼントに参加させてもらったりもした。そんなんで素敵なプレゼントには比較的慣れているものの、それぞれに物凄く素敵なんである。
私はどうしよっかなーと数日考え、最近子どもたちとよく歌う、ムーンライダースの「ニットキャップマン」にする。なっぱとピカも、それぞれ「リンダリンダ」「終わらない歌」を選ぶ。時間も差し迫って来て、素っ気なくパソコンで歌詞とメッセージのみ送ったが、数日後にあちこさんからの要請でイラストも描かせてもらう。
歌本はどうなってるかな、と思いつつ冬休みにあちこさんやむーさんと会うのを楽しみにしていた。冬休み始まって数日後、九時間かかって京都にたどり着いた夕方、東の山の上にある、あちこさんの家に着くと、あちこさんはいなくて、同居人のやっさんとむーさんが二人で炬燵に座っていた。結構寒いのに、しかも日当りもよくないから室温も低いのに、部屋は暖房なしで炬燵だけで、すごい。「やっさん、ひさしぶりー」と、同居人やっさんのふわふわした笑顔にぼーっとしつつ一年半ぶりに会うむーさんの、すうっと顔が縦にのびて、もあっとした感じが全体的にすっきりと変わったのに驚いた。「あちこさんは?」と聞くと、「かーちゃんは印刷でまだ帰ってこない」は。何の印刷?会議か集会のレジュメかな。と、私は歌本のことはすっかり忘れてたが、それは実は歌本の印刷で、あちこさんが帰って来たのは夜もとっぷりとふけて、子どもたちも寝静まった頃だった。
11時頃。旅の興奮で寝つかれずにいると、隣の部屋でごそごそと音がする。ふすまを開けると炬燵にあちこさんともう一人作業をともにやっていたヒデが、いかにも、ぼーっと座っていた。霧がかかったように、二人とも白っぽかった。横にはA4サイズの60センチ程度に積まれた紙の束が三つ。これを、結構な道のり、しかも上り坂、自転車で二人で運んだらしい。「出来た?」「出来た」あちこさんは嬉しそうにそれを見せてくれた。そして、朝の10時から、9時半まで、印刷が安くできるその公立の施設が開いてる間中、おやつをつまむ程度でほぼ休憩なしで走るように作業をこなした様子を話してくれた。最後は機械のような無言の流れ作業だった、と。ええ、じゃあ、ご飯食べる?と聞くと、帰りに天一でラーメン食って来た。けど、むーさんには内緒にしといてな、「あああー!久しぶりに本気で遊んだって感じだー。」と、ものすごくすっきりと顔中笑顔だった。くたくたな様子だったが、壮快さが伝わってきた。ヒデは横で静かに笑っていた。
歌本は156ページもあって、67人から寄せられた歌が、むーさんへの想いが、みっちりと詰まっていた。達者なイラストがそこここに散りばめられている。紙もペラペラじゃなくて、しっかりしてる。美空ひばり、唱歌もたくさん、グレイ、ドリカム、坂本九、いろんな年齢の人が寄せているから歌も色々。自作の歌もある。全体的に古い歌が多い。楽譜がついてるのもあるしコードがついてるのもあるし、歌詞だけのもある。穴が開けてあって、リングで止めるようにするらしい。気に入った歌を新たに加えられるように。
次の夜、大人6人と子ども3人で鍋をつつきながら持ち寄った珍味をつまみつつ、うまい酒を飲んでいた。外は寒い風が吹き抜けていたが、狭い部屋に大人数、さらに料理の火で、部屋の温度はヒートアップ。歌本を見ていると、どれもこれも歌ってみたくなる。歌っては、「ああ、なんていい歌なんだ」としみじみ言い合ったり、これを歌ってる笠木シヅコが見たい!と、ユーチューブで検索したり。まだクリスマスなのに雰囲気はすでに大みそか。子どもも大人も、誰も寝ようとしなかった。
今も、うちのピアノの上には歌本が置いてある。なっぱちゃんは何日かに一度、楽しげに弾く。楽譜は読めないから聞いて自分で音を探し当てるのだが、必ず歌本の中の、水前寺清子「ありがとうの歌」を一回は弾いている。弾いてるだけじゃなくて、口ずさむ。さわやかに、恋をして、さわやかに、傷ついて、さわやーかになーこーおー。
歌本は、ゆっくり目を通すと、歌を寄せた人、一人一人の、むーさんやあちこさんと過ごした時間を、むーさんやあちこさんを大切に思う気持ちが、じわじわと伝わって来て、なんかいい。
|
あやのちゃんは面白いことをたくさんやっていますね。
あやのちゃんの友達もそうなんだね。
何かを作るのって楽しいけど、なかなかできないなぁ。
でも、少しでもそんな何かを作る作業を日常に入れていけたら素敵だな。
2011/2/28(月) 午後 3:07 [ Ton ]
ayanoちゃん、んまそぉ〜なお弁当!
まだ、ご飯食べてないからお腹鳴ってるよ。 ayanoちゃんには素敵な友達がたくさんいてるのね。ハートウォーミやわぁ
2011/2/28(月) 午後 8:14 [ nakajimaのaya ]
tonちゃん
そうやねん、作るのってエネルギーがいる。しんどいけれど、おもしろい。得られる充実感も独特だと思う。
ayaちゃん
有り難う。ごはん、食べましたか?
2011/3/1(火) 午後 0:12 [ ayano3371 ]