『バベル』公式ブログ

世界で活躍する各界のキーマンが語る、つながる素晴らしさをリレー形式にてご紹介。4/28、映画『バベル』で世界はまだ変えられる…!

リレーコラム

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中井 圭
映画の天才 主宰

映画の面白さを伝えることは、とても難しい。人の価値観は違う。だから、僕が映画の面白さを伝えるとき、意識するのは、相手の価値観を認めること。これがなければ、全ては押し売りでしかない。正しいことはひとつだけだと勘違いしないように、自分を戒めながら、相手を認め、映画の面白さを共有できたら、それが理想だ。


【映画バベルについて】
今、世界中のいたるところで起きている、現実的なコミュニケーション不全を静謐に描いた本作。
アカデミー賞まわりで、本作の存在を一種のショーとして騒ぐ日本のメディアの扇動によって、名前だけが走り、映画『バベル』自体も、人々にちょっとした娯楽作品として曲解されてしまうかもしれない。ワイドショー的で不用意な関心だけが高まり、観る人の期待の方向性を“娯楽”に当てはめられると、この作品では、きっと高い満足度を与えられないだろう。今のマスコミュニケーションによって人々が求めている期待値とは、この作品はおそらく真逆に位置している。たとえそれがメディアや映画会社のビジネスとしての確信犯的なアクションであったとしても、映画『バベル』を包んでいる日本の現状自体が、コミュニケーション不全を描いている本作のテーマと重なって見えた。

本当に理解して欲しいことが、理解されない。人間が抱える孤独は、肌の色、国境とか、言葉とか、そんなことだけではなく、より身近な家族でさえ、気づかず、救えはしない。世界の孤独を見せつける中に、この作品は、それでもかすかな希望を残している。できればメディアがもたらす偏見に動かされることなく本作と向き合って欲しい。観客がこの映画の中にイニャリトゥ監督がこめた希望を見出した瞬間、この作品は、かつてない傑作として完成をみるのだから。

【プロフィール】
1977年、兵庫県生まれ。
本当に面白い映画をちゃんと広める企画“映画の天才”主宰。“シネマスクランブル”編集長。面白い映画を面白い人に見せる“天才試写会”をはじめとした独自企画を実施中。ラジオ、WEB、新聞などで映画評論を展開。

映画の天才 ウェブサイト:
http://eiganotensai.com/

シネマスクランブル ウェブサイト:
http://cinesc.cplaza.ne.jp/

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大沢 伸一
音楽家

ヴァーチャルな物事が氾濫して久しいけれど、ここに来てようやくリアルなものに回帰する傾向も見えはじめた気がする。「メールではなく肉声で言葉を交わす」「実際に誰かと会う」「MP3プレーヤーではなくライブに行く」など肉体を稼働させるコミュニケーションが大切という事にようやく戻りつつあるという事だろうか。
音楽に話を限定すれば、もうこれは人類の最古にして絶対的なコミュニケーション法。音楽、いや音で分かり合えなくなったら死んだほうがマシ。事実、アレハンドロとも音楽で繋がったし。


【映画バベルについて】
例えば海外に行き、現地の空港に夜到着したとして、空港から市街地へ向かうタクシーの車内。ふと信号待ちで見かけた民家の灯り。そこには確実に家庭が存在し、誰かの人生が行われている。距離にすればたった10メートル程なのに、恐らくその誰かの人生に、僕は一生交わらない。その事実がとても切ない。 人に限らず人間が一生に巡り会える事柄の数はある程度限られてる。

人間とは記憶の生き物だと思う。 僕の場合記憶と共に生きてると言ってもいい。 だから意識をもって、日々出会う人、出来事、感情達を記憶の中にしっかりと刻んでおきたい。どんな些細な記憶も心に触れたものはすべて覚えておきたい。 バベルはそんなボクの持論を確信に変えた。

久しぶりに、映画が大好きだという事を認識した。 映画らしい映画、映画にしか出来ない事をストレートに表現した映画。 見終えた後に何度もシーンがフラッシュバックし暫く「バベル」モードから抜け出せずにいる。世の中はどうしようもない事ばかりだけど、確実に光は何処に存在していて、絶望も希望も混在している。映画ってまるで人生のよう。 この作品に少しでも関われて本当に光栄だと思う。僕の人生の記憶にしっかりと残る一つ。

【プロフィール】
ソロ・プロジェクトMONDO GROSSO(モンド・グロッソ)では、4thアルバム『MG4』(2000年)、5thアルバム『NEXT WAVE』(2003年)と、常に日本の音楽シーンを牽引する作品をリリースし続ける一方、プロデューサーとしても数多くの音楽的評価の高いヒット曲を生みだしている。
さらには、国内外のアーティストの斬新なリミックスワークや、圧倒的動員数を誇るDJイベントの開催、最先端のトラックを多数収録したMIX-CDのリリースなど多岐に渡り音楽活動を続ける。

MONDO GROSSO(モンド・グロッソ)ウェブサイト:
http://www.mondogrosso.com/

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櫻井圭記
アニメ脚本家

学生の頃、長期の休みに入るたびに、バックパックを背負って世界各地に一人旅に出かけるのが常だった。あるアメリカの片田舎の村に立ち寄ったときのことである。僕は、ネイティヴ・アメリカンの老人に、彼の部族に伝わる天地創造の神話を聞かせてもらった。その内容があまりに「バベルの塔」の物語とそっくりなことに驚いたのを今でもよく覚えている。僕がそのことを指摘すると、老人は笑って言った。「なぜ世界の別々の場所に、同じような神話が伝わっていると思うか?」と。僕は答えられなかった。そして何度聞いても、老人は自分が考える答えを教えてはくれなかった。

無論、古都バビロンに実在していた聖塔ジッグラトをベースに創られた神話であることを思えば、世界各地に「バベルの塔」を彷彿とさせる伝承が見出せるのも、実はそれほど不思議なことではないのかもしれない。だが、老人の質問の意図は、もっと別のところにあったはずだ。

かつて人々は、互いを心の底から理解しあっていたのではないか、という過去に馳せる夢。なのに、いつからか心がバラバラに離れてしまった、という現状への嘆き。それでもなお、互いを信じあいたいと望む、未来への切なる願い。そうした想いが、世界各地に同じような神話を産んだのではないか…。
今の僕だったら、おそらくそう答えるだろう。

あの老人にいつか再会することがあれば、もう一度だけ、あのときの答えを聞いてみたい。


【映画バベルについて】
メキシコ、モロッコ、日本を舞台にした別個の物語が、次第に一つに収斂していく妙。悪意がある行為ではないのに、なぜか次々にボタンがかけ違えられていく悲哀。そして、随所に散りばめられた旧約聖書の暗喩…。

全てのシーンがクールな「理性」によって、綿密にたてよこ計算されていながら、一方で作品の核となるべき「感性」もまた、最後の最後までホットな新鮮さを失うことがない。ダイナミックにうねるドラマのエンタメ性と、首尾一貫した強靭なテーマ性が、高次元でバランスを保っている怪物的な作品だと思う。

洋画部門のマイベスト10を、久しぶりに書きかえなければならなくなった。

【プロフィール】
1977年6月9日生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学院在学時に脚本家としてのキャリアをスタート。2002年にアニメーション制作会社のプロダクションI.Gに入社。主な脚本担当作品は「攻殻機動隊Stand Alone Complex」「お伽草子」「劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢」「精霊の守り人」など。

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