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やっと年賀状を出し始めた。今朝方、取りあえず
700通ほど投函する(郵便局員が、今頃なにごとかと、
ギョッとするかも)。
あと、住所を調べなおしたりコメントを書き添え
なくてはならないものを、これからぼちぼち書いて、
今週中くらいには終わらせたい。
今日締めきりの、東京製本倶楽部会報の「帳簿製本」
勉強会報告記事を、恩田譲さんに確認してもらって
仕上げる。
恩田さんのところはパソコンもFAXもないので、
やり取りは郵送と電話である。
電話でおしゃべりしていると、ついつい話し込み、
今日は道具の話になる。
先日、日本経理帳簿へ見学に行ったとき、最後の
見返し糊入れ作業の場面で、表紙を開いたら、
見返しの下には何も挟まないで直接、刷毛で糊を
入れてすぐプレスに入れていて、これは諸製本の職人さんも
そうするのだが、「さすがだなあ」とみな感心して
見ていたわけである。
手製本では、この作業を行う際、糊づけする
見返し用紙の下には、糊引き紙やらシーパーラップやらを
挟んでする。これは、プレスすると塗った糊が押し出されて、
本文紙のほうにくっついてしまうことがあるので、
それを防ぐための防波堤として入れるのである。
糊づけは、その濃度と量はある程度経験しないと難しく、
失敗の危険性が多い局面である。
こんな話をしたら、当然のことながら職人さんは
「なんでまたそんな面倒くさいことを」というような
反応をするわけだが、そのことを思い出した恩田さんが、
「糊がはみ出して本文紙がくっついてしまうのは、糊づけに
使う道具にもよるのではないかな」と言い出した。
確かに職人が使う糊刷毛は、毛足が短くコシがあって
毛先が揃い、ある程度の幅もあるので、少ない塗りの回数で
(したがって糊づけ作業時間も短くて)できる。当たり前の
ことだが、効率のよい道具を使っている。
今、各地の製本教室で糊づけ道具に何を用いているのか、
定かではないが、私がルリユール工房に通っていた頃は、
オレンジ色の柄のついた毛先の揃わない油絵用の丸筆を
用いていた。これでは、のりはボテボテと山盛りになる
ばかりで、伸ばすのに時間はかかるし、細かいところに
つけることもできないしで、使うのがいやでたまらなかった。
見返しの糊づけにこれを使うとなると、見返しの下に
「糊引き紙」「シーパーラップ」「ケント紙」という
3点セットを挟むのは必須である。
木工用ボンドをよく使うため、毛先がどんどん固まって
しまうから、高級な糊刷毛はもったいなくて使えないが、
それにしてももう少しなんとかならないのかと思っていた。
製本工房リーブルで販売している刷毛も試してみて、
茶色い毛のものは幅は狭くて使いやすそうだが、毛が
細くて柔らかすぎるために糊を含みすぎ、やっぱり
ボテボテ状態になる。オマケに毛をまとめている部分が金属で、
早晩錆びる。
黒い毛の木の柄のものはまあまあ使えるので(5000円くらい
だったか)、ここ数年はもっぱらこれを使っているが、
職人使いの刷毛に比べて、毛足はやや長い。
恩田さんの話では、職人が普段の作業で使っている
糊刷毛もそんなに高くないという(どうも、リーブルで
売っているのより安そうだ)。2月に帳簿製本を実際に
作ってみるワークショップをする予定だが、その準備のこともあり、
材料や道具を売っている店に行くというので、試しに1本
買ってきてもらうことにした。
そんなこんなの話をだいたい終えたところで、
恩田さん、なんと「豆本を作るところを見てみたい」と
言い出した。
一瞬考えたのだが、ちょうど2月に自宅で豆本教室を
することになっていたので、そこにご招待することに……。
帳簿製本ひとすじ60年(たぶんこのくらいのはず)という
職人に、私なんかが手ほどきするのはおこがましいが、
恩田さんいわく「豆本は素人ですから」と、あくまで
謙虚である。
どんなことになるか、楽しみである。
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…豆本を4種類作ります
2012年2月25日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など5種類作ります 2012年2月26日(日)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…和本2種(麻の葉綴じ・亀甲綴じ)と帙を作ります
2012年5月ゴールデンウイーク中(日程調整中)朝〜晩、和本三昧!
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リボン付き貼函
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*田中栞の豆本ワークショップ ※要予約
2012年1月28日(土)
10:00〜13:00 布表紙のハードカバー豆本
14:00〜17:00 布表紙の豆和本
2012年1月29日(日)
10:00〜13:00 布表紙のハードカバー豆本
*講演―貴重な刊本資料コレクション ※予約不要
2012年1月29日(日)13:30〜16:30
※ワークショップのご予約は、イルフ童画館へ
長野県岡谷市中央町2-2-1 TEL 0266-24-3319
………………………………………………
*田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表
*ブログ「本好き101人の森」も更新中
in「本のある時間」/「豆本の展示販売」
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製本
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昨日の1日製本教室は、都内と神奈川県内在住の
方ばかり5名参加、私が午前中におしゃべりを
しすぎたのか、少々時間がかかり、和本の終了が
午後9時すぎ。それから折本づくりに2名が参加し、
最後のお一人がお帰りになったのが11時45分である。
今回の参加者の方々からの要望で、ゴールデンウイークの
期間に、これまでと異なるカリキュラムで
自宅ワークショップを行いことになりそうである。
毎度のことながら、皆様お疲れさまでした。
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…本かがり上製本・和本など5種類作ります 2012年2月26日(日)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…豆本を4種類作ります
2012年2月25日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
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リボン付き貼函
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*田中栞の豆本ワークショップ ※要予約
2012年1月28日(土)
10:00〜13:00 布表紙のハードカバー豆本
14:00〜17:00 布表紙の豆和本
2012年1月29日(日)
10:00〜13:00 布表紙のハードカバー豆本
*講演―貴重な刊本資料コレクション ※予約不要
2012年1月29日(日)13:30〜16:30
※ワークショップのご予約は、イルフ童画館へ
長野県岡谷市中央町2-2-1 TEL 0266-24-3319
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東京製本倶楽部の勉強会で昨年から企画進行中の
「帳簿製本」研究の一環で、帳簿製本の実際の
作業を見学に行く。
訪れた会社は「日本経理帳簿株式会社」で、
帳簿製本についての、ほぼ唯一の資料ともいえる
『洋式帳簿製本の変遷と思い出』(日本経理帳簿、
1977年)の、著者である間野義光さんが経営していた
会社。現在はご子息の和義さんが継いでいる。
12月に講演してもらった恩田譲さんに「引率」を
お願いして、製本の仕事を見せてもらう。恩田さんは
間野義光さんと同い年で、将棋仲間でもあったということだ。
事前に恩田さんから話を聞いていたこともあって、
流れはだいたい把握していたが、それでも、仕事として
作業しているところを実際に見ると、理解が深まる。
恩田さんと間野さんが、製本の作業について、
ああだこあだとやり取りしながら進んでいくのを見ていると、
同じ帳簿製本でも道具や作業手順が微妙に違うようで、
それぞれの職人による、こだわりがあるのだろう。
巨大ナンバリングとも言うべき特殊な機械を使って
ノンブルを打っていく作業、背貼りの作業、小口の
「塗り」の作業は、機械製本や諸製本とまったく異なる
作業で面白い。
2月5日に、今度は恩田さんが講師となって、実際に
帳簿を作ってみる予定である。製本のワークショップは数あれど、
帳簿製本のワークショップは、おそらく日本初と
いえるのではないだろうか。
それにしても昨日は、電車のトラブルが異常に多かった。
行きは、山手線(目白駅で車両点検?)の遅延、
日比谷線ストップ、都営三田線巣鴨駅で停電と続き、
恩田さんをお迎えに行くために都営新宿線の森下駅で
下車したところで地震警報が発令されて電車が止まり、
帰りの東横線でも踏切内に人が進入したせいで
綱島駅付近で緊急停車。
もっとも、これらによる影響は全くなく、参加者の皆さんも
全員、時間通り集まることができたのは
幸いであった。
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…本かがり上製本・和本など5種類作ります 2012年2月26日(日)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…豆本を4種類作ります
2012年2月18日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
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*田中栞の豆本ワークショップ ※要予約
2012年1月28日(土)
10:00〜13:00 布表紙のハードカバー豆本
14:00〜17:00 布表紙の豆和本
2012年1月29日(日)
10:00〜13:00 布表紙のハードカバー豆本
*講演―貴重な刊本資料コレクション ※予約不要
2012年1月29日(日)13:30〜16:30
※ワークショップのご予約は、イルフ童画館へ
長野県岡谷市中央町2-2-1 TEL 0266-24-3319
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11月13日(日)、東京製本倶楽部勉強会として、
「聖カスバートのヨハネ福音書」のサンプルづくりを行った。
〈1〉材料
本書の原本は、聖カスバート(635頃〜687年。ファーン島の
スコットランド人隠修士であり、リンデスファーンの司教に任ぜられ、
ノーサンプリアの守護聖人となった人物)が亡くなって11年後に、
その棺から発見されたと伝えられる聖遺物である〈このあたりの情報は
ykom氏ご教示による〉。
ヨーロッパ最古の製本と目され、造本構造としては表紙と
本文が一緒に綴じられた一体型(現代の機械製本のような
「くるみ表紙」ではないということ)だが、支持体はなく、
糸のみで綴じられている。
本の大きさは天地135×左右90ミリと文庫サイズに
近似の小型本で、板の表紙とパーチメントの本文紙からなり、
外装は革である。革表紙のオモテ面には凹凸模様と、
部分的に金色の装飾の痕跡も認められる。
また、綴じの他に天地には簡素ながら花布編み
(本文折丁に綴じ付け)の装飾も行われている。
〈2〉本文折丁を作る
〈3〉綴じ穴を開ける
〈4〉リンクステッチ綴じ
綴じの方法は「リンクステッチ」。最新折を綴じる際、
前折と前々折をつなぐ綴じ糸に引っかけつつ(リンクしつつ)、
次々と折丁を重ねて綴じ続けていく。
綴じ穴は4つ(本の大きさによって、綴じ穴の個数は
変化すると思われる)。
私も現在、折丁の多い豆本を綴じる際は、もっぱら
「リンクステッチ」で行っているが、この「聖カスバートの
ヨハネ福音書」のリンクステッチは、それとはいくつかの点で
異なる部分がある。
まず、私がいつも行うリンクステッチは、1本の針と糸で
4つの穴を一方向に進んで、終わったら次の折に進む。
つまり、綴じ穴A→B→C→Dと一気に進み、折丁中央に現れる糸は
1本である。
これは、「支持体」はないものの、前折と前々折にわたる糸を
「支持体」の代用品として用いて進んでいるので、構造としては
「本かがり」に類する糸の進みと言えるだろう。
ところが、聖カスバート本のリンクステッチは、
針と糸を2本ずつ用いて、それぞれA→B→A、C→D→Cと
綴じ穴2つずつを行ったり来たりする。
したがって、折丁中央に現れる糸は2本になる。
そして綴じ穴BとCの間に糸はわたらない。
綴じ上がった状態の糸を見るとき、栃折さんの「パピヨン綴じ」
またはその原型である「綴葉装」(歴史的に正しい呼称としては
「大和綴じ」)に類似の様相になっていることに気づく。
「パピヨン綴じ」と「綴葉装」は、糸は2本で針は4本使う
ところは異なるが、支持体を用いないということでは共通している。
聖カスバート本のリンクステッチも、こちらの部類の方法と
言えるように思う。
また、表紙と本文紙との接続方法については、
「パッセカルトン」は支持体を表紙板紙に綴じ込んで
接続しているが、この聖カスバート本は、綴じの最初の行為として
表紙板も綴じてしまう(最後も同様に、裏表紙の板も本文紙を
綴じる糸で、続けて綴じてしまう)。表紙を別途作製して
くるんで貼る(合体させる)「くるみ表紙」ではなく、
「綴じ付け」の一種ではあるのだが、「支持体」という別種のものを
貫通させる「パッセカルトン」とは異なり、本文紙を綴じる綴じ糸を
用いて「綴じ」の行為の一部で接続させている。
この点、表紙用紙を第1折と最終折に巻き込んで綴じ穴を開け、
本文紙と一緒に綴じる「綴葉装」と、類似性があるように感じる。
〈5〉裏表紙の接続
〈6〉〈7〉花布編み
〈8〉できあがり
ちなみに、使用した針は「曲がり針」(東急ハンズの
革工芸材料コーナーなどで販売している)であるが、
この道具は慣れないと使いにくい。
今回使用したのは思いのほか柔らかい針で、力を入れると
彎曲が緩くなって折丁の間から出にくく、針の先が
尖っているため、気をつけないと指先を刺して怪我をする。
花布編みの際には、刺せる尖った針のほうが良い場合があるが、
この綴じには、先丸にしておいたほうが使いやすそうだ。
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…豆本を4種類作ります
2011年12月17日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など5種類作ります 2011年12月18日(日)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…憧れの丸背豆本とリボン付きの貼函を作ります
2011年11月20日(日)朝〜晩、豆本三昧!
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2012年2月11日(土)ハードカバー豆本(リンクステッチ綴じ・6折)と、
リボン付き貼函
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朝日カルチャーセンター
「美しい消しゴム版画」教室
オリジナルの布づくり、年賀状制作にも!
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昨日(25日)は、1日製本教室であった。
一昨日に参加された福岡のKさんと石川県のHさんのほか、
広島からお越しのNさん、川越からお越しのSさん、
世田谷区からお越しのYさんの計5名。
みなさん、物づくりの心得のある方が多かったが、
それでも板紙裁断に苦労し、化粧裁ちに七転八倒しながら、
折本制作まで根性でたどり着く。
この画像は、グラフィックデザイナーのYさんの
折本(泉孝次蔵書票作品集)。表紙につけた紐の先に
ビーズをつけているところである。
参加者には、そこにある材料群からお好みのものを
選択して使ってもらっているのだが、こういうすてきな
コーディネートを見ると、さすがプロだなあ、と思う。
例によって終電を気にしながら仕上げをして、
新横浜にご宿泊のKさんが深夜12時半にお帰りになって
店じまいとなった。Kさんのこの2日間における我が家の
滞在時間は、計算してみると合計約30時間ということになる。
お疲れさまでした。
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2011年10月8日(土)布表紙のハードカバー豆本
*オマケ講座 1枚の紙で作る豆本3種
2011年10月30日(日)布表紙のハードカバー豆本
*オマケ講座 1枚の紙で作る豆本3種
2011年10月23日(日)和綴じ豆本2種(亀甲綴じ・麻の葉綴じ)
*オマケ講座 豆折本
2012年2月11日(土)ハードカバー豆本(リンクステッチ綴じ・6折)と、
リボン付き貼函
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2011年10月1日(土)布表紙の豆和本
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…豆本を4種類作ります
2011年10月15日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など5種類作ります 2011年10月16日(日)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…和本2種(麻の葉綴じ・綴葉装)と帙を作ります
2011年10月29日(土)朝〜晩、和本三昧!
…憧れの丸背豆本とリボン付きの貼函を作ります
2011年11月?(日程調整中)朝〜晩、豆本三昧!
朝日カルチャーセンター
*田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表
*ブログ「本好き101人の森」も更新中
in「本のある時間」/「豆本の展示販売」
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