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青森から戻り、月末の「武井武雄の世界展」と来月初めの
「豆本と小さな本」展(大阪・ギャラリーびー玉)の準備へと
思考を切り換えなくてはならない。
さて、別冊太陽『武井武雄の本』がそろそろ書店の
店頭に並んでいる頃だと思う。昨年からイルフ童画館へ
撮影に行くなどして進行していた企画である。
ビジュアルのメディアとして定評のある「別冊太陽」の
シリーズで、『武井武雄の本』(2014年3月、2400円+税、
160頁)として刊行された。
童画や版画、イルフトイスなどについてはイルフ童画館の
館長さんや学芸員さんたちが記事を執筆しているが、
『地上の祭』と武井武雄刊本作品については私が担当させてもらった。
「別冊太陽」では1985年に『武井武雄―おとぎの国の王様』
という一冊が出ているのだが、もう品切れになり、また
情報も古いので、今回、「生誕120年 武井武雄の世界展」(日本橋高島屋など)
(全国巡回展)に合わせて、新編集で発行したのである。
本書の良いところは、なんといっても迫力満点の写真図版である。
刊本作品は厳選した14点を掲載しているが、特殊技法が
細部まで鮮明に映し出され、老眼の肉眼で見るより
よほどくっきりと確認できる。
『木魂の伝記』(刊本作品No.31、昭和32年)の寄せ木の様子や、
『笛を吹く城』(刊本作品No.74、昭和43年)の表紙の黒い
革風表紙に黒の浮き出し印刷をしている質感、
『鳥遣いの乙女』(刊本作品No.138、昭和58年)の
影絵のように投影される画像などは、すべてカメラマンさんに
リクエストして撮ってもらった。
そして、おそらく初公開だと思うが、武井武雄の
制作ノートの紹介頁もすごい。
緻密な鉛筆書きは、見ているとついつい引き込まれ、
視線が釘付けになる。原画と見まごう下絵だけでなく、
赤裸々な原価計算表は制作の裏側を検証できる超貴重な
資料と言える。
『地上の祭』の頁では、銅版画13点全部を掲載し、
特注した本文紙の「透かし模様(RRR)」まで、ライトを
当てて撮影した。こんな図版はこれまでなかったのではないか。
本好きにはぜひとも買っていただきたい1冊である。
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…豆本を6冊作ります
2014年5月3日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など4冊作ります 2014年5月5日(月・祝)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…和本2種(麻の葉綴じ・綴葉装)と帙を作ります
2014年5月6日(火・祝)朝〜晩、和本三昧!
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*田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表
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朝日カルチャーセンター湘南〈神奈川・藤沢〉
2014年6月22日(日)10:00〜16:00〈1回で完成〉
豆帳簿〜本格丸背本を作ろう(函つき)
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豆本
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青森在住の日本豆本協会会員の皆さんが中心になって、
「乙女製本倶楽部」を設立した。
今週金曜日から作品の展示を行い、来月半ばには私が
赴いてワークショップも行う。東北方面での豆本・製本作品の
展示はこれまであまりなかったので、大変良い企画である。
ちなみに、この倶楽部、発足時の中心メンバーは
女性多数だったため名称に「乙女」とついているが、
部員には男性もおり、ワークショップには男性も
もちろん参加できるので、お気軽にお申し込みをどうぞ。
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乙女製本倶楽部発足記念
手製本への誘い展
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青森在住の日本豆本協会会員が中心になって、
手製本を楽しむ会を発足しました。
手づくりの製本作品と豆本作品を展示します。
豆本ワークショップもあります。
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会期 2014年2月28日(金)〜3月27日(木)
9:00〜18:00 ※3月24日は閉場
青森市大字荒川字藤戸119-7 青森県総合社会教育センター内
電話017-739-0900
主催 あおもり県民カレッジ、乙女製本倶楽部
後援 日本豆本協会
協力 手づくり絵本を楽しむ会(黒石市)、造本屋翻刻堂鬼綱
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3月14日(金)
*13:00〜16:00 見開き製本の豆本
3月15日(土)
*9:30〜12:00 ハードカバー豆本
*13:00〜16:00 豆和本
3月16日(日)
*9:30〜12:00 ハードカバー豆本
*13:00〜16:00 見開き製本の豆本
講師 田中栞
参加費 1講座2500円(材料費込み)
※材料は当日、何種類かの中からお選びいただきます。
材料選びがあるので、開始10分前にはお越し下さい。
もちもの 日常、老眼鏡やルーペをお使いの方はご持参下さい。
定員 各回8名
申込み先 インフォメーションプラザありす 電話017-739-0900
(メールでの受付は、しておりません)
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…豆本を6冊作ります
2014年5月3日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など4冊作ります 2014年5月5日(月・祝)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…和本2種(麻の葉綴じ・綴葉装)と帙を作ります
2014年5月6日(火・祝)朝〜晩、和本三昧!
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*田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表
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朝日カルチャーセンター湘南〈神奈川・藤沢〉
2014年6月22日(日)10:00〜16:00〈1回で完成〉
豆帳簿〜本格丸背本を作ろう(函つき)
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またもや週末に雪が降り、オマケに東横線の事故という 緊急事態にやきもきしたが、日曜日は予定通り、 ご予約の皆さんが全員来訪、5冊の函入り丸背豆本が完成した。
いわゆる手製本の丸背は、糸かがりした本文ブロックの背を トンカチで叩いて耳出しを行う。丸い形を保持するためと、 丈夫さを追求することから、形成した背には寒冷紗や クータなど、様々な物体を貼り付ける。
しかし、数多くのものを貼れば貼るほど、動きは制限されて しまう。豆本は、製本の手順は通常の手製本と同様だが、 形状が小さいことから、通常サイズの本と同じように あれこれ背に貼ると堅くなり、開きにくくなる。
帳簿製本を習って以来、その手法が、こうした豆本製本に おけるマイナス点を軽減することに役立つと感じている。 そこで豆本作りの際に、帳簿製本のテイストを取り入れて 「開きやすい本」になるよう工夫するようになった。 帳簿製本を習う前に作った丸背豆本と、今回製本した 丸背豆本を比べてみると、開きやすさが断然違う。
5年くらい前に作った丸背豆本
今回作った丸背豆本
帳簿と違って背を叩いている分、折丁の奥の部分が 歪んでいるためあまり美しくないが、それでも一応、 かなり、のどまで柔らかく開く。 最近は、角背本の背の形成と背貼りについても、 こうした要素を取り入れて、壊れにくくかつ 開きやすい製本を心がけている。 〜〜〜〜〜・・ご・・案・・内・・〜〜〜〜〜〜 …豆本を6冊作ります 2014年5月3日(土)朝〜夕、豆本三昧! 放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など4冊作ります 2014年5月4日(日)朝〜晩、製本三昧! 放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
*ワークショップ「一日和本教室」 …和本2種(麻の葉綴じ・綴葉装)と帙を作ります 2014年5月6日(火・祝)朝〜晩、和本三昧! …………………………………………… *通信講座「消しゴム版画を楽しむ」朝日カルチャーセンター *田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 朝日カルチャーセンター湘南〈神奈川・藤沢〉 2014年6月22日(日)10:00〜16:00〈1回で完成〉 豆帳簿〜本格丸背本を作ろう(函つき) ……………………………………………………………………
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年賀状のやり取りでしか交流していない人たちが
少なからずいるが、そういうおつきあいも、この年賀状という
たった一枚の郵便物から、数十年ぶりに再開することもある。
次の3冊の豆本は、そんな「ご縁」から届いたもの。贈り主は
『明朝活字』(平凡社、1976年)の著者である矢作勝美氏である。
八木佐吉『ケルムスコット・プレス』(古通豆本45、昭和55年)は
普及版。私は、随分前に特装版のほうを古書展で購入した。
美書のほまれ高いケルムスコット・プレスは、そもそも
ゆったりした書容であるからこそ、その美しさを実現できている
面があり、それを豆本で図録化しようとする無茶ぶり……
こうした弁明から、本書の文章は始まっている。
『字引』(双倫社、昭和12年刊・昭和44年改訂)のほうは、
小さいながらも2段組で500頁のボリュームがある。
収録語数は10万語以上。意味は書いておらず、ひたすら
語例を多数並べている。
『字引』の書名が表すように、意味を調べる辞書ではなく、
文章を書くときに漢字が正しいかどうかを確認するための
ツールである。
『字引』が2冊あるが、これは両方とも本文は同じ版下を
使っている。奥付の発行年月日も同じだが、一方には
「発売 (株)図書月販」という項目があるところが
異なっている。それから、表紙のひらの箔押し(版元名・発売元名)が
変更されている。
実は私もこれとまったく同じ本を持っていた。それも、
矢作氏と同じように2冊(笑)。
この本、今でも覚えているのだが、売っていたのは
書店ではなく、「大様のアイデア」という、アイディアグッズを
売っているショップだった。
眼鏡の「金鳳堂」が経営していた店で、昭和40年代、
私がまだ小学生の頃、珍しいものが大好きな父が、
横浜のダイヤモンド地下街(現在の「ザ・ダイヤモンド」)にある店舗に、
よく連れて行ってくれた。
『字引』は、確か中学生になってから自分のお小遣いで
買って愛用し、あまりに使い勝手が良いので、しばらく
経ってから、もう1冊買った。
1冊目は、使い倒して、表紙が取れてしまったと思うが、
私が持っている本も、探せば辞書棚の隅から出てくるはずだ。
同じ本(でも、表紙の箔押しと奥付がほんの少しだけ違う)の2冊目を
買った時、矢作氏もきっと、前に買った本とどこが違うのかを
比べ、違う箇所を見つけては喜んだに違いない。いや、
聞いたわけではないが、そうしたはずである。
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…憧れの丸背豆本とリボン付きの貼函を作ります
2014年2月16日(日)朝〜晩、豆本三昧!
…豆本を6冊作ります
2014年5月3日(土)朝〜夕、豆本三昧!
放課後講座*消しゴムはんこワークショップ
…本かがり上製本・和本など4冊作ります 2014年5月4日(日)朝〜晩、製本三昧!
放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
…和本2種(麻の葉綴じ・綴葉装)と帙を作ります
2014年5月6日(火・祝)朝〜晩、和本三昧!
……………………………………………
*田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
朝日カルチャーセンター湘南〈神奈川・藤沢〉
2014年6月22日(日)10:00〜16:00〈1回で完成〉
豆帳簿〜本格丸背本を作ろう(函つき)
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昭和時代の豆本はおおむね限定出版で、版元に登録しておいて
購入するという会員制である。
新しい豆本ができたとき、配本がてら会員たちが集まって
交流することも多く、その最も大きなコミュニティが
武井武雄刊本作品を中心とする「親類」たちであった。
今日、青猫書房の目録で購入したのは「風流豆本の会」の
第4回の様子をまとめた冊子である。
風流豆本のラインナップは次のとおり、いかにもな
おじさん豆本だ。
*風流豆本 全13冊(昭和30年〜昭和35年)、限定300部
風流豆本の会(岩佐東一郎)
堀口大學『街に見た蝶』 板倉鞆音『リンゲルナッツ詩集』 斎藤昌三『相撲おんな考』
井上菊一郎『ヴェルレーヌ艶詩集』 正岡容『寄席むかしむかし』
木下夕爾『南風抄』 石川雅章『奇術あれこれ話』 井上多喜三郎『浦塩詩集』
小林清之介『くじら塚考』 小村定吉『炎』 十和田操『小説の裁ち屑』
鶯亭金升『明治ばなし』 正岡容『寄席歳時記』
この会の手作り冊子には、案内状から始まって、当日の
モノクロスナップ写真や配布された郷土玩具の肉筆画などが
貼り込まれている。
開催日時は昭和35年4月16日の夕刻で、場所は銀座7丁目の
「銭形」。お座敷に居並ぶのは背広姿のおじさんたち。
そもそも案内状のうたい文句「佳酒〈さけよし〉・人情〈ひともよし〉」
からして、いかにもおじさんくさいが、謄写版印刷の案内状や、
和紙に肉筆画や木版、落款印という形態に、この時代の趣味が
よく現れている。
こういう場所につどい、酒(もちろん日本酒)を酌み交わし
ながら趣味について語り合っていたのだ。
司会は関口良雄(山王書房)、会の幹事は今村秀太郎(吾八)、
八木福次郎(日本古書通信社)、酒井徳男(水曜荘)という、
古書界の中心的存在の面々。この冊子は愛書家の坂本一敏さん
旧蔵のものであるが、巻頭に水曜荘主人の直筆で当日参加者の
紹介もあり、製本家の内藤政勝、作家の安藤鶴夫も
参加したむね、記されている。
週末の昼間にお茶とスイーツを持ち寄るか、あるいは
おしゃれなカフェで女性が中心になって催す昨今の豆本交流会とは
随分と様子の違うことがおわかりになることと思う。
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…本かがり上製本・和本など4冊作ります 2014年5月4日(日)朝〜晩、製本三昧! 放課後講座*『泉孝次蔵書票作品集』の折本ワークショップ
*ワークショップ「1日丸背豆本&函教室」 …憧れの丸背豆本とリボン付きの貼函を作ります 2014年2月16日(日)朝〜晩、豆本三昧! …………………………………………… *通信講座「消しゴム版画を楽しむ」朝日カルチャーセンター *田中栞の「豆本・製本ワークショップ」予定表 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 朝日カルチャーセンター湘南〈神奈川・藤沢〉 2014年2月1日(土)・8日(土)15:30〜18:00〈2回で完結〉 豆帳簿〜本格丸背本を作ろう …………………………………………………………………… |




