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マガジン9条に前国立市長・上原公子さんのインタビューが掲載されていますので、紹介します。
【日米再編に伴い、地方自治つぶしが始まっている】 2月10日に山口県岩国市で行われる市長選は、歴史に残る選挙だと私は思っています。その理由は、今、岩国で起こっている問題は、大規模な米軍の部隊が、厚木から移転してくることだけではないからです。もちろん、そのことも大問題です。しかしもう一つの大きな問題は、市民自治つぶし、地方自治つぶしがあからさまに「法的」にやられていることです。 2007年、補助金の特措法、「米軍再編推進法(駐留軍等再編円滑実施特別措置法)」が作られました。この特措法では、「(国の)言う事を聞く地域にはお金をあげるけれど、そうじゃない地域には一銭もださない」とあからさまに兵糧攻めがやれるのです。国民投票法成立の陰に隠れて、メディアはほとんど取り上げませんでしたが、これは恐ろしい法律です。私も国立市長の時に、住基ネット切断などで、国から補助金をめぐってじんわり圧力を受けましたが、それは見えないようにやられていましたし、国もそれなりの削減根拠を作ってきていました。 岩国市は「市民の負担を重くする今以上の基地強化は認められない」という立場をとっていますから、米軍再編に伴う交付金対象から外れてしまっているのです。岩国には基地がすでにこんなにあるのにです。 【市庁舎建設のための補助金カットは、あまりにも強引】 岩国市は、以前に前の市長が約束をしていた、普天間基地から岩国基地への空中給油機移転の見返りによる交付金をあてて、3年計画で市庁舎建設を進めていました。それなのに突然工事の最終年度になって、35億円をカットされるという事態になり、市庁舎は未完成のまま工事はストップ。この35億円については、今回の米軍再編に伴う基地移転とは、何も関係ないのにです。 厚木艦載機の基地移転については、これまで2回も反対の民意が示された、それなのにつぶさんとする、それも「お金」をつかって。国は、地域の地元住民や市長と話し合いを持つこともなく、いきなりの補助金カットを決めたのです。このえげつなさには、日本は本当に民主国家なのか? と疑いたくなる思いです。 【憲法92条をつぶすな】 先日、「国の言うことに、地方は口を出すな」と間違ったことを言い出す知事が誕生したことに、また危機感をつのらせています。大阪で行われた記者会見で彼は、「国の専権事項に、地方があれこれ言うのもおかしい。憲法を勉強してください」そう言ったそうですが、私は彼にこそ、憲法の第8章、「地方自治」の章、92条をしっかりと読んで理解してほしいと思います。 92条の条文は、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める。」そうあります。 この条文は、国と地方が対等であり、対立するものである、ということを保障しています。92条についての伊藤真さんの解説を引用しますと、「この “地方自治の本旨”とは、一般には「住民自治」と「団体自治」という言葉で表します。住民自治とは、地方自治は住民の意志に基づいて行われるべきという民主主義的な要素、団体自治とは、地方自治は国から独立した団体に委ねられ、その団体自らの意志と責任の下で行われるべきという自由主義的な要素です。」 私がどうしても「ここで井原さんをつぶせない」と考えているのは、このままでは、この92条をつぶすことになるからです。民主主義、地方自治、国民主権をつぶしてしまうことになる。だから、この選挙は「歴史に残る選挙」なのです。 この岩国の問題について、全国のみなさんが我が地域の、自分自身の問題にして、問い直してもらいたいのです。ただ単に、「岩国が大変だ、岩国がかわいそう」という問題ではありません。 (中略) 【心身を蝕む基地の爆音、恐怖】 岩国では、市長が替わって受け入れに賛成したら、交付金が1兆円くるという、デマが飛び交っているそうです。そして各戸に2万円渡されるというデマもあるそうです。それに2万円もらって、眠れない日々を一生送らなくてはならないなんて、なんて愚かしいことと思います。誰だって自分の命や家族の命のことの方がずっと大切なはずです。 【変質し強化される日米同盟】 一度、基地を受け入れたら、基地に依存する街になってしまいます。そういう街は、全国のあらゆる場所にあります。今、地方はどこも大変です。財政赤字で苦しんでいます。しかし、基地で一時的に潤ってもすぐに枯渇し、また基地を受け入れていくことでしか、自立できない自治体になってしまっては、未来はありません。ここには様々な問題があります。しかし地方は、たくさんいいものを持っているのだから、それを活かすまちづくりをもっと考えていかなければ、と思います。 そしてこれは、遠い地方の問題ではありません。米軍再編が拡大する中、日米同盟が強化されつつある中、あなたの街にも、家のすぐ近くにも、ある日突然、米軍基地が、米軍住宅がやってくるかもしれない。 私たちは、米軍再編によって変質した日米同盟についても、根本から国民の側から、改めて問い直す時期にきているのではないでしょうか。 (2008年2月3日インタビュー)2月10日投票・即日開票。日本の「地方自治」の行方を左右しかねない岩国市長選挙。情勢は五分との各社分析。井原氏の勝利を祈るのみです。 |
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和歌山県と言えば、自民党N総務会長や民主党O議員【比例】など「道路族」の宝庫との印象があります(個人的に)。 そんな和歌山県で行政側による「ビラ」作戦が敢行されたと言うので、これは捨て置けないと思い、記事にします。 昨日付け毎日新聞より引用。 暫定税率:延長求め全戸に「意見チラシ」配布 和歌山県 今国会の焦点、道路特定財源の暫定税率を巡り、和歌山県が延長を求める「意見チラシ」を県内全約39万世帯に配り始めた。県は「廃止された場合の影響をきちんと知ってもらうため」と説明。しかし、継続を主張する政府・与党と廃止の野党が真っ向から対立している問題でもあり、学識者からは「作為的なものを感じる。専門的な知識がない人への脅しだ」との批判も出ている。 チラシはA4判。全30市町村と県トラック協会などでつくる県道路協会が120万円で50万部を作成した。県や農漁業、商工関係など12団体連名で「地方のチャンスを奪わないで下さい!」と訴える。暫定税率が廃止されれば県、市町村は大きな減収となり、福祉・教育などのサービスが低下するなどと記す。ココから垣間見えるもの。 地方は「道路」のためにのみ「延長」を望んでいるのではない、と言う現実道路「特定」財源なのだから、道路・道路整備等以外への「流用」は出来ないはずだ。しかし、このチラシには「教育・福祉の低下」と明記されている。地方の「本音」はとにかく「カネ(交付金)が欲しい」と言うだけなのかもしれない。 しかし、「県民に理解を」求める前に国会の段階で理解が深まっていないのだから、現時点でのこの行動には疑問符を打たざるを得ない。 記事の続き・・・。
県によると、県内の道路改良率(51.5%)、高速道路供用率(37%)はともに全国ワースト2位。暫定税率廃止で、県は約120億円の減収、市町村全体で約48億円の減収と試算している。 協会事務局がある県道路政策課は「チラシを見た県民がどう判断するかは自由だ」などと妥当性を主張。海南市の神出政巳市長は「延長を前提に来年度予算を考えている。廃止されれば混乱することを知ってほしい」と説明し、和歌山市の大橋建一市長らも自ら街頭でチラシを配った。 全戸に配るかどうかは市町村の判断としているが、反対はなく、広報紙などとともに配布されるケースが多い。あくまでも主体的に行動しているのは自治体の長であって、それが「=地方の声」ではない。 政府与党はその辺を「摩り替えて」いる。ではなぜ自治体の首長がこうも必死になるのか。 それは私が先日指摘した小泉構造改革「三位一体改革」という「似非改革」のためである。 この毎日新聞の記事の最後に前鳥取県知事・片山氏が非常に的を得たコメントを残しているので、最後にそれをご一読願いたい。 協会の運営財源も加盟市町村の負担金などで賄われている。前鳥取県知事の片山善博・慶応大大学院教授は「納税者が行政のやるべきことを決めるのが本来のあり方。納税者の多くが、『今は(暫定税率を廃止して)ガソリン代を下げてもらう方がいい』と思うなら、道路はペースダウンするのが民主主義だ」と指摘。「04年に交付税を12%減らされた時の方が地方自治体にはよっぽどダメージが大きかったが、チラシ配布はしたのだろうか」と疑問視している。引用先;http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080207k0000m010165000c.html |
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