あれからあっという間に2か月が過ぎた。
映画を観た日から1か月。私は幸せだった。
幸せの後には必ず不幸が訪れることを忘れていた。
ある夜いつものようにメールをしていると
【明日大事な話があります】
嫌な予感が沸いた。
映画を観てご飯を食べて。
彼から手紙をもらった。
『色々考えたんですが、将来を思い描くことができない。
好きだけど、別れた方がいいと思う』
というような内容だった。
しばらく考ええてから、メールを送ることにした。
【悩ませてしまったことは本当に申し訳なかったと思ってます。
でも将来って?私はもう恋愛なんてできないと思っていたので、始まってしまったものを
止めることはできません。
もしかして私が結婚したがっていると思っているのだったら、残念ながらそれは望んでいません。
私のことが嫌いだったりいやだったりするのならあきらめるけど違うよね。
将来のことは誰にもわからないものだと思う。
もう少し付き合ってみて、それでもダメなら別れましょう。
せめて来年3月までは付き合ってください。お願いします。
夜遅くにごめんね。おやすみなさい】
返信はなかった。
結局2時間くらいしか眠れず、早朝から起きてしまった。
やっぱり会って話した方がいいのかもしれない。
絶対に彼も起きているはず。
【おはよう。今日野球終わったら会えるかな?】
案の定すぐに返信が来る。
【野球終わるの13:00だから14:00には待ち合わせできるよ】
【じゃ横浜にいるから出るときに連絡してね】
【オッケー】
家にいても悶々としてしまうし、親にも心配をかけてしまうと思い出かけることにする。
「今日は友達の家に行くから帰らないよ〜」
万が一泊まれなくてもネットカフェで過ごせばいい。
家を出て横浜に向かう。何をしても気もそぞろになると思い、パチンコ屋に入った。
彼もパチンコをするので切なくなってくる。
二人で散々やって『ちっとも出ない!!』と憤慨した台に座る。
10回転もせずに当たった。
最終的に27連荘。
朝一だったのでまだ12:30だった。疲れたし気分転換にもなったので都内に向かうことにする。
電車に乗ったらメールが来た。
【早く出られたよ。今どこ?】
【今横浜出たところだよ。新橋にする?日本橋にしよっか。高島屋で買い物してるよ。改札で待ってて】
【うん。改札に着いたら連絡するね】
たぶん私も彼もすごい緊張してる。どうなるかお互いに分からないから。
日本橋に着いて買い物をする。
彼の好きそうなケーキとパンを買う。
電話が鳴った。
「はいはい」
「着いたよ。買い物終わった?」
「うん。今行くね」
改札に彼を見つける。
「お待たせ。」
「何買ったの?」
「ケーキとパンだよ。今日勝ったから」
「マジ?いいね!祝杯揚げよう」
地下鉄に乗って、駅で降りてお酒を買いながら家に行く。
途中の会話は取り留めのないものだ。
家に入って
「お酒にする?ケーキにする?」
「暑いから飲みたいんじゃないの?」
「そだね。じゃ、飲もうか」
部屋着に着替えて飲み始める。
やっぱり謝らなきゃ。顔を見て。
でも泣きそうになってきた。顔を合わせるのはつらい・・・。
腕を首に巻き付けて抱き合うような格好になった。
「ごめんなさい。やっぱり別れることはできない。。半年は付き合って。おねがい」
どうにか声を絞り出す。気が付いたら泣いていた。
肩を掴まれ正面で向き合う。
「半年経って俺が別れたくないって言ったらどうするの?」
ん??意味が分からない。
「別れる必要があればってことだよ。私に別れるつもりは今現在でもこれっぽっちもないから」
「うん。分かった。じゃ俺は好きになってもいいんだね?」
「うん」
返事はしてみたものの宇宙人と会話をしている気分になってきた。
「私はしつこいようだけど別れる気なんてないし、正直恋愛をまたできるなんて思っていなかった。
今は本当に楽しく過ごしたいの。二度と泣きたくもないの」
「俺さ、不安だったんだ」
「なんで?何が不安なの?」
「遊ばれているんじゃないかと思ってた」
「そんな余裕はないよ。ドラマじゃないんだからね」
「そっか。もう言わないよ。」
私は思わず彼を抱きしめていた。