田中栞日記

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活字を使った蔵書票

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 夜中12時過ぎになってから、ふと、「印刷解体」展で買った約物活字(「やくものかつじ」、記号の活字)と飾り罫(「かざりけい」)を捺してみたくなり、「どうせなら蔵書票を作るか」と久しぶりにけしゴムを取り出した。
 もっとも、彫るのは「EXL.」と「SHIORI」の文字だけである。
 記号の活字は12ポイントの大きさ。現在の一般的な単行本の本文文字は9ポか10ポくらいと思われるので、それより一回り大きいくらい。
 こういう小さい活字に合わせようとすれば、当然、文字も小さくなくてはならない。で、「SHIORI」のほうの版は天地4mm×左右20mmの大きさになった。
 使ったのはスタンプインクだが、金属はかたくて捺しにくいので、篆刻用のマットの上で捺し、けしゴムはつるつるのテーブルの上で捺すという捺し分けが必要だ。

 できあがった蔵書票の大きさが35mm四方程度なので、文庫本に貼るのにちょうどよさそうだ。活版特有の印圧が力強く出るのは気持ちがいいが、難点は捺すのにけっこう手間がかかることで、量産は難しい。

 というわけで、活版関連のイベントをもうひとつご紹介。
 歴史ある嘉瑞工房の、高岡昌生さんの作品展である。活版印刷で今、美しい組版と印刷を現役で行っているのは高岡さんだけではないだろうか。
 ヨーロッパ直輸入の欧文活字の格好良さ、刷りの美しさはうっとりするほど。
 この作品展は、私も近々見に行く予定。

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            美篶堂ギャラリー企画展
  
                 †
              嘉瑞工房作品展
                 †

         2006年10月3日(火)―10月22日(日)
     (会期中、9日(月)・16日(月)休業) 入場無料

  美篶堂
  千代田区外神田2-1-2東進ビル本館1階
  電話・FAX 03-3258-8181
  e-mail : info@misuzudo-b.com
  http://www.misuzudo-b.com/

 今現在も秀逸な活版印刷物を作り続けている、嘉瑞工房・高岡昌生さんの
 作品展である。
 高岡さんは、先代の高岡重蔵氏に続いて名誉あるThe Royal Society of
 Arts Fellow(英国王立芸術協会会員)に選ばれており、その際、記念に
 組版印刷したThomas Campbell「Hallowed Ground」を中心に、活版印刷
 作品を展示する。作品は他に「SONETTO 」「井上嘉瑞氏の言葉(英語版)」
 「茶の本」など。特に、ヨーロッパから直輸入した貴重な欧文活字を用いて
 の組版印刷物が大変美しい。
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