|
参議院で野党の反対多数で「日銀総裁案」は「否決」された。 これによって衆議院で「可決」してもこの案は「成立しない」ことになり、政府は「再提出」を迫られる。 このことを称して大手メディアは「日銀総裁の『空白』は避けるべきだ」との論調だ。ほぼ全紙である。 しかし、私自身は別にさほどのことでもない、と思っている。なぜなら、去年の9月、安倍前首相の突然の辞任・入院があり、3週間にわたって事実上の「日本国総裁不在」があったにも関わらず、その間大手メディアは「自民党総裁選」に現を抜かしていた。また、結局その間「内閣の危機管理」が問われたが、当時の与謝野官房長官はさして問題視していなかった。 ましてや、3月19日に任期が切れることを「承知」しておきながらこのタイミングで人事案を提示する政府与党こそ、まさしく「政局」を演出しようとしている張本人である、と私は思う。 「民主党に代替案を」などと言う政治家や与党関係者は人事案は政府の権限であることを承知で物事を言っているのか、甚だ疑問である。 一方で「話し合い」を主張しながらもう一方で「けん制」する手法が今回の日銀人事で多く見られた。 前者は福田自民党総裁、後者は伊吹自民党幹事長である。はっきり言ってどうしたいのか見えてこない。というより、一番困惑しているのは当の本人達であろう。 今までは衆参で多数を持っていたが故、「ごり押し」でも通すことができたが、参議院で多数を失ったことによりこの様な衆参両方の「同意」が必要な事案に対処しきれないのである。 なお、この期に際しS紙のH客室編集委員が「同意人事にも衆議院の優越を」などと言っていることも付け加えておく。 さて、では否決した野党の方に責任はないのか、と言うと、与党よりは責任は少ないだろう、と言うのが私の率直な感想だ。一部には「政争の具」「政局」しか考えていない、との声があるのは承知しているが、それは与党にも言えることだ。今回の否決について採決前から「武藤氏ありき」で主張し、それに反対することは「国際的信用を損ねる」(常套句)「権力の乱用」(お前らもな)と野党批判を繰り返してきた。 そうすることで「野党支持層」「無党派層」に「野党のせいで云々」と理由付けることができる。 コレを「政治利用」といわずに何と言うのか。 私の「武藤氏評」は、やはり今までの5年間「副総裁」と言う地位にいながら、デフレ脱却への糸口すら見出せず、米国のサブプライム問題から発生した世界同時株安に財務省共々「打つ手なし」であったこと、そして皮肉にも野党が「否決」した今日正午現在、米国の影響もあるだろうが株価が回復していること、などなど考えると、余り好ましくはない。 今後は政府が「差し替え」に踏み切るかどうかが焦点になるが、福田首相が「ベスト」と言い切った以上これ以上の「案」はないのだろう、と言うより考えるつもりもないのかもしれない。 本来、こういった案件は双方が歩み寄ることのできる「ベター」な案を出すべきである。最初から「ベスト」といってしまった以上、後には引けないだろう。そうすると「提出しては否決」が繰り返される。 福田内閣の「責任問題」に十分値する。 私は広い意味で「政局容認」の立場である。 なぜかと問われれば、一刻も早い解散総選挙を望んでいるからだ。 今の国会はどんなことにつけ「政局」になりうる。それをいちいち批判するつもりは毛頭ない。むしろ歓迎である。たとえそれで国政が停滞しようとも、少なくとも昨年の参議院選以降福田内閣が始動するまでの約3ヶ月弱はすでに「国政の停滞」だったではないか。そう考えれば、今の1・2週間の空転などさほど問題でもないだろう。 もう一度言う。首相不在でも「選挙で盛り上がっていた」のに、日銀と言う「金融機関」のトップが「空白」になったからといって、それがなんなのか。 海外の「評価」は日銀云々ではなく、この局面を打開できない国会に向けられているのだ。 【余談】 深谷隆司衆議院テロ対策委員長が訪米し、「補給活動継続」のための「恒久法」制定に全力を尽くすと表明した。ならば民主党提出の「テロ根絶法」はたたき台にならないということだろう。対テロの対する国際情勢、またアメリカ国内の作戦従事者の声を見誤っているとしか思えない。 実質「改憲」にも等しい「恒久法」制定を今の衆議院の議席のままで成立させることはあってはならない。 ☆コメントはあくまで管理人にのみお願いします。 ☆くれぐれもダブハンのいちゃもんには反応しないで下さい。 ☆ブログを持っているのに匿名性を利用してブログを隠すことはフェアではないと私は思います。 ☆他のブログで未だに活動を続けているようです。注意して下さい。 |
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
2008年03月12日
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]





