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閲覧でも複写でもなんでもそうだが、可能なら現地に行って実物の本を手にしたほうがいいに決まっている。
国会図書館の郵送複写について、便利でいいと書いたが、どうも複写対象として画面上に出てくる本は、所蔵本全部ではなさそうだと気がついた。1タイトルにつき東京本館と関西館で各1点だけのような気がする。
先日、実際に国会図書館で25点ほど閲覧して、複写を依頼した。その際、本によっては同じものでも2冊、3冊のデータが出てくるので、それを全部閲覧して複写を頼んできたのだが、その本を今、ネット上で調べてみると、どれもたった1点ずつしか出てこないのである。
たとえば先日頼んだ複写物のうち、『狼がきた』(書肆ユリイカ、1955年6月)は3点あるが、これを自宅のパソコンから郵送で複写を依頼しようとすると、データは1点しかない(東京館のみ所蔵)。
先日複写してもらったものを見てみると、請求記号は3冊とも同じだが、資料IDが違う。3冊のうち、2冊は複本という扱いなのだろう。
こういう場合、郵送複写依頼が来たら、担当者は一体どの本を選んで複写するだろうか。
私だったら「納本」された本を選ぶところだが、おそらく、複写担当者は「状態の良い本」「傷んでいない本」を選ぶことだろう。なぜって、切取りや破れなどの破損があればその部分はコピーできないし、茶色く変色した本文用紙の本では文字が読みにくい。さらにボロボロの本であれば、複写することで破損したら修復の手間がかかるからである。
だいたい、私のように複写目的が出版データの把握のためという人間なんて他にはまずいない。おおかたは「文字が読めること」が優先順位としては上のはずだから、そうなって当然である。
しかし私のような目的で複写が欲しい場合、これでは困る。所蔵されている本については複本も全部、必要箇所のコピーが欲しい。もし「1冊だけ」と限定されるならば、納本された本の複写が欲しい。どうせ複写して欲しい箇所は、「国会図書館の受入印」「納本印」「古本屋のラベル」「古書価格が記入された部分」など、中身の内容とは関係のない部分ばかりなのだ。いずれも著作権とは無縁の場所である。
いつも悩むのだが、「一体、国会図書館にはこの本が全部で何冊存在するのか?」……これについて明示して欲しいものだ。
ところで、ここにあげた『狼がきた』であるが、奥付は3冊とも同じだが、なんと3冊とも「納本」印が奥付にある。受入印の日付は昭和30年、31年、36年と離れているので、同じ本が3回納本されているのだ。
31年本と36年本の版面を比較すると36年のほうが小さいので、これは増刷本である。しかし、30年本の版面を比較しようとしたら、コピーでは比較ができなかった。
というのも、3冊のうちこの30年本だけ通常複写が禁止された本で(表紙に「0複写」のラベルがある)、本を開いて上から撮る複写機で撮影したものであるため、複写物が実寸と違って歪んでいる。そのため、31年本の版面と比べようとしても、どちらが大きいか小さいかわからないのだ。
増刷は31年と36年の2回行われているのか、それとも30年納本本と31年納本本はまったく同じで増刷したものではないのか、それを調べるためには、やはり再度国会図書館へ行って実物の印刷面を比べないとダメだということだ。
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