田中栞日記

「かわいい豆本づくり」ヴォーグ学園東京校/横浜校・途中受講できます

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    豆本フェスタ3  
日時 107日(日)11:0016:00
会場 東京卸商センター(浅草橋)
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 94日(火)朝、ミラノ。午前9頃ホテルを出発し、
地下鉄でDuomo駅下車、Biblioteca Pinacoteca Accademia 
Ambrojiana(アンプロジアーナ図書館)へ行く。
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 10時開館のはずだが、なかなか館員が現れず中に入れない。
ロビーでしばらく待たされる。待ち時間に、昨日ホテルでプリントして
もらった古書店の場所について、通訳の寺島さんに聞いてみる。
 その場で即座に店に電話し、今日は営業していること、Duomoから
トラム(路面電車)に乗れば行けることなどの情報を得てくれる。
本当に心強い。


 10時過ぎにようやく係員が出動、私たちはイヤホンガイドを
手渡されて入館する。図書館を見に来たわけだが、収蔵館へ入って
すぐの多くの部屋にあるのは絵画などの美術品で、ガイドの解説を
聞きながらいくつもの部屋を巡り歩かなくてはならない。毎度の
ことながら罰当たりで申し訳ないが、ボッティチェリの聖画など、
絵の中に描かれている書物だけをじっくり見て、さっさと先へ行く。


 最後の部屋が「図書館」であった。高い天井の広い一室の四周の
壁全体に書架が張り巡らされ、そこに本が収められている。
2階の高さのところにも通路があって、上方の本はそこから手に
取れるようだ。2階の通路の柵と書棚上方の壁には聖人の絵が
掲げられ、建造物そのものが美しくしつらえられている。


 雪嶋教授の解説によると、従来、書物は書架に鎖で取りつけておき、
閲覧者が書物の所へ赴く設置方法であったが、この図書館では
書物に鎖を取りつけず、書架に収めて金属の格子で覆うだけとした。
また、図書館は地下に作るのが通例であったのを、地上階に建築した
図書館ということでも、それまでとは異なる設計だったようだ。
 アンプロジアーナ図書館の特筆すべきコレクションはレオナルド・
ダ・ヴィンチの手稿であり、その一部は企画展としてこの室内で
公開されていた。


 見終わると12時である。ここからは単独行動にさせてもらい、
昨日行ったHOEPLI書店へ向かうことに。しかしDuomo駅のそばにも
Mondadori書店があり、これを昨晩来店したMondadori書店と
同じ店舗だと勘違いしてしまったことから、30分近く迷い歩く
ことになる。ああ情けない。ともかく、地図を頼りに、なんとか
HOEPLI書店にたどり着く。


 まず1階奥の案内デスクで、ショーウィンドウの古書を2冊見せて
もらう。表紙に猫の絵が描かれていたのは、フランス刊の絵本で、
『長靴をはいた猫』である。本を開くとメリーゴーランドのような
形状に立体的に広がる構造で、可愛らしいが200ユーロもする。
もう一冊もフランスの本で、旅行案内書。いずれも、あまりに状態が
悪すぎて購入は見送る。もっと他に何かないものか。
 案内デスクの右奥に鍵のかかった部屋があり、そこが古書部と思われた。
「中を見たい」と言うと、若い女性が「何を探しているのか。書名を
挙げて下さい」と聞いてくる。特定の本の書名なんぞわからないので、
内容を示す単語を羅列し、あとはここ10年ほど書誌学的調査を
続けている『Self Help』についても、一応探してもらうが、
「該当書はありません」という返答で早々に追い出される。
昼休みだったのか、はたまた常時開けるわけではない売り場なのか、
よくわからないが仕方がない。


 昨晩行ったフロアに上がり、取り置きしておいてもらった本を
出してもらう。それから、美術書や写真集などの並ぶコーナーの本を
もう一度ゆっくり眺め直す。
 ヨーロッパの書店はみなこうなのか、イタリア語の本だけでなく、
英語の本もすべて分類別に配架され、棚に混在しているのは便利である。
価格はおおむね裏表紙に、ユーロ表示をスタンプしたものがシールで
貼り付けてある。時々、シュリンクパックしてある本があり、最初は
ためらったが、店員が大胆に引きちぎっているのを目撃してからは、
私も遠慮なくはぎ取って中を見せてもらった。
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 オールカラーの製本入門書『Come Rilegareun LibriMilano, 
1999年刊本の2003年新版)、ルリユールの古い解説書Rene Martin
 DudinArte del Legatore eDoratore di LibriEdizioni il Polifilo,
 Milano, 1772刊本の再刊)、シエナの書店で重さに負けて諦めた
Ready to Printgestalten, Berlin, 2011など、どうせ
送ってもらうのだからと、9冊選んで発送を頼む。


 郵送代金を入れると390ユーロで「こんなに高くなって
申し訳ないが大丈夫か」と盛んに言う。「本の価格が高いのは、
全部が古書(絶版本)だからです」と、ひどく気にしているようだ。
本の値段は円高のせいかまるで高く感じないが、それよりも新刊書店の
店頭に置いてある本が古書だったということについて驚いた。
古書部で仕入れて店頭に一緒に並べているのか、それとも1階にあった
古書部とはまた別の流通経路なのだろうか。


 日本では新刊本・雑誌と古書と洋書とはそれぞれ異なるルートで
店に届くが、イタリアはどうなっているのだろう。新刊書店と古書店と
新聞販売所は別の店舗で営業している(ように見える)から、
これらの流通はみな違うはずだと勝手に解釈していたが、
新刊本は取次店を経由している日本の流通組織と、まったく同じであるとは
思えない。こんなことについても聞いてみたかったが、私の会話力で
質問事項が伝わるわけがない。


 そういえば、フィレンツェで本を買ったSerui書店の店内に、
古書だけでなく新刊本もあったことを思い出した。というか、
平台もたくさんあったではないか。書誌学や印刷関連の書籍が
置かれているコーナーで本を選んでいたとき、同じ棚に新刊と
古本とが混在していた。すると、店頭の看板に「Libreria」と
あったあの店は、新刊書店だったのか、はたまた古書店だったのか、
それとも、そういう区別自体が、イタリアにはないのだろうか?


 通訳の寺島さんがいるあの時に、なぜこういう大事なことを私は
質問しなかったのだろう。マーブルの紙の目のことといい、
肝心なときに、質問する発想が頭に重い浮かばないのは、
致命的なマヌケと言うほかはない。 〜つづく
 
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販売価格 4000(日本豆本協会会員は3500円)(送料別途180円)
*申込・問合せ先(田中栞)メールkoubaidocam.hi-ho.ne.jp(※を@に代えてご送信下さい)
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