|
G'day
私、読書大好きなんです。
学生の時にはまった作家の一人が、レイ ブラッドベリというアメリカのSF作家です。
彼の本は、その当時に出ている全てを読みました。中でも有名なのは、”華氏451度”これはむかし映画化もされています。彼は短編と長編と両方書きます。とても独創的な発想で幻像的なSFが多く、まるで詩を読むような美しい言葉で書かれた作品も多いですし、ユーモアのあるSFも多いです。でも、たいがいその裏には深い意味が含まれている場合が多く。読んだ後も裏の意味がじんわり心に残るような、余韻が残る作品が多いです。
そんなわけで彼の作品は、いつまでも心に残るものが多いのですが、中でも自分への戒めもあって思い出すものがあります。かなり昔読んだものの一つなので、実はタイトルや詳細部分は思い出せないんですけど、確か”青いボトル”というようなタイトルだったと思います。
簡単に内容をちょっと紹介しますと・・(大筋以外はかなり記憶が薄れているのでいい加減です。ごめんなさい)
地球がほぼ壊滅した状態になった未来の話で、殺伐として砂漠のようになってしまった地球には、限られた人間しかもう残っていません。
そんな中で、噂が流れています。青いボトルというのが存在していて、そのボトルは手に入れた人間が最も必要としているものが入っているというのです。
そのボトルを見つけて自分の願いを叶えようと、躍起になってみんな探します。そのためには殺人もいとわない状況です。
そこにある男がいます。この男は元来これいった欲もなく、ただ毎日のんびり自分のペースで生きています。人類壊滅の未来がもうそこまで来ているので、皆が躍起になって醜い争いをしながら青いボトルを探しているのに、そんな事全然きにせず、毎日毎日を、人と競争するでもなく、他人の持ち物を羨ましがることもなく、自分の価値観で淡々と生きています。
少しでも仲間がいれば、ボトルを見つけるのも早いだろうと思ったある人間が、欲のない彼を雇います。”ビンを探したら俺に渡すように、そしたらお前のほしいものあげるよ。” ”そうだな〜〜俺はおいしいお酒が飲みたいな〜” ”そんなものでいいのか、よし、ボトルを探してくれたらいくらでもお酒をあげよう”
とうとうその男が青いボトルを見つけました。”あったよ、御礼にお酒をくれよ”。受け取った人間はそれどころじゃありません。これで俺の願いは何でも叶う”金持ちになって一生楽して生きていきたい”・・・そして、グイとボトルに入ったものを飲み込みます。その途端その男が消滅してしまいました。
実は横でそのボトルを奪おうと思っていた別の人間がいました。青いボトルを置いて消えてしまったので、しめしめ俺がこのボトルで願いをかなえよう。”一生の命がほしい、何も心配なくずっと生きていきたい”・・そしてゴクリとボトルの中身を飲みました。その途端その男も消滅してしまいました。
このボトルは何を彼らにもたらしたのでしょう。彼らは生きている間中、他人と争い、人をうらやみ、お金や自分の命だけがかわいい、そんな自分勝手な欲のためだけに、必死に日々を過ごしています。彼らはそれらだけが幸せを運んでくれると信じているのです。でも、お金も命も彼らには平穏も心配のない生活も与えないのです。この世に生きているかぎり、欲を捨てきれない限り、いつもどこか不幸なのです。彼らがそれらから本当に逃れるには、現実の世界から消えることしかなかったのです。
そして、最後に残った男。最初に青いボトルを見つけた男。みんな消えちゃったところに青いボトルだけが残っていました。”あれっ?皆どこいっちゃたんだろう??皆が躍起になって探していたボトルだけがあるけど、なんでも望みが叶うボトルなんてあるわけないよね。それより、これってお酒のボトルに見えるけど、この中においしいお酒が入ってたらいいなあ〜”でゴクリとボトルの中身を飲んだら、それはそれはおいしいお酒が入っていました。ごくごくごく・・。”おいしかった。なんだ、これはやっぱりお酒のボトルだったんだ。全部飲んじゃったからもういらない”その男は青いボトルを遠くに投げて、幸せな気持ちで歩いていってしまいました。
お金も長命も、欲のかたまりでいる限り、それらを手にしても、本当には心を平穏にしてくれません。ますます次の渇望を生むだけです。でも、毎日を淡々と生きて、日々の小さなことで満足できる人は、その日を生きているだけで、もうすでに幸せなのです。
ってのがおち。
この短編、時々思い出しては、私の幸せってなんだっけか??て自分に聞いてみます。
う〜〜〜ん。おいしいプリン食べれたら今は幸せかな・・・へへ・・。
皆さんの青いボトルには、何が入っているのでしょうか?
Ta ta
|