田中栞日記

「かわいい豆本づくり」ヴォーグ学園東京校/横浜校・途中受講できます

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 今、清須市はるひ美術館(愛知県)で、
「童画家武井武雄 創造のおもちゃ箱」という
特別展を開催している。

 武井の描く童画と物語が素晴らしいことは
よく知られているが、彼は単なる画家や作家ではなかった
 オリジナルの書物作品を創出することに対して、
異常なまでの情熱を燃やした人であった。
………………………………………………  
会期 201179日(土)〜94日(日)
 10:0017:00(入館は16:30まで) ※月曜休館
 愛知県清須市春日夢の森1はるひ夢の森公園内
 電話052-401-3881
観覧料 一般700円、高校生大学生600
(中学生以下、各種障害者手帳提示者および付添人1名様無料)
主催 清須市はるひ美術館
後援 愛知県、愛知県教育委員会、中日新聞社、東海テレビ放送
協力 イルフ童画館、株式会社フレーベル館
…………………………………………… 
トーク・製本実演/
 超豪華本『地上の祭』と刊本作品、武井武雄の書物創作
日時 2011821日(日)14:0015:30
講師 田中栞
会場 清須市はるひ美術館
 ※予約不要、無料。ただし、入館時に観覧料のお支払いが必要です。
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 この展示では、武井の生地・長野県岡谷市にある
イルフ童画館所蔵コレクションから、童画作品集や版画、
雑誌や書物作品など150点以上を展示、その魅力を
余すところなく伝える内容になっている。
 会期中の821日(日)、武井の本づくりについて、
特筆すべき超豪華本・銅版絵本『地上の祭』
(奥付の発行年月は昭和1312月、アオイ書房)を中心に、
トークを行い、なおかつ刊本作品でもポピュラーな
「和綴じ本」の作りについて、製本実演をまじえて
解説することになった。

『地上の祭』については、かつて、川島幸希さん発行の
雑誌『初版本』(人魚書房、2007年)創刊号誌上にて
座談会をするため、郡淳一郎さんと片塩二朗さん(朗文堂)と
ともに詳細な調査を行ったことがある。

 武井の銅版画(直刷り)13点入り、活版、リトグラフ、
オフセットなど様々な技法を用いて限定200部+αを印刷製本、
限定番号も武井の文字で1冊ずつ印刷するという凝りよう。
ちなみに本書には別途『銅版絵本地上の祭愛蔵家名簿』
(奥付の刊行年月は昭和152月)という和装本の名簿があり、
限定何番本は誰が購入した本かということが
わかるようになっている。
 その苦難に満ちた出版経緯を知れば、よくぞ本として
世に出してくれた、武井さんはじめ、関係者全員の執念の
たまもの、と賞賛せずにはいられない。
 
 さて、はるひ美術館の学芸員さんから、『地上の祭』について
トークをして欲しいという依頼を(確か今年の春だったと思う)
もらってから、思い悩むことあり、それは、トークの際、
肝腎の『地上の祭』はイルフ童画館からの拝借本であるため、
展示ケースから出して見せながら話をすることはできない、
ということであった。
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 本書は1冊の書物の中に、様々な技法が盛り込まれ、
出版物とはいえ、多くの職人が各所に腕をふるった
堂々たる書物芸術である。もちろん外装の
背革丸背継ぎ表紙マウント装を目にするだけでも
充分すごいし、今回展示してある「誕生」の頁
(イルフ童画館では、この中身が裁断された状態のものも
所蔵していて、「誕生」の頁も別途展示している)も
美しいのだが、制作現場を彷彿とさせる扉絵や、
華麗な限定番号頁、武井の迫力ある毛筆署名、
そして特製透かしのある特漉きの本文用紙など、中身の
あちこちを皆さんにお見せするのでなければ、
本当のすごさを伝えることはできない。

 そこで、もういよいよこれは自分で購入するしかない、
古書展にこの本が出ないものかと、探し始めた。
 確か2009年の七夕大古書入札会(明治古典会)には
『地上の祭』が2点出品されていた記憶があるので、今年も
出るのではないかと期待された。
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 当時購入しなかったのは、『銅版絵本地上の祭愛蔵家名簿』の
ついていない本だったからだ。この名簿だけ入手するのはまず
不可能と思われるから、買うなら名簿つきの本を
買わなくてはならない。

 7月、心待ちにしていた七夕入札会であったが、しかし
目録を見たところ、残念ながら『地上の祭』の出品はなかった。
 実はかねてから、サイト「日本の古本屋」で検索して、
森井書店に、この名簿つきの本の在庫が
あることはわかっていた。
 こういう本については、驚きの在庫量を誇る森井書店である。
森井書店のすごいところは、この『地上の祭』でも、名簿ありの
本と名簿なしの本の両方(つまり2冊)を持っているということだ。
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 古書価は、名簿なしのほうでも、これはうちの娘の
大学の後期授業料と同額のお値段という、
書肆ユリイカの本でいうと『からんどりえ』ほどでは
ないものの、駒井哲郎のエッチングが入った
未綴じ本詩画集『愛しあふ男女』(今、石神井書林の
在庫本が315000円)の上を行く高額商品である。
 名簿がついていると、どれだけお高いものか、
想像がつくことだろう。
 こうなれば仕方がない、ついに覚悟を決めて、
えいやっと注文! 
銀行口座には、ちょうど娘の後期授業料支払い用のお金が
あったこともあり(笑)。ちなみに、注文したのはもちろん、
「名簿あり」のほうだ。
 限定番号は174番。名簿によると、最初にこの本を購入したのは
福井武雄という方である。
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 というわけで、21日には、この『地上の祭』(愛蔵家名簿つき)を
携えて、清須市はるひ美術館へ赴く。
 直接見ることはまずかなわない本なので、21日(日)、
清須市はるひ美術館へぜひお越し下さい!

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