田中栞日記

「かわいい豆本づくり」ヴォーグ学園東京校/横浜校・途中受講できます

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嵐の出張校正〜その2

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 夕食を食べていないので、コンビニでビーフンと
フライドポテトを買って帰る。
 帰宅は午前1時である。家の玄関を開けると台所に娘がいて、
書店バイトから戻ってまだ何も食べていないというので、
買ってきた食料を渡す。ご飯が残っていたので私はお茶漬けですませる。
 
 校閲のKさんと電話で段取りの打ち合わせ。残りの部分について、
「出版総目録」にどうしてもおかしな部分があるというので、この目録の
指摘を先に送ってもらうように頼む。
「人間はいったい何十時間寝ないで仕事を続けられるのか、限界に挑戦!」
的な状況になっているが、「あとがき」についても、終わった時点で
FAXしてくれるという。つまり、やっぱり寝ないで作業してくれるという
ことだ。有り難いやら申し訳ないやらだが、ともかく心強い併走者である。
ほどなく「出版総目録」の校正が届く。

 提案を、戻しゲラに反映させる赤字を入れた後、索引作成作業に入る。
最終ゲラを見ながら、索引に採りたい人名と書名にマーカーで印を
入れはじめたところ、私が赤字照合をしていない3章と4章で、とんでもない
差し替えミスを2箇所発見。書名の誤植と、起こしのカギが行末に取り残される
という信じられないミス。やっぱり、私が赤字照合しなくてはダメだ、と思った
ところで、Kさんからあとがき原稿の校正紙が届く。夜中の3時半である。電話で
再度打ち合わせ。
 こちらの「助けて光線」が電話線を伝って届いたのか、印刷所で仕事を始める
あたりの時間から、印刷所の近くまで来てくれるという。編集部長のNさんには、
実は校閲者がKさんだということを言わずにここまで来ていた。どの段階でこの件に
ついて白状しようかと迷っていたのだが、取りあえず、「近くまで」来てもらうことになる。
 
 印刷所の作業は8時半からかかると聞いているので、その時間には印刷所に
行かなくてはならないから、自宅を7時には出ることになる。あと3時間しかない。
索引とあとがきと両方処理するのは無理だ。取りあえず、索引のマーカーつけを
終わらせる。6時半。
 出かける支度をしなくてはならない。
 
 実はこの本と並行して、豆本についての本も執筆していて、18日の今日は
午前中からそちらの編集さんが自宅に来て、製本工程の仮撮影をすることに
なっていた。これはお詫びして延期させてもらわなくてはならない。電車の
中からメールする。
 
 8時半に印刷所着。Nさんはまだ来ていないが、取り急ぎ「総目録」のゲラを戻す。
「午前11時までに、全部の作業を終わらせて下さい」と念押しされる。
「あとがき」の赤字整理を始めたところでNさん到着。「もう、本文は刷りにかかって
いるんですよね?」と言いながら、2箇所の誤植を見せると、印刷所の担当さんに
お願いして直してもらうことに。

 9時。Kさんの待つ喫茶店へ。索引の作業を手伝ってもらいたいと説得、
出張校正室に一緒に来てもらう。
 総目録は今回、発行年月日順で作ったが、これでは読者はまったく本に
たどり着くことができないので、書名索引に、総目録の収載ページ数を
入れるつもりであった。しかし、それが採られていないことが判明、Nさんと
Kさんに頁入れの作業をしてもらうようお願いする。
 10時、あとがきゲラにKさんの指摘を盛り込んで再戻し。

 リミットの11時まであと10分、というところで、手つかずの人名索引の
はじめの項目を2〜3個逆引きチェックをしてみたところ、……ページ数が
違っている! ゲラは改稿を重ねているので、人名が出てくる部分も当然、
移動する。だから索引づくりは最終ゲラでやらなくてはならないのだが、今更
そんなことを言っても始まらない。
 Nさんと「読み合わせ」(1人がゲラの数字を読み上げ、もう一人がその頁を
見て確認していく方法)で逆引きをしていくことに。11時過ぎて、印刷所の
担当さんから内線電話。Nさんが謝って、とにかく待ってもらうことになった
(こんなことになるだろうとは思ったが)。お昼ご飯の打診には「そんなに遅く
ならないうちに終わらせたいので」と答えて、昼食抜きで作業することになる
(そういえば、朝ご飯も食べていないが)。

 12時過ぎ、人名索引の逆引き終了。おいおい……たった3頁の人名索引で、
赤字が100本以上入っている。このタイミングでこのゲラを戻して、
オペレーターさんに「直してくれ」なんて、私だったら絶対言えない。
こういう役回りはエライ人がすると相場が決まっているので、無言で
Nさんにゲラを突きつける。

 赤字を入れたゲラは、たった数分、数十分という短い時間で修正されて
部屋に舞い戻ってくる。現場の切迫感が伝わってくる、ものすごいスピードだ。
 赤字を照合する厳密な作業は、信頼できるKさんに全部お任せして、私は
未練がましく「あとがき」の素読み。
 
 午後2時半。製本所から電話。「あじろ無線」か「糸かがり」か、その件の
確認の電話だ。あれこれやりとりの結果、24日搬入の販売用見本50冊を
「あじろ無線」で、それ以外の本番を「糸かがり」でやってもらうことで
話がつく。やった! 通常販売本は「糸かがり」で作ってもらえることになった。
 それを聞いていたKさんが、「こうして、製本のバリエーションができていくん
ですね」と呟いたので、一同爆笑。
 書肆ユリイカの伊達得夫が発行した書肆ユリイカの本には、奥付が同じで
ありながら異版や異装であるものが大変多い。それはどうしてかということを、
本書の中でさんざん検証して述べているのだが、その一例を今回、身を以て体験
してしまったからである。

 書名索引は、項目が増えたので頁数も増えてしまった。あとがきも加筆した
ので2頁追加。6頁余裕があるはずだったのに、あれよあれよという間に増えて
しまい、奥付が271頁、272頁が白で、16頁×17台、ぴったり272頁という
分量になった。図版約400点。これで2520円(税込)はお買い得!(赤字であることだけは間違いない)

 午後3時半終了。書名索引の逆引きは、時間的にとても無理。ギブアップだ。
ページ数も多いのでおそらく200箇所くらいは違っていることだろう。増刷時には
修正させてくれるというので、その時までにデータを作っておこう、と決心する。

 ともあれ終わった……。時々、ふっと意識が飛ぶことがあったが(気づかないうちに
寝ているのだ)、なんとか終わらせた。かなり無理矢理ではあったものの……zzz(←寝ている)。
 販売本ができあがるのは9月初旬になるので、書店の店頭に並ぶのは9月中頃か。
 東京堂書店(神保町)では、署名落款印入りオマケ付き本を「サイン本コーナー」で販売する予定。

 ……というわけで、10月4日(日)〜11日(日)、東京古書会館2階ギャラリーで、
「書肆ユリイカの本」展と署名落款印入りオマケ付き本の販売を行うことになった。
トークショー、豆本ワークショップもあり。豆本は、今回の本の制作裏話を
書き下ろした『『書肆ユリイカの本』の作り方』を製本するワークショップである。
 詳細は、明日のこのブログで!

〜〜〜〜〜〜〜・・ご・・案・・内・・〜〜〜〜〜〜〜〜
*ワークショップ「1日製本教室」
…本かがり上製本・和本など7冊作ります
2009年9月6日(日)朝〜晩、製本三昧!
消しゴムはんこワークショップあり!
http://blogs.yahoo.co.jp/azusa12111/34777498.html

*ワークショップ「1日豆本教室」…豆本を4冊作ります
2009年秋(日程調整中)朝〜夕、豆本三昧!
http://blogs.yahoo.co.jp/azusa12111/41409123.html

*通信講座「消しゴム版画で蔵書票」朝日カルチャーセンター
http://www.asahiculture-tsushin.com/koza/#G7
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