あなぶろ〜鍾乳洞紀行出張所〜

今までご入洞いただいた皆様、ありがとうございました! 2019.9.2 00:01 Azurite

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東洋一ってすごい?

全国の鍾乳洞を訪れると、時々「東洋一」という表現を見かけます。
鍾乳洞以外にも「東洋一」となっているモノには、おそらく遭遇しているはずなのですが、それに何の違和感もなく「東洋一なんだ、すごーい!」で、普通は終わってしまうと思います。
しかし、よく考えてみると…東洋一って、どこで一番なんでしょう?
そんな疑問を、とことん(!?)追求したのが、今回紹介する「東洋一の本」です!

イメージ 1
(こういう著者名のノリ、嫌いじゃないです♪)

イメージ 2
(富士山の絵がある薄紙が1枚かぶってます。こういうのも楽しい!)

タイトル :東洋一の本
著者   :藤井青銅
出版社  :小学館
ISBN-10  :4093875596
ISBN-13  :978-4093875592
発行年月日:2005/05/20
ページ数等:単行本、191ページ
価格   :1,300円(税別)

もう8年前の本になるんですね…(苦笑)
ただ、歴史的経緯の記録書としても、今も一読に値する本なのは、間違いありません!

なぜ、この本を「あなぶろ」で紹介するのかと言いますと、当然ある種の「鍾乳洞文献」だからです。
この本の「はじめに〜「東洋一」の原体験」は、バリバリ「鍾乳洞語り」なのです!

著者の藤井氏は、山口県出身です。
山口県と言えば、鍾乳洞好きとしては、日本でトップクラスの知名度を誇る観光鍾乳洞「秋芳洞」や、その上にある「秋吉台」が真っ先に浮かぶのですが、この観光地は(藤井氏のコメントが正しければ)山口県民にも誇らしいようです。
この秋芳洞、よく「東洋一の鍾乳洞」と表現されていて、藤井氏もずっと、そう思っていたそうですが、ある時、ショッキングなパンフレットを見たそうです。

「沖縄県玉城村にある東洋一の鍾乳洞「玉泉洞」」

山口県出身者としては、この文章を読み過ごす事はできなかったそうです。
(鍾乳洞好きとしても、読み過ごす事はできませんが…)
ここから、藤井氏の「東洋一」研究が始まるのです!

ちなみに、東洋一の鍾乳洞は(2005年現在?)5つあるそうです(補足:星野洞以外は行っています)。
贔屓のないよう、北から順に掲載。

・東洋一鍾乳石の種類と数が多い鍾乳洞「あぶくま洞」(福島県)
・東洋一の大鍾乳洞「秋芳洞」(山口県)
・東洋一の鍾乳洞「昇竜洞」(鹿児島県)
・東洋一の鍾乳洞「玉泉洞」(沖縄県)
・東洋一美しい鍾乳洞「星野洞」(沖縄県)

「東洋一の鍾乳洞」についての疑問は、本編でも真っ先に記載されています。
その結果、各鍾乳洞では、「スケール」とか「美しさ」といった、極めて曖昧な根拠で「東洋一」を名乗っている事実が判明します(しかも当の鍾乳洞ではなく、自治体等が勝手に「東洋一」としている場合もあったり…)。

こうして並べて見ると、全長が一番長いのは秋芳洞。ならば、やはりここが東洋一なのか?
が、ここまでちょっと調べただけでも、コトはそう簡単ではなさそうなことが推測される。だって、鍾乳洞というものは長さで比較すべきものなのかどうかすらわからない。ひょっとしたら空間の容積、あるいは流水量、もしくは石筍の数なのかもしれないではないか。いやいや、「美しさ」という事だって考えられる。その道の専門家に聞くと、
「君ィ、なんといっても鍾乳洞は美しさで比較するもんだよ。そんなことも知らんのか!」
なんて、怒られるのかもしれない。

そこで藤井氏は「日本洞窟協会」に、「東洋一の鍾乳洞」について聞いてみるのです!
その回答で、総延長的に、日本で一番なのは「安家洞(岩手県)」という、かなり衝撃的(鍾乳洞好きとしては常識?)な事実に直面します。

※ちなみに、鍾乳洞のランク付けは、通常「総延長」「高低差」で行われるとの事です。

しかし、海外に目を向けると、韓国やら中国やらマレーシアやらに、もっと総延長の長い鍾乳洞があるという話になり、日本洞窟協会の人からは、

「日本のものも海外のものも、同じ洞窟でも新たな通路が見つかるなどして、距離が伸びることは日常茶飯事です。」
「特に鍾乳石に関しては判断基準はいくらでもあるし、人によって価値判断も違いますので、東洋一と名乗ることはいくらでもできるかと思います」

などというコメントが出てくる始末(笑)。

と、うーん…さすが洞窟だけに奥が深い。行けども行けども、到達点が見えないのだ。
とりあえず「東洋一の鍾乳洞」というジャンルでは、今は置いといて(置いといていいものか?)、かつて秋芳洞がそうであったとしか言えないようだ。

本ではこの後、東洋の範囲についての話になるのですが、実は「東洋」そのものが曖昧という展開になってきます。
突き詰めていくと、歴史的な話にもつながってきて、洞窟よりもよっぽど奥深い話になっていくのですが、深入り直前でうまく話を切っているのが、実に絶妙です。
締めくくりも(鍾乳洞好きにとっては)素晴らしいです!

今度、故郷に帰った時は、久しぶりに、東洋一(Azurite注:「とびきり」のルビ)の秋芳洞に行ってみようか。

鍾乳洞以外にも、数多くの「東洋一」が掲載されており、まさに「東洋一の「東洋一解説書」」と呼べる本かと思います。
内容もさることながら、重い内容までもさらっと書いている、ユーモアに富んだ藤井氏の文体が、実に読みやすく、面白いです。
現在は中古本のみの流通のようですが、図書館や古本屋で見かけた際には、ぜひどうぞ!


単なる書籍紹介ではオリジナリティーがないので、私が撮影した秘蔵写真もご紹介します。
10年ほど前は、岐阜県は日本の領土ではなかったようです…(笑)

イメージ 3
写真左:日本で一番長い石筍 2.35m(2001.9.12 磐窟洞(岡山県))
写真右:東洋一の石筍 4.5m(2002.9.25 飛騨大鍾乳洞(岐阜県))

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東洋一って凄い気がしますが、何ヵ所もあったりすると微妙ですね(笑)
でもよくありがちですよね。今回大分から友達が来てくれたので、今度は私が行きたいと思ってます。大分に鍾乳洞何ヵ所かあるみたいなんです。

2013/1/4(金) 午後 5:10 [ - ]

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大分は温泉で有名ですが、結構良い鍾乳洞があります!
私が訪れた頃(2000年)、3ヶ所観光洞がありましたが、どこも素晴らしかったです!
確か、大分県には「日本で一番美しい洞穴」があった気が…(笑)

2013/1/4(金) 午後 9:01 Azurite


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