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地球にマングローブを!! FROM インドネシア
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つくしの会 現場視察レポート1



日程


2009年8月22日(土曜日) 天候:晴れ 
AM 6:30 サグルン港から舟で出発。AM 7:00 つくしの会植林現場に上陸。
地図上のA,Bを中心に現場視察を行う。


場所


インドネシア共和国リアウ諸島州バタム市カス島つくしの会植林現場
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試験植林日


2008年6月28日〜29日 オオバヒルギ2,000本、アビセニア1,800本
現在、植林後2ヵ月


タイドテーブル


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*上段;時刻、下段;メートル


現場視察


AM07:04 つくしの会マングローブ植林現場に南側から上陸。

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6月のツアーで植林したマングローブのオオバヒルギとアビセニアは現在植林後、2ヵ月になっている。
以下2枚の写真はアビセニアの様子である。

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アビセニアの残存率(植林した本数の内、抜け落ちずに残っている本数の割合)は10%程度である。1,800本のアビセニアの苗木を植林したが、その多くが抜け落ちてしまっている。
波や潮に流されてしまったり、苗木が腐ってしまい土壌に定着できない状態になったと考えられる。
苗木が腐る原因については、2つの原因が考えられる。1つ目の原因は、浸水時間の長さである。
つくしの会の植林現場は地盤高が低い為、干潟が浸水している時間が長い。
その干潟に植林しているマングローブは長時間浸水していることにより、呼吸や光合成活動が妨げられ、成長に支障をきたす。
マングローブの成長にとって水は必要不可欠であるが、
浸水時間が長すぎることは成長にとって、逆効果になり得る。
2つ目の原因は、付着物の存在である。
下の写真を見て分かるように、アビセニアの苗木の表面にびっしりと付着物が付いている。
苗木表面に藻が付着しておりそれに泥が吸着している状態である。
残存しているアビセニアの7割にこのような付着物が見られた。
付着物が苗木の表面に付着することにより、呼吸や光合成活動が妨げられる。
付着物に関しては、ただの泥の付着だけであるならば、波等により洗い流されることもあるが、
藻の付着があることにより容易に付着物が剥がれない状態になっている。
実際に下の写真のアビセニアの付着物を手で洗い流してみたが、
付着物に藻が混ざっていることにより完全に藻を剥がし、洗い流す事は出来なかった。
このような付着物は今後の成長に悪い影響を与える事は確実と思われる。

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枯れていたアビセニアの苗木を抜いて、地中根の様子を確認した。その様子が下の写真である。
通常の健康的な根であれば、色は白であるが、この枯れていた苗木の根は黒であった。
黒くなっているのは、腐って変色している為である。

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下の写真は地図中のAの場所である。波打ち際から中心部にかけて植林したオオバヒルギの様子である。

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オオバヒルギの残存率(植林した本数の内、抜け落ちずに残っている本数の割合)は60%で、
活着率(植林した本数の内、葉が付き順調に成長している本数の割合)は10%である。
活着している苗木には、葉が2枚付いており、節はまだ出ていない。
波打ち際から中心部にかけて植林しているオオバヒルギには、少量の泥や海草が絡まっていたが、
アビセニアのように付着物が激しく付いているものは見受けられなかった。
苗木に付着しているのは泥のみであり、藻の付着がほとんどないために、手で洗ってみると、
ほとんどの泥を洗い流す事が出来た。

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葉を付け活着しているオオバヒルギの苗木を地面から抜いて地中根を観察した。
下の2枚の写真はそのオオバヒルギの地中根の様子である。
下一番目の写真は全体図で、下二番目の写真は地中根の部分を拡大した図である。
苗木の下部が黄色っぽく変色しているのは、地面に埋まっていた部分である。
地中根は色が白く健康的に成長している。

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今回写真はないが、まだ活着していない苗木を抜き、地中根を観察した。
しかし、未だ地中根は全く出ていなかった。
植物は一般的に地上部の枝葉を鏡で映した方に地下部では地中根を張ると言われている。
この考えを参考にすると、
おそらく他の苗木についても活着していない苗木は地中根もまだ出いない可能性が考えられる。 
しかし、種の観察を通して、黒色への変色や異臭など腐っている兆候もなかったため、
今後発芽する可能性も十分にあると考えている。



下の2枚の写真は地図中のBの様子である。地図中のBで示した場所は、
植林地干潟の中心部より陸側は、地盤高が低い部分が広がっている。

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Bにはオオバヒルギを植林している。
Bの地盤高は、干潮時でも海水が完全に引かない程低いため、常に海水に晒されている状態である。
次の2枚の写真は上の写真の拡大写真である。
白っぽい棒のように見えているのが植林したオオバヒルギである。

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この様に本来緑色のオオバヒルギの苗木が白っぽい色に見えているのは、付着物が原因である。
同時期に地盤高が高い場所に植林したオオバヒルギと比較し、
この部分のオオバヒルギは付着物が激しかった。
Bの場所は、島のきわに位置し、更に、地盤高が他の干潟よりも低くなっている。
そのため満潮時には、海のゴミや汚れが流れ込んでき、
また、干潮時にはそのゴミや汚れ等を含んだ海水が完全に引かずに、潮だまりのように残る。
そのため、常に汚れた海水の中に晒されている状況である為、
他のオオバヒルギよりも汚れの付着が激しくなる。
次の写真は、ここの汚れた海水の様子である。水が白く濁っっており、ところどころ気泡までできている。潮が満ちてくるとそのように汚れた海水が流れ込んでくる。

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下の2枚の写真は、植林現場で多く見受けられた海草の様子である。
今までの写真の中にも度々登場している。干潟の上やマングローブの苗木に絡みついている。
下二番目の写真を見ても分かるように、海草のサイズは大変大きい。
海草が多くなると、マングローブの苗木に絡みつき、
苗木を倒したり、海草が流れて移動する際にマングローブを引き抜いてしまうケースもあると考えられる。
他の植林現場では、このような海草は確認していない。
おそらく外海に近い位置にあるために、種類の違う、サイズの大きい海草が流れ込んで来るものと思われる。
インドネシアでは、季節によって風や潮の流れが変わる。
その海草が流されてきたことは季節性のものなのか、年中流されてくるものなのか、
見極めなければならない。今後の観察を続けていきたい。

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今後について


アビセニア・オオバヒルギ共に今後の成長経過観察が必要である。
アビセニアに関しては、残存率が10%と低く、汚れの付着が激しかった。
しかし、残存している苗木は、緩やかながら成長が進んでいる様子もうかがえる。
現段階で残存している苗木が今度どの程度生き残り、どのような成長をしていくのか、
経過を観察する必要がある。
オオバヒルギに関しては、活着率は10%と低かったものの、残存率については60%であった。
通常であるならば、発芽せずに2ヵ月の間海水に浸水していれば、腐ってしまうことが多いが、
このオオバヒルギに関しては腐っていないことが分かった為、今後、発芽する可能性も十分に考えられる。
通常、植林後1ヵ月〜2ヵ月弱で発芽するケースがほとんどであるが、
まだ発芽が始まっていない種も多いところを見ると、
浸水時間や塩分濃度などの外的要因によるストレスが大きいのではないかと推測する。
今後時間の経過と共にどのように変化するのか、観察を続けていきたい。

また、つくしの会植林現場の地盤高の低さが、目立っていた。
地盤高が低い場所では浸水時間の延長や呼吸・光合成の妨げになることことから、
マングローブの生育環境としては、より厳しいものとなる。
今後のアビセニア・オオバヒルギの成長・過程の観察を通して、
植林・生育可能な土地であるのかどうか、見極める必要がある。


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上の地図は、つくしの会植林現場周辺の地図である。
黄色の線で囲んだ土地がつくしの会植林現場であり、
赤い線で囲んだ土地がルンバ・ブッサール島にできる干潟である。
下の2枚の写真は私達が現場から帰る時刻(AM 08:00)に、舟の上から見た様子である。
下1枚目がつくしの会植林現場の写真である。
黒丸印のマングローブの木の周辺の土地は、高いため海面上に露出しているが、
それ以外の土地は全て浸水してしまっている。
2枚目の写真はつくしの会植林現場の向かい側にあるルンバ・ブッサール島にできる干潟の様子である。
つくしの会植林現場を映した写真と同時刻(AM 08:00)に映したものである。
上下の写真を比較して分かるように、地盤高の高さにかなりの差がある。

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上記のことを踏まえて、つくしの会植林現場では地盤高が低いため、
そのことが原因で植林したマングローブが育たない場合あるいは成長が芳しくない場合には、
もっと地盤高が高いルンバ・ブッサール島にできる干潟に植林地を移す事も視野に入れ、
今度観察・検討していきたい。
以上


Ayo menanam bakau!!

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    植える前に浸水状況とか
    海の汚れが把握できるといいですね。
    強いオオバヒルギを植えたらどんなのでしょうか?

    先ほど インドネシア付近震源で震度7・7の
    地震があったと 速報で流れましたが
    気をつけてください!!

    mat*har**ai

    2009/9/30(水) 午後 8:36

    返信する
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    こんにちは
    地震の被害が毎日報道されていますが
    大丈夫ですか??
    被害がないことを祈っています

    [ すなべしょう ]

    2009/10/2(金) 午前 11:28

    返信する
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    matahariさん>
    今日本に帰国していましたので大丈夫です。
    御心配ありがとうございます!

    土地が低く、浸水時間が長くなることは分かっていたのですが、つくしの会の方たちは、ヒルギダマシの大きな木が目印になるので気に入っていたようです。
    少しでもマングローブが育つ可能性があるのなら,チャレンジしたいという強い希望から、今回の現場で頑張っています。
    私もオオバヒルギが成長が早いし、種も大きいため一番いいのではないかと考えています。

    ayo_menanam_bakau

    2009/10/2(金) 午後 3:00

    返信する
  • 顔アイコン

    すなべしょうさん>
    お気遣い頂いてありがとうございます!
    今日本に帰国しており、大丈夫でした。
    シンガポールの知人から聞いた話では、シンガポールでも余震の揺れを感じたようです。
    パダンでは、大変多くの人が被害に合われていて、大変心を痛めております。これ以上の被害拡大がないことばかりを祈っています。

    ayo_menanam_bakau

    2009/10/2(金) 午後 3:04

    返信する

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