Clip-Clopの新しい発見

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英語・言葉の面白さ再発見

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やっと終わった♪長い道のりだったね
−これって英語で何ていうの?


英作文要覧(開拓社) 安井稔・角谷祐子著
 
「英語」が好きだった学生時代を取り戻したくて始めた「英作文の参考書」。最近やっと終わりました♪「300ページ」全てを解き終えたときには「長かった〜」「解放感のため息」が漏れていました。
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使用したノートは「3冊」になりました。このノートには「英語の表現」で見つけた「新しい発見」が書き込まれています。ですので「面白い表現」がたくさん詰まっているのです(^^)/今回はその一部を「紹介」しますね。イメージ 2
 
そうそう「基本的な単語」「意外な使い方」って面白いです。例えば

 (1)みんなが知っている単語
 fresh を使って
□いれたてのコーヒー ・・・・・ fresh coffee
□最新のニュース・・・・・・・・・ fresh news
□再出発をする・・・・・・・・・・・ make a fresh start

(2)わたしたちがよく使う mild を使って
□肌に優しい洗剤・・・・・・ mild detergent
□軽い刑罰・・・・・・・・・・・ mild penalties
□無理のない計画・・・・・・ mild attempt

(3)ちょっと難しいけど persistent (長く続く)を使って
□しつこい風邪・・・・・・・・・・・・・・・・・・ a persistent cold
□ひっきりなしにかかってくる電話・・・・ persistent telephone calls
□日常茶飯事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ common and persistent

 
などなど「面白い発見」がけっこうあったんですよ♪その他間違えやすい表現としては

 (4) a long train of sightseers (観光客の長い
行列)
  train は「長く連なったもの」を表すので「」という意味でも使うのか
 
(5) live in a happy-go-lucky fashion (のんき(な方法で)に暮らしている)
  fashion の持つ「流行」の意味は「どのように着こなすか」だから「やり方方法」も表す。
  なので in the Japanese fashion (日本流のやり方で) となりますよね。

 
その他、よく「使いそう」「知らなかった表現」として

 (6)毎年何型かのインフルエンザが流行る。
   Every year some types of flu [ go ] [ around ].
  ほぉぉ・・・!
 
(7)千円札が細かくなるでしょうか?
   Do you have [ change ] for a thousand yen bill?
  「小銭」 change でした。
 
(8)彼は目が死んでいる。
   There's no [ animation ] in his eyes.
  「活き活きと動き回る」のが animation だよね。
 
(9) 思い通りにならないとキレる若者。
  Some young people [ snap ] when they don't get their own way.
    我慢しているとたまに snap しちゃうよね。
 
(10) 結婚にふさわしい人を探す。
   ...look for [ the right person ] to marry.
  やっぱり the right person を見つけなきゃ!
 
(11)  デリカシーのない発言
   ....an [ insensitive ] remark
      「センスィティブ(繊細な)」の反意語を使えばよいのか♪

おまけ meteor (流星) を用いてこんな意味になります。
「ビートルズは流星のように現れて一躍有名になった。」
The Beatles had a meteoric rise to fame. 
この1冊をやり終えるまでに「色々な表現」と出会いましたが「強い味方」となってくれたのがこの「電子辞書」です。これ1台でぶ厚い「英語の辞書」がたくさん入っています。軽くて薄いのに「巨大な情報量」!辞書の「デジタル化」には本当に感謝です。
 
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仕事が早く終わったときなど「時間を見つけて」少しずつ進めた英作文の本。「英語が好きだった自分」を思い出させてくれました。これだけやっても「知らないこと」はまだまだありますが「だからこそ面白い」のでしょうね。「新しい発見」をしたときの「新鮮な気持ち」は何にも「代え難い」ものがあります。それがわたしたちの「好奇心」を支えているだと思います。また「新たな発見」を求めて次の本を探してみましょう!

音に色が見える世界−身近な共感覚表現を知ろう−

https://english.blogmura.com/english_grammar/img/english_grammar88_31.gif
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不思議な知的現象

私たちは外からの刺激を五感を用いて認識しています。その五感は「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚」から成り立ち、それぞれの感覚器官「眼・耳・鼻・舌・手」に対応しています。この感覚器官によって「色を眼で見て、音は耳で聞いて、そして味を舌で感じる」ことができるのです。

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ところが『音に色が見える世界』(岩崎純一著 PHP新書)から「文字に色を感じる」「音に色を感じる」「味に形を感じる」など、この「眼・耳・鼻・舌・手」の感覚器官が入り交じって外界を認識する人が世にいることを知りました。先日読んだ新聞でも次のようなコラムがありましたので紹介します。

ロシア系アメリカ作家のウラジミール・ナボコフさんは自伝「記憶よ、語れ」でアルファベットを発音すると、それぞれの文字にはっきりと色が付いて見えたと述べています。
例えば「a」なら<長い風雪に耐えた森の持つ黒々とした色>「p」なら<熟する前の青いリンゴ>「y」<明るい黄金色>のように文字に色が見えたのです。

このような五感が入り交じる感覚は「共感覚」と呼ばれています。共感覚はとても珍しい知覚現象で、誰にでも備わっている感覚ではありません。上の「アルファベットに色が見える」話だって「そんな〜本当・・・?」と信じがたいですよね。ところが、この本を読むと、私たちは昔から「色」に対して共感覚的な認識をしていたことがわかったのです。著者は日本語の「色」の意味について大変面白い分析をしていました。

かつての日本人は「色」colorだと思っておらず視覚以外の感覚を用いて「色」を感じていました。「色恋沙汰」「色欲」「色気」さらに「色男」と「色女」のように「色」には「異性が見え隠れ」していたのです。これは「色彩・音・匂い・味・手触り」などの感覚が同時に作用しながら「色」を感じていたからでないでしょうか。

なるほど「色好み」「色盛り」など日本人は「色」について共感覚的な見方をしていたのでしょう。私たちは五感をフル稼働させて外界を認識していて、そのときに五感が入り交じり「色」に様々な思いを抱いたのかもしれません。

音に色が見える「音色」(ねいろ・おんしょく)

この五感が入り交じる共感覚。それは本当に理解できないほど不思議な感覚なのでしょうか?確かに、音や声は耳で聞くもの、色は眼で見るものですから、もともとは互いに性質の違うものです。でも実は、私たちの心のなかで、それがどこかでつながっていることがわかりました。今回は池上嘉彦著『ふしぎなことば ことばのふしぎ』(筑摩書房)から私たちの身近にある共感覚的表現について考えてみます。

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共感覚について初めて知ったとき「音は耳で聞くもの!色なんてあるはずがない!」と思いました。でも、私たちは「音色」(おんしょく・ねいろ)という言葉をあまり疑問を抱かず用いています。つまり、私たちは「音」と「色」の間に何らのつながりを見出しているのです。ですから音に色があっても不思議ではないのです。日頃特に深く考えないで使っている言葉の中にも共感覚に似た表現があることに気づきました。

「甲高い声」のことを「黄色い声」と表現することがありますが、声が本当に「黄色い」はずがありません。それでも女の子たちの調子の高い声のことであることがわかります。

「明るい」「澄んでいる」も眼で見て感じ取る事柄ですが、耳で感じ取る「声」と結びついて「明るい声」「澄んだ声」と言い表すときがあります。「明るい」を少し変えて「まぶしい声」にしてみると「はっとするような新しさ」を感じますよね。

他には、「真っ赤な嘘」「赤の他人」など嘘や他人は色のないものですが、赤の持つイメージから「信じていたのに裏切られた(驚)!」「なんだ完全な人違いじゃないか(怒)!」という思いが伝わってきます。また柄が派手でゴテゴテしていて落ち着かないときに「うるさいデザイン」という表現を使うときがあります。その柄が「音」を奏でているわけではないですが、意外にわかりやすく的確な形容だと思います。

「甘い」は味覚だけではない

本来は舌で感じる味覚の「甘い」も「甘い声」など口での味わいを耳で聞こえるものと結びつけています。この「甘い」は舌で感じることができない場合に使うと「甘い言葉」「考えが甘い」「甘い親」「ねじが甘い」など否定的な意味合いを持つこともあります。

このような「甘い」の使い方は英語のsweetにもそのまま適用できるのでしょうか?手元の辞書を引いてみると

sweet smell(甘い香り) ・sweet singer(美しい声の歌手)・a sweet face(かわいい顔)・You are sweet.
(優しいですね)・The sweet tones of a flute(快いフルートの調べ)・The sweet country air.(かおりのいい田舎の空気)

英語のsweetには「考えが甘い」のような否定的な意味はないようです。ですから・・・

「ねじが甘い」をそのまま英語に直して The screw is sweet(???)や「黄色い声」を yellow voice(???) そして「真っ赤な嘘」を tell a red lie (???)などと言ったら意味不明な英語になってしまいます(笑)英語でもgreen eyes「嫉妬深い目」yellow streak「臆病」そしてblue jokes「わいせつなジョーク」という意味もありますから、それぞれの言語で色のイメージも違うようです。

言語学からのアプローチ

共感覚表現を見たり聞いたりしても、それほど理解に苦しまずに「イメージ」が湧くのは、私たちが「色」に対して共通認識を持っているからではないでしょうか。

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「色」から連想するイメージを調べるための心理的実験を行った研究もあるようです。この『メタファー研究の最前線』(楠見孝編 ひつじ書房)から私たちに潜在する色の共通認識を見てみましょう。

実験では「色」と「色を持たない名詞」を組み合わせてそこから連想するイメージを答える調査を行っています。色の単独のイメージと「赤い○□△」と形容語として用いられた場合のイメージを被験者はそれぞれ答えました。

「赤」⇒単独:火のイメージから「暖かい」⇒形容語:「暗い・重い・醜い」
「青」⇒単独:空のイメージから「澄んだ」⇒形容語:「暗い」
「黄」⇒単独:光のイメージから「明るい」⇒形容語:「暖かい」
「黒」⇒単独:「つや・固い・重い」   ⇒形容語:「醜い」
「白」⇒単独:「柔らかい・軽い」    ⇒形容語:「澄んだ」

単独の色のイメージ名詞と結びつくとイメージも変わることがわかります。「赤」や「青」が形容語になると否定的な意味合いを連想する人が多かったのですね。どうやら私たちの色に抱くイメージはある程度共通しているようです。

これらの研究には文学作品から共感覚表現を抽出して分析する試みがなされていました。その結果を見てみるとやっぱり
「赤」は「赤い叫び・殺意・衝撃・疑惑・罠・運命・絆・欲情・闘志」
などの否定的なイメージと結びついています。さらに意外にも
「白」も「白い空虚な場所・嵐・人影・幻覚・死の世界・化け物・亡霊」
と同様に否定的なイメージを持っていました。
「青」では「青い観念的な嫌悪感」「青い息」「青い神経質な表情」「倦怠の青い唄」
などの表現が見出されていて「重苦しい」様子が伝わってきます。
特に「白」の「白い欲情」「白い眠り」
などは「気味の悪い」雰囲気を与える表現でした。


共感覚は不思議な感覚ですが私たちの身近な表現によく用いられることがわかりました。視覚で感じる「色」も「冷たい色合い」そして「柔らかい色合い」などと言うときがありますが、私たちの脳裏にはちゃんとイメージが湧いてその表現を理解することができます。

さらに「明るい柔らかさ」「暗いなめらかさ」・・・これはどういう意味なのでしょうか?わかりにくいですが、考えてみるとこれまで覗いてみたこともなかった新しい世界が見えてくるかもしれません。言葉にはまだ使われていない表現がたくさんあるはずですよ♪

「パピプペポ」の商品名から−意味を超えた語感の力−


私たちがよく耳にする音の響きには「何らかの共通点」や「ある一定の傾向」があるようです。例えば、何度も繰り返し流れるテレビCMからはスナック菓子子供向けの商品「パピプペポ」が本当に多く使われていることがわかります。例を挙げると・・・
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パピコ・パナップ・パックンチョ 
ピノ・ピンキー 
プリッツ・ぷっちょ・プリキュア
ペッツ・ペロティ
ポッキー・ポリンキー・ポケモン
確かに、この唇から「パッ」と発射される軽やかな「パピプペポ」には意味はなくても、親しみやすさかわいらしさを与える響きを持っています。 ですから、若い世代や子供が好むスナック菓子や商品にあえてこの音が含まれているんですね。

さらに子供の頃の口げんかを思い出してみると「ばびぶべぼ」がよく用いられていたことを思い出します。このような濁音の響きは・・・
ばか・びんぼう・ぶた・ぶさいく・ぶす・ぼけ・でべそ・でぶ・でくの坊
どうも人を悪く言うような口汚い表現に使われていることに気づかされます。

音の響きが与える印象は日本語だけでなく英語にも見出すことができるのです。カタカナのキャラクターの名前に目を向けると・・・
ミッキー・ミニー・マリーちゃん・スヌーピー・キティーちゃん・キューピー・ミッフィー
prettybabyのように「イー」の音で締めくくられています。英語ではこの「イー」音はかわいらしい印象を与える響きなのです。

意味を超えた語感の力
以前から気になっていたこの音の響きについてもう少し知りたくなり、次の2冊を手にとってみました。
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黒川伊保子著「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」(新潮新書) 「語感対決77」(山海堂)'

やはり音の響きには潜在的に人の心を動かす効果があるようなのです。では「ことば」が持つどのような音の響きが人の意識に働きかけるのでしょうか?

ことばの音が脳に描くイメージを著書は次のように紹介しています。
知り合いの女の子が次のように言ったします。
「私、彼氏ができたわ。 シュンスケ・マナブ・リョウ・キイチっていうの」
このように彼氏の名前が4つあります。これらの名前を聞いただけで、それぞれの男の子にどのようなイメージが湧いてくるでしょうか?実際に見たことも会ったこともありませんが、音の響きによって抱くそれぞれのイメージは異なるはずです。著者が紹介したイメージを見てみましょう。
「シュンスケ」:さわやかなスポーツマン
(風が吹く抜けるようなSHの音とKの弾むような音)

「マナブ」:ちょっとナイーブな文学青年
(内に向かって響くM/Nと繁殖・増殖をイメージする振動音のB)

「リョウ」:クールなアーティスト系
(舌を最も技巧的に動かす知的なryo音・舌を花びらのようにひらりとひるがえすRの挑発的でセクシーな音)
*リョウは知的でセクシーな響きを持つのでホストクラブにはきっと一人はいる名前

「キイチ」:切ないほどまっすぐな男の子
(母音が全て舌が前に出るI音でK/CHのような力強く息を出す音)

それぞれのイメージの理由が(   )にあります。それによると「ことばを発音するときに体がどのように感じているか」(発音の体感)がこのイメージと結びついているようなのです。音の響きが「緊張したり」「ホッとしたり」「大きさ」や「速さ」を感じたりとさまざまなイメージを運んでくるのです。

発音の体感についてもう少し読み進めてみると、それぞれの音が与えるイメージが分析されていました。ちょっと見てみましょう(^_^)

K音:喉を硬く締めて強く息を出す乾いた音
⇒硬さ・スピード感・乾きのイメージ・・・カリカリ、キリキリ、カスカス

S音:舌の上を滑らせ抜ける音で湿度が保たれている
⇒爽やかな風のイメージ・・・ソヨソヨ・サラサラ・スルスル

H音:気管からの息が摩擦もなくそのまま出てくる
⇒気管の体温が温存された温かい音・・・ホカホカ・ハフハフ・フーフー

M音:柔らかく合わせた唇からゆっくりと息を出す音
⇒まろやかな母性・・・モコモコ・ムチムチ・モチモチ
とあります。もちろん「こじつけ」もありますし、音から受ける印象も様々ですから「このような考えもある」という受け取りの方が楽しいと思います。最後は最も面白いと感じた分析を載せますね。

カゴメのトマトジュースが売れるのは?
トマトジュースには「カゴメ」「キリン」「デルモンテ」という三大ブランドがあります。どのブランドもパッケージのデザインと味にそれほど大きな違いはないように思われます。では、売り上げもどんぐりの背比べなのかというとそれがそうではないのです。カゴメが圧倒的なシェアを占めているのです。

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スーパーの棚で、主婦が手を伸ばす「我が家のトマトジュース」はなぜか「カゴメ」なのです。「カゴメ」がトマトジュースのカリスマだという伝説があるわけでもありません。どうして「カゴメ」なのでしょうか。

先ず飲料業界の雄「キリン」が参入してもカゴメの地位が揺るがないのは「キリン」の音の響きに何か問題があるようです。「キリン」の持つ硬質なK音と冷たさと透明感のあるRi音は、キリンレモンのような「爽快」な炭酸飲料によく似合います。ですから、もしスパイシーなトマトジュースであれば売れるかもしれません。

一方「カゴメ」には甘くコクのあるやさしいイメージを与える響きがあるようで、フルーティーなトマトジュースとの相性がとてもよく、ついつい女性が手を伸ばすようになるのです。「デルモンテ」については老舗のブランド力でホテルのダイニングやバーで見かけるトマトジュースに多く用いられ「しっかり」した印象を与えるとありました。音の響きを分析すると次のようになります。但し、この場合は「音の響き」よりも「ブランドのイメージ」も大きく関係があるように思えます。

KaGoMe⇒K音によりドライ感は十分だが、フレッシュ感、キレが不足。けれど、M音の甘さ・コクにより、よく熟したトマトを連想させ、濃厚なトマトジュースが思い浮かびます。

KiRiN⇒コクは無いが、透明感のRiが効いてすっきりキレがあり、後味はさっぱり。しかしキレ・フレッシュ感があってもトマトジュースとしては物足りない感じです。

DeRuMonTe⇒コクがあり、フレッシュ感もある。D音の重量感から味というよりは老舗の信頼を 強く感じさせます。まさに高級トマトジュースにはぴったりのブランド名といえます。

やはり「パピプペポ」の商品名から感じた潜在脳に働きかける音の響きは本当にあるようです。手にした2冊の本からもそのことが伺えます。私たちにとって「心地よい音」や「不快な音」があるように聴いただけで何となく湧くイメージってあるんですね。音の響きが私たちの感覚に結びつくのは考えてみると面白い♪

地図上には「極東」「東南アジア」「中東アジア」と方角を表す地域がいくつもあります。私たちから見て東の方向に位置しているわけでないのに「東」という名称が用いられています。これは日本から見て「東」ではなくヨーロッパから見た「東」です。考えてみると日本は「極東」の一部ですが、私たちは「東の果て」にいる意識はないですよね。どうも「位置関係を伝える表現」は客観的ではなく、話し手の主観が大きく現れているように感じます。そこで次のような本を手にとってみました。

もし「右」や「左」がなかったら−言語人類学への招待−(大修館書店)


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ことばが空間を切る

私たちはこの世に生まれたからには、自分の身の回りに「何があって」自分が「どこにいるのか」を知る必要があります。そして、モノの位置を認識して頭の中で整理してから、それを「ことば」によって表現しようとします。例えば、「前後左右」と表すことで「ことばで空間を切り分ける」のです。
しかし、話し手は「関心のある状況」を「ことば」に最大限盛り込みますが、重要でない情報はあえて表現しようとしません。つまり、全世界の人々が全て同じモノに同じように関心を抱くとは限らないですから、表現の仕方も話し手の生活環境や思考様式によって異なるはずなのです。世界にある言語を調べていくと実は「様々な空間の切り分け方」があることがわかりました。

今回は
『地球上の空間におけるモノの形・性質・位置を人間がどのように見て、認識して頭の中で整理しているか』について考えてみました。


右も左もない世界

日本語でも「右も左もわからない」という慣用句があるように「左右の区別」全世界共通の空間把握方法のように思われます。しかし世の中には「右も左もない言語」があったのです。

中央アメリカ メキシコ・チアパス州の山岳民族のお話

中央アメリカは全域にわたって起伏に富んでおり、メキシコ・チアパス州もグアテマラ国境に近い所にあり、平坦地のほとんどない険しい地形から成っています。海抜は900〜2,800メートルにも及んでいます。

その山岳地帯で生活をする1万5千人のテネパパ族の言語「ツェルタル語」が村の立地条件の影響を大きく受けていて、その言語では[絵A][絵B]を見て「男の人と木の位置関係」
を次のように表現します。

イメージ 2イメージ 3

[絵A] 男の人が木の下り側に立っています。
[絵B] 男の人が木の上り側に立っています。

大部分が山地からなり、南が高く・北が低い 立地条件で暮らすテネパパ族にとって南の方角を「上り側」北の方角を「下り側」と表現しています。さらに「横」という語彙はあっても東西・左右の区別はしないのだそうです。つまりテネパパ族はモノの位置関係を伝えるには「上り側」「下り側」「横」の3つの表現で事足りているのです。その代わり、彼らは方向感覚に鋭く「上り側なのか下り側なのか」を常に意識しているのだそうです。
ではテネパパ族は次の「椅子と瓶の位置関係」をどのように表現するのでしょうか?気になります。彼らの空間の切り方は下にある右図のようになっています。
イメージ 4

ツェルタル語では「その瓶は椅子の上り側にあります」と表現します。

ことばがモノを切る

ことばは空間だけでなくモノも切り分けています。でもその切り分ける基準はやはりどの言語でも同じというわけではありません。

身体部位をどう切り分けるか−日本語・朝鮮語・英語の比較−
 
私たちの身体には「頭・首・手・足」のように各部位に名前がついています。それと同じように衣服を身に付ける表現も身体の部位ごとに異なっています。
 日本語では
「シャツを⇒着る」
「ズボンを⇒はく」
「帽子を⇒かぶる」
のように動詞を使い分けています。しかし日本語と同じように動詞を分けている言語は珍しいようです。

 確かに英語では
「シャツ(shirt)⇒ put on」
「ズボン(pants)⇒ put on」
「帽子(cap)⇒ put on」
でも全て‘put on’で表しています。スーツからストッキング、かつらに至るまで身につけるものは全て‘put on’なのです。日本語は衣服を身につけるときにそれが身体のどの部分を覆うのかを瞬時に判断して、適切な動詞を選ばなければなりません。

 朝鮮語は日本語の切り分け方と近く
「かぶる」⇒‘ssuta’
「着る」⇒‘ipta’
「はく」⇒ ‘sinta’
と表します。しかし朝鮮語の‘sinta’(はく)は「靴や靴下」の場合に用いれられ、ズボンをはく場合は‘ipta’(着る)になってしまいます。言語ごとに身体の切り分け方も異なっていて面白いですね
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名詞の分類 生物編−ヒツジ・スズメ・ウシ・クジラの違い−
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日本語では名詞をどのように切り分けているのでしょうか。動物を数えるときの「助数詞」を考えてみましょう。動物であれば基本的に「一匹」と数えますよね。
「+哺乳類」「+大型」になると「一頭」になります。
「+翼」が付けば「一羽」となり
ヒツジは一匹・スズメは一羽・ウシとクジラは一頭と数えます。

 私たちは普段何気なくモノを数えているようでありながら、気づかないうちに、動物の「形」・「機能」に注目して、その他もろもろの特徴を探し出し、どの助数詞を用いたらよいかの判断を下していたのですね。

名詞の分類 無生物編−鉛筆・映画・ホームランの共通点−
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最後に無生物の切り分け方です。「長く・細く・筒状の素性を持つもの」「1本」と数えます。それに基づいていくと「鉛筆やタバコ」は当然「1本」です。しかし「長く・細く・筒状」の素性を少し引き伸ばし「放射線状の軌道イメージ」と一致させることも可能です。すると

「鉛筆」⇒1本
「映画」⇒1本
「ホームラン」⇒1本
全て「本」で数えることができるのです。

ホームランのボールが描く軌道映画のフィルムのリールのイメージ'が「長く・細く・筒状」と重なり「1本」という助数詞の使用が促されています。
 
アメリカに長く住んでいる日本人の子供たちを対象にこの「1本」の使い方を調査してみると12歳になるまでに日本を離れ滞米期間が長くなればなるほど「映画」や「ホームラン」を「本」と数えることは難しくなっていたのだそうです。
 
私たちは無意識に「鉛筆」が持っている「長く・細く・筒状」の概念を膨らませて、「映画」「ホームラン」のような抽象的なイメージにも応用していたのです。助数詞は話し手にとってどこまで同じモノが同じカテゴリーに入っているか示す尺度になったんですね。

ことばは空間を切り・モノを切る。しかし、どこをどのように切るかはその言語を使用する人の生活環境・思考様式と大きく関わってきます。言葉を使いこなすためには複雑で繊細な感覚が必要だという気がしました。でも、私たちは無意識にしっかりと使い分けていたんですね。

手袋って「はく」ですか?「はめる」ですか?それとも「する」・・・あれあれ(^^ゞわからなくなってきました。ウサギは1匹・・・それとも1羽・・・どうでしたっけ?みなさんはどう使われていますか?

一歩踏み込んだ英文解釈へ −英文和訳では見えない世界−



今から10年以上前に購入して途中で挫折した本を改めて読み直してみることにしました。あの頃は難しく感じていたのですが、今読み返すと・・・やっぱり難しいです(笑) でも以前よりも読むことに慣れたせいか、理解が早くなっていることに気づきました。何度も「へぇーなるほど」という英語の面白さにも出会い、思わずブログを更新することにしました。

今回読んだのは安井稔著『納得のゆく英文解釈』(開拓社)です。

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英文を読むときに、英語を私たちの母語 日本語に置き換えることがよくあります。これは「英文和訳」と呼ばれています。でも、この本を読むと、英文を理解するために、「英語⇒日本語」と単純に直すだけでは不十分であることが分かってきました。実は、英文和訳だけに頼った解釈は、危険を伴うことがあるようです。

そこで、英文を正しく理解するためには、英文の意味・内容を理解し、説明することができるようになることが必要になってきます。こちらは「英文解釈」と呼ばれています。

著者は『「英語の決まり」に則って・「現実世界」に実際に見られる状況を描くのが英文解釈である』と述べています。

確かに、辞書を片手に意味を調べ、文法という規則に従って英文を日本語に直しても、出来上がった日本語が現実世界にあり得ない内容であれば、それは理解したとは言えないはずです。

しかも、短い英文の解釈は意外ににも難しいことが分かってきました。今日はそのいくつかを紹介します。

John and Mary are married. (ジョンとメアリは結婚している)
この英文の正確な意味は(   )内の日本語訳だけではわからないこともあります。
確かに真っ先に思い浮かぶ現実世界の状況は
■『ジョンとメアリは夫婦である』
という内容です。
しかし、一歩踏み込むと
■『ジョンとメアリはそれぞれ既婚者である』
という内容も十分にあり得るのです。

このような「あいまいな解釈」を避けるために次のように書き換えることができます。
John and Mary are both married. (ジョンとメアリは両方とも結婚している)
これは(  )内の日本語ではちょっと意味が不鮮明な気がします。正確に表すと
■ジョンとメアリは夫婦ではないが、それぞれ別の人と結婚している。
という内容になり意味が明確になってきます。わざわざ both を加えることで、ジョンとメアリが夫婦であるという誤解を避けることができるのです。

Where did you get hurt? (あなたはどこでケガをしたのですか?)
これも大抵の場合は
■あなたはどの場所でケガをしたのですか?
という「地球上のどの場所」を尋ねているという内容だと考えられます。
しかし、一歩踏み込むと
■あなたはどこにケガをされたのですか(痛いのはどこですか)?
という「体のどの部分」を尋ねていることも十分に考えられるのです。
日本語では「どこで」と「どこに」を使い分けていますが、英語では where 1語で間に合わせているためにこのような新たな解釈が生まれるのでしょう。

最も簡単な例では次の表現が挙げられます。
a fast train
これは「ファーストフード」にも用いられるfast(速い)という単語から
■速い列車
という意味がすぐに思いつきます。「目の前を列車が素早く走り抜ける状況」を伝えています。
しかし、一歩踏み込むと
■快速/急行列車
という意味にもなるのです。これは「徐行運転をしている場合もあるので常に速くなくてもよい」のです。ですからa slow fast train という表現も可能です。これは「遅い速い列車」ではなく「(他の急行と比べて)遅い急行列車」という意味です。

他の意外な解釈では
My favorite girl's name is Margaret. (私の好きな女の子の名前はマーガレットです)
これもすぐに
■私には好きな女の子がいます。その子の名前はマーガレットです。
という「マーガレットという女の子に恋をしている」という状況が思い描かれます。
しかし、一歩踏み込むと
■女の子の名前は色々ありますが、私が好きな名前はマーガレットです。
という「女の子が生まれたらマーガレットと名付けようかな」という思いまで感じ取られます。
これは [my favorite girl's]/[name]と[my favorite]/[girl's name]のように区切る位置の違うと意味も変わってくるということです。

次に「数」を表す例を挙げます。次の a と b の意味の違いを考えてみると・・・
a. Everyone in this room can speak at least two languages.
(この部屋にいる人はみんな少なくても2ヶ国語を話すことができる)
この場合の2ヶ国語というのは
■2ヶ国語を話す人が集まっているが、それぞれの人が話す言葉は「英語と日本語」「ドイツ語と中国語」「フランス語とロシア語」というようにどの組み合わせでもよい。特に言語の指定はないようです。
b. Two languages can be spoken by everyone in this room.
(2つの言語は、この部屋にいる全ての人が話すことができます)
こちらはちょっと事情が異なります。
■みんなが話すのは、特定の決められた2つの言語である。「英語と日本語」のみなど固定されている。 a の英文を受動態に書き換えると b の英文になりますが(at leastはないけれど)、意味が変わってしまいました。よく学校の練習問題で「書き換えなさい」という問題がありますが、実は「形式が変わると意味が変わる」場合があるので、単純な書き換え問題には注意が必要ですね。

最後にちょっと怖い例を見つけました。
The meat is still cooking. (肉はまだ煮ているところだ)
この解釈には何の問題もありません。但し cook には「・・・を調理(煮る・焼く)する」以外にも「・・・が料理される/煮える/焼ける」の意味があるようです。
それでは、この英文の The meat を Mother に代えてみましょう。
Mother is still cooking.
普通誰もが思い浮かぶ解釈は
■お母さんはまだ料理をしています。
になります。
しかし、上にある英文と同じ意味のcook「・・・が料理される/煮える/焼ける」で解釈すると
■大変!お母さんが人食い人種に捕らえられて、まだグツグツと煮られている。というとんでもない意味が出来上がります。
しかし、このような意味の食い違いは、前後関係を考えれば、回避することは可能です。ここまで深読みするのはちょっと「行き過ぎ」の気がしますね。

それでも「英文和訳」で単純に「英語⇒日本語」で置き換えるだけでは、時折、意味が不鮮明のままであるということがわかりました。英文を理解するときは「英語の決まり」と「現実世界」の両方とつじつまが合っていることが求められています。英文を正しく解釈するとは「その英文が表す状況がまざまざと生き生きとして脳裏に描くことができる」ことを意味しているんですね。

一歩踏み込んで解釈することで「さらに正確でときに偏屈な」内容にたどり着くことを知り、これからは少し深い視点で英文を読んでみようかなと考えています。

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