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先日、東京メトロの駅にあるお手洗いでのこと。
トイレットペーパーがなくなったので、ホルダー(持ち去られないよう
鍵が付いているボックス)の中にストックされている新しいロールを
一つ下ろし、使い始め(糊づけされている部分)を引っ張り出そうと
したところ、この糊がうまく剥がれない。
爪で引っ掻くのだが、やっと剥がれた部分の紙が縦に裂けるので、
きれいに取れないのだ。
東京メトロのトイレにあるこのホルダー、利用した人は
ご存じだと思うが、通常のホルダーと違って、ストックのロールが
上部に収納できる作りで、一番下に位置するロールを使用する
仕組みになっている。
ホルダーは金属製で、ペーパーカッターがロールの下側に
位置しているため、糊を剥がそうとすると、そのカッター部分に
手が触れて怪我をしそうで怖い。
使っている最中でも、紙端が奥に入り込んでしまうと
引っ張り出すのが難しく、極めて使いにくい構造である。
ここで疑問発生。そもそも、切って使うトイレットペーパーが、
なぜ縦に裂けるのだろう(つまり「縦目(T目)」ということ)。
切れやすいようにと考えれば、横に裂けやすい「横目(Y目)」で
あるべきではないのか。
家に帰って、自宅のトイレットペーパーを裂いてみた。
ミシン目のところではきれいに切れるのだが、それ以外の部分で
切ろうとすると、やはり紙は縦に裂ける。
その後も、出先でお手洗いに入っては、色々なトイレットペーパーを
裂いてみた。これは横浜高島屋8階のお手洗い。どれも全部、
縦目であった。
そこで、自宅でいつも愛用しているトイレットペーパー(スーパーOKで
買っているダブルタイプ)のパッケージを見て、メーカーである
について質問してみた。
すると、次のような答えが返ってきた。「トイレットペーパーを
作るときは、製紙する繊維をいったん大きなロールに巻き取ってから、
再度、トイレットペーパー用の芯に巻き付けるという、2段階の
工程で行います。しかしトイレットペーパーは繊維が短い(水の中で
ほぐれやすいように)ため、横目にすると巻き付ける工程で
切れてしまいます。引っ張っても切れないようにという製造上の
必要性から、縦目になっています」とのこと。
丁寧な回答をしてくれたこのアズフィットという会社であるが、
サイトを見ると「小津グループ」とある。
あの「小津和紙」と同じグループ企業だったのである。
〜〜〜〜〜・・ご・・案・・内・・〜〜〜〜〜〜
…豆本を6冊作ります
2014年7月12日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など4冊作ります 2014年7月13日(日)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…和本2種(麻の葉綴じ・綴葉装)と帙を作ります
2014年5月6日(火・祝)朝〜晩、和本三昧!
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*田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表
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朝日カルチャーセンター湘南〈神奈川・藤沢〉
2014年6月22日(日)10:00〜16:00〈1回で完成〉
豆帳簿〜本格丸背本を作ろう(函つき)
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コミュニティクラブたまがわ〈東京・二子玉川〉
2014年5月31日(土)・6月14日(土)13:30〜16:30〈2回で完成〉
箱付き丸背豆本作り
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製本
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前に私も気になったことが有ります。
なるほどね〜。手漉きの和紙なら紙の目は
基本的に無いですよね。でも
トイレットペイパーは機械漉きですよね。
2014/4/25(金) 午後 5:53 [ フウテンの猫 ]
和紙にも「紙の目」はあります。
いわゆる「半紙」は、基本的にすべて横目のようです(「こより」を作成する際、縦目になるように和紙を使います)。
手漉きは、手で簀を動かして繊維を絡ませながら漉くので
目はほぼ関係ないですが(でも、職人の癖によって、
方向性はできるように思います)、機械漉きでは当然、
「目」ができます。
トイレットペーパーはもちろん機械漉き……というか、
手漉きのトイレットペーパーというのは
聞いたことがありません(笑)。
2014/4/25(金) 午後 6:27 [ 田中栞 ]
昔々、まだロールのトイレットペーパーが普及していなかった
時代(50年くらい前?)、私が子どもの頃の話ですが、
田舎(群馬にあった母の実家)へ行くと、お手洗いは
まだ汲み取り式で、トイレットペーパーではなく
ハンカチくらいの大きさの紙(「おとし紙」)が
個室内の一角にある平たい籠状の入れものに積まれていて、
これを使っていました。
本当に記憶の最初の頃は、灰色のごわついた和紙風の
紙が置いてあったと思います。
それが次第に白っぽい紙になり、それからロールになりました。
この頃にはもちろん、水洗になっていましたが。
2014/4/25(金) 午後 6:32 [ 田中栞 ]
蛇足ながら……。
トイレットペーパーをもしも「手漉き」で
作ろうとするなら、繊維をなるべく絡ませないように
漉く必要があります。
現在のような水洗のトイレでは、強靱な和紙を流したら
すぐに詰まってしまうからです。
現在販売されているトイレットペーパーは、
水に入ったらすぐほどける(「溶ける」わけでは
ありません)ようにと考えて作られています。
柔らかな風合いは和紙に通じるところが
ありそうですが、こうして考えると、構造はまるで
違うことがわかります。
「水中ですぐに分解する」という使命を有している
トイレットペーパーと、「しなやかで薄いが強い」という
特徴を持つ和紙は、用途によって構造が異なる
ということですね。
2014/4/25(金) 午後 6:41 [ 田中栞 ]
トイレットペーパーの糊付けは、表面をこすって剥がすんですよ。
こんな事だけ書きこんでどうかと思うが。
ではまた。
2014/4/25(金) 午後 9:16 [ yok*r*liur* ]
ご教示ありがとうございます。
そういうテクニックがあったとは知りませんでした。
「ダブル」のペーパーを1枚だけ剥いちゃったときの
直し方は書いてあるんですが、肝腎の「正統派剥がし方」については
書かれていませんでした。
2014/4/26(土) 午前 2:53 [ 田中栞 ]
大変ご無沙汰してます。私もどんどんと縦に裂けていく経験が多々あったのでこれに納得。きちんと答えてくれる会社も素晴らしいですが、電話して聞いてみるという栞さんの姿勢を見習わなくてはと思いました。
2014/4/27(日) 午前 7:17 [ ちいらば ]
ちいらばさん、お元気そうで!
ちいらばさんの、本とそのお仕事に対する真摯な姿勢には
いつも敬服しております。
岐阜の古本屋巡りは残念でしたね。
今、リアル書店は古本も新刊も
とても難しくなってしまいました。
悲しいことですが、自宅以外の「本のある場所」に
足を踏み入れる、というだけの喜びを得る行為だと
割り切らないと、もはや失望しかないと言ってもいいくらいです。
「買いたい本がある書店」と巡り会えるだけでも、
「掘り出し物」だと言えるでしょう。
2014/4/27(日) 午後 0:41 [ 田中栞 ]