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「わかりましたかー」
「わかりま、ムニャムニャ」
「なんですかー? 日本語は最後まではっきり言わないとわかりませんよー。
最後まではっきり言ってくださーい。もう一度聞きますよー、
わかりましたかー」
「わかりませーん」
なんだこりゃ、何もわかってないのか。
がっくり。
私はいつも、「日本語は最後まではっきり言ってください」
と、教えています。
日本語は最後が肝心ですね。
例えば、スポーツニュースの結果を報道するとき、アナウンサーが
「巨人は3対2で逆転、ムニャムニャ」
と、語尾をはっきり言わなければ、
逆転勝ちをしたのか、逆転負けをしたのか永遠にわかりません。
以前、NHKに、肝心なところで声を落とすアナウンサーがいました。
このベテランアナウンサーが朝7時台のニュースを長い間担当していたため、
若いアナウンサーがみんな真似をして、ひどい状況になってしまいました。
「今度は田植えが、ムニャムニャ」(始まります)
「真剣な表情で、ムニャムニャムニャ」(取り組んでいます)
「一万所帯が、ムニャムニャムニャ」(断水しています)
映像を見ていれば何とかわかりますが、声だけ聞いていると、
一万所帯がどうなったのかさっぱりわかりません。
外国人に日本語を教えている人間として、
天下のNHKがこんな状況では困ります。
「NHKニュースを聞いて勉強しなさい」
と、学生に言えません。
最後まで歯切れよくしゃべるアナウンサーはどうしたのでしょうか。
私は朝7時台のNHKニュースを見るのをやめました。
数年前やっと、この語尾のハッキリしないベテランアナウンサーが、
7時台のニュース番組を降板しました。
若いアナウンサーもきちんしゃべるようになりました。
最後まで歯切れよくしゃべるアナウンサーも復活しました。
喜ばしいことです。
日本語は最後まではっきりしゃべってくださいね。
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